✩文教委員会⑪【有効ないじめ対策の実施を求める請願】
○大竹さよこ 委員長 (1)5受理番号12 有効ないじめ対策の実施を求める請願を単独議題といたします。前回は継続審査であります。
また報告事項(5)「令和6年度第1回学校生活及びいじめに関するアンケート調査」報告についてが、本請願と関連しておりますので、併せて執行機関に説明を求めます。
◎教育指導部長 恐れ入ります。文教委員会の報告資料25ページをお開きください。
令和6年度第1回学校生活いじめに関するアンケート調査の御報告でございます。
項番1でございますが、このアンケートは年に3回実施してございます。今回は6月1回目の調査となりまして、全区立小・中学校の児童・生徒を対象にしてございます。項番3に結果の概要を表にまとめてございますが、その内容につきまして分析と今後の対応、項番4のところでまとめてございます。
まず、相談できる人がいるというのが増加しておりますけれども、1%の438人の児童・生徒が相談できないという状況でございます。そちらに対する対応でございますが、3点記載してございます。
まず、相談先、きちんと児童・生徒に周知をする、また2点目としまして、教職員からも日常的な声掛けを増やす、3点目は、WEBQUなどの結果とクロス集計を行いまして、必要に応じて個別面談等でフォローしていく、この3点でございます。
26ページをお開きください。
2点目のこの分析結果でございますが、相談先についてでございます。
その他としてネット上の友人ですとか、ゲームの友達、ネット配信者など、そういったゲーム機を介したインターネット上の相談先に関する回答が徐々に増加してございます。こちらに関しましてはセーフティー教室等の機会を活用しまして、メディアリテラシーを向上させる、また相談先を適切に選択できるような力を育成したいと考えております。
最後3点目でございます。
不登校の児童・生徒の増加に伴いまして、アンケートの未提出者数が増えております。詳細は28ページにおまとめをしておりますけれども、昨年、令和5年の6月と比較いたしますと、未提出者が404人から523人に増加、そのうち不登校者が376人と、数が多くなっております。こちらに関しましては、電話等を通じまして状況を把握する、若しくはいじめの被害がないかどうかの確認をするとともに、段階的にこのアンケートのデジタル化を進めまして、利便性を高めたり、提出率の向上を図ってまいりたいと考えております。詳細につきましては27ページ以降をお目通しいただければと思います。
○大竹さよこ 委員長 それでは質疑に入ります。
何か質疑はありませんか。
◆長谷川たかこ 委員 他自治体をいろいろと拝見して調査してみると、いじめ対処法を視覚化という形でロールプレイをしている学校が意外とあるんですが、足立区の小学校で具体的な取組をしている学校というのは幾つかあるんでしょうか。
◎教育指導課長 指導課でその調査はまだしておりませんが、実際学校の中でそのようなロールプレイをしているという耳にはします。ただ調査はごめんなさい、まだしておりません。
◆長谷川たかこ 委員 具体的にいろいろとお話を聞く機会がありまして、実際にやっている学校とお話をしてみると、学校の先生方が、どういう場面でいじめというふうになるのかということを劇を交えながら子どもたちにロールプレイをお見せし、後で感想文を書かせたりとかされているんですね。
とても有効的だというお話を現場でもお聞きしています。
足立区での取組みはすぐ分かると思うので、調査していただいて、有効的な形でやっている学校を研究しながら、それを広げていくという取組やっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
◎教育指導課長 今、長谷川委員御指摘のようなロールプレイに関しては、まず道徳の授業の中で、教材としてもそのようないじめに関するロールプレイを題材とするような教材ございますので、学校においては、そのような取組は当然行っているとこでございます。
また、長谷川委員の御指摘のような教員が主体となったその研修会だと思いますが、そういったところ、どのような状況で、いじめの対応を取っているかというのは、指導課の中でも学校には調査してみたいと思っております。
◆長谷川たかこ 委員 道徳の授業でやっているからやっているよということじゃなくて、広げてやっていかないと、定着しないと思われます。
道徳の本読んで、先生から言われてその場ではそうだなというふうに思ったとしても、行動に移せるかというとできない。
学校によっては、箱を置いて、その子どもたちがいつでもいじめに関することを紙に書いて学校に投書する。学校側はそれを見て、対応をするということをやっている学校もありました。
きめ細やかな子どもの心に響く取組みを足立区がやっていただきたいと思います。
いかが思われますか。
◎教育指導課長 今、長谷川委員が御指摘の、例えば対教師によるものに関しては、年2回、東京都学校全体が子どもたちに、自由に書けるような状況をつくっておりますし、本区においては、いじめのアンケートの中で、家に持って帰って、対教師に対するいじめというのもしっかりと、書けるようなそういうふうな体制は取っているとこでございます。
ただ、繰り返しの答弁になります。いじめはすぐになくなるものではないですし、継続的なものですので、様々な方法を取りながら、いじめの根絶または未然防止は引き続き行っていきます。
◆長谷川たかこ 委員 そういう話だと、いじめを根絶するというところにつながらないんですよね。徹底的にやっている学校は、いつでも何かあったらもうすぐに次の時間には即、子どもが行動して紙に書けるようなものもちゃんと用意しているんですよ、場所を用意して。だから、そういう具体的なことをすぐにでも取り入れて、やっていただくとやっぱりいじめの根絶に結果としてはなると思われます。
道徳の授業でやっていますとか、年に2回やっていますと、それは一般的な話であって、総論でそういうのは別にいいと思いますが、各論として詰めて、具体的にどういうふうにしたら解消できるのか。それを具体的に実践している学校があって、それで成功事例を収めている学校だってあるわけです。
率先的に調査、研究して、更にもっと踏み込んでいかなきゃいけない。踏み込んでいる学校は、事例としてあるんですよ。是非調査して、今後、足立区に生かしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
◎教育指導課長 今、長谷川委員の様々な御提案いただいておりますが、大切なのは、結局そういう箱を作っても、子どもたちにそういう魂が入らないと駄目です。幾ら我々がどんなにそういう様々な方策、方法を提案したとしても、そこにいる校長をはじめとした教員がしっかりとそれを問題意識を持って、子どもたちと一緒にいじめをなくすという、そういうハートの部分が大切だと思います。
私がこのような一般論を述べさせていただいているのは、我々がやらなきゃいけないことは、様々な方策をしっかりとそこに魂を入れて、実のあるいじめ対策をしなければ何も意味もないと思っておりますので、長谷川委員の御指摘のような様々な提案、また好事例というのは当然我々も調査をして、しっかりと好事例、我々指導主事を派遣しながら情報収集に努めます。
ただ、我々が一番やりたいのは、子どもたちにとって実のあるもの、それが学校によってそこにいるお子さんたちにとって一番ベターなもの、そこを探りながら我々としても一緒にもちろんやっていきたいと思っております。
◆長谷川たかこ 委員 ベターじゃなくてベストを目指してもらいたいんですよね。
魂のある、魂のあることは、具体的何があるんですか。
一般的な漠然としたことしかやっていらっしゃらないじゃないですか。今お話聞く限りだと。
◎教育指導部長 恐れ入ります。今のお話ですけれども、学校の方でも様々な取組をしておりますが、好事例については今後、情報共有などをして広めていけるというふうに思います。それは教育指導課長答弁したとおりでございます。
あとそれと並行して、初期対応として、委員の皆様も御承知のように、タブレットからいじめの相談がすぐできるようになっています。こちらいたずらも含まれることもありますが、かなり件数が来ておりますので、そういう面では、初期の段階ですぐに学校と連絡を取って、様々対応しているということも併せて行っていきたいというふうに考えております。
◆長谷川たかこ 委員 今、教育指導部長からのお話だと、これから考えていただけるのかなと推察いたします。
本当に御検討いただけるのであれば、もっと掘り下げて、こういうふうにつなげていく、将来的な展望をもっと明るく発信していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○大竹さよこ 委員長 要望でよろしいですか。
◆長谷川たかこ 委員 はい。
◆かねだ正 委員 私の方からは、いじめ対策については区教委も一生懸命取り組んでいるということは認識はしているんですけれども、ここでアンケートの結果が出てきているんで、ちょっと質問させていただきたいと思うんですけれども。
29ページの経年でどうなったかという結果が出ているんですけれども、コロナ禍等々もいろいろ影響はあったかと思うんですが、この経年の令和3年度から令和6年度までの結果を見ていくと、微増ながらやはり増えてはいます。
この結果については、教育委員会どういうふうに分析していますか。
◎教育指導課長 今のかねだ委員の御指摘の微増というのは、これは相談できる人がいるというのが微増しているというような。
◆かねだ正 委員 いや、全体で。
◎教育指導課長 全体的にいい方向に動いているという認識でよろしい。今の御指摘。
◆かねだ正 委員 ごめんなさい。このアンケート結果に私の見方が違うのかな。全部増えていないですか。調べていくと、令和5年度に比べると令和6年度が増えていますよね、これ。冷やかし、からかい、悪口を言われた方、今いじめられている方も増えていませんか。微増で。未提出も増えていません。
◎教育指導課長 申し訳ございません。まず、未提出が増えているのに関しましては、不登校のお子さんが増えているということ、また外国籍のお子さん方が増えているということが、未提出の原因としては考えられるかなと考えております。
また、今いじめられている、悪口を言われたということが増えている、これは我々も課題意識を持っているとこでございます。といいますのは、特にこの悪口を言われたなどの相談が、平成30年では35件しかいじめの相談ネットで相談がなかったのが、本日現在でもう既に87件ございますので、やはり肌感覚として増えているなという、注視していかなきゃいけないなと認識しております。
◆かねだ正 委員 今、増えているという話だったんで、それどうして増えているのかというのをちょっと率直にお聞きしたいのと、それと、これ今いじめられているという方が386件ということなんですけれども、これはそれぞれ個別の対応というのは恐らくしているんだと思います。これしていなきゃいけないから。しているんだと思いますけれども、でも中には、このアンケートではいじめられているというふうに答えても、実際に相談はしていないというケースもあると思うんですけれども、それの乖離についてはどうなんですか。
◎教育指導課長 少なくとも、その乖離というのが、本当に少なければいいなと思っているとこなんですが、この悪口などが言われるというところの個別に見ていきますと、今タブレットで簡単にいじめを書けるようになったので、本当に、例えば今ここで誰かからばかと言われたら、それを書き込むお子さんもいらっしゃったりして、軽微なものも全部今うちに報告上がってくるようになってきていますので、件数としてはそういうのもあるのかなと思っていますが、一方で、そうはいっても重篤ないじめというのも考えられますので、そういったところも一緒に考えていきたいと思います。
◆かねだ正 委員 恐らくこの386件よりも相談されている件数というのはこれ少ないんだろうと思いますよね。アンケートではいじめられているというふうに書いても、実際相談までは至っていないというケースがあると思うんで、そこはなるべく差を縮められるように、やっぱり努力していっていただきたいなと思います。
それと、これはどうなんでしょう。分析していく中で、恐らくアンケート取っているから分かると思うんですけれども、例えば学校単位によって非常に多い学校もあれば、少ない学校もある。地域によって非常に多い地域もあれば、少ない地域もあるという、結構差があるんじゃないのかなと思うんですけれども、それについてはいかがですか。
◎教育指導課長 少なからずあるという認識を持っております。
◆かねだ正 委員 それは、どういったことが原因で、そういった差が地域によってだとか、学校によっては、ある程度、校長先生中心の取組方とかいろいろ事情はあるんでしょうけれども、地域によって差があるとのは、どうしてなんですか。
◎教育指導課長 地域によって差があるといいますか、学校によって差があるといった方が正しいかもしれませんが、学校によって差があるのはどうしても、クラスによっては落ち着かないクラスがあったり、そういうところがある学校は、どうしてもそういう件数が増えてくる傾向にあると認識しております。
◆かねだ正 委員 私もPTA会長なんかやっていて、学校運営間近で見させていただいていたんですけれども、区教委もそうなんだけれども、やっぱり校長先生中心に、先生方がいじめを許さないという校長先生大きいんですよ。校長先生は教育者として、また、学校経営者でもあるんで、校長先生がそういった強い意思を示して、みんなで取り組んでいこうということで、かなり減ってくると思うんで、校長会も通じてでしょうけれども、多い学校については、校長先生と相談しながら、いじめを少しでも、もう1回少なくしていこうと取り組んでいってもらいたいと思いますけれども、その辺について最後どうですか。
◎教育指導課長 今、かねだ委員に御指摘いただきましたこと、私も教員の1人ですので、先頭に立って、学校をしっかりと守って、また一緒にやっていきたいと思っております。
◆佐藤あい 委員 まず、こちらのアンケートを取る際に、記名をしているということでよろしかったでしょうか。
◎教育指導課長 記名でございます。
◆佐藤あい 委員 やはりうちも小学生の子どもがいますので、名前を書いているという印象は覚えがあったので、確認だったんですが、やはり誰が出しているかというのが分かるというところで、いじめられていても、いじめられていると書きづらいとか、相談できる人がいないと答えにくいというのは、一定数あるとは思うんですね。その中でのこの結果というのを踏まえると、より丁寧な対応が必要なのかなと思っております。
特に記名式であるからこそ、例えばいじめられている、冷やかし、からかい、悪口言われたとか、お金取られたとかというような回答している子に対しての、その後の対応というのはどのようにしているんでしょうか。
◎教育指導課長 まず一番は、管理職が最初にこれ手にしますので、管理職からその子たちに内容を聞き取りをしたり、また教員も、担任も見ますので、担任から個別に呼んで聞き取りなどをしております。
◆佐藤あい 委員 なかなか、やっぱりそうやって個別に呼ばれるというところで答えにくさというのも出るのではないかなと思うんですが、タブレットでこのいじめられているという相談をするときというのも、誰かが分かるということでよろしいんでしょうか。
◎教育指導課長 現在、うちに来るこの相談は、お子さんたち名前を全部書いて相談してきてくださっています。今タブレットの番号からできるのかもしれませんが、今のところ全員名前を書いてくださっていますので、そこで判断ができております。
◆佐藤あい 委員 こういったアンケート調査を行う中で、これアンケートを行うこともとても簡単ではないので、大変だとは思うんですけれども、実際本心をきちんと引き出すためにも、無記名という形で調べる必要もあるのではないかなと感じるんですが、それはいかがでしょうか。
◎教育指導課長 様々な考えがあるかと思うんですが、本区が記名式にしていますのは、やはり速やかに即座に対応ができるということを念頭に置いておりますので、現段階では記名の中でやっていく。その代わり学校で書くんではなくて、家に帰って持ってきて、封して持ってきてもらうというような取組をさせていただいております。
◆佐藤あい 委員 承知いたしました。
あと、このWEBQUとのクロス集計で、相談できないとかという子に対して個別の面談など対応をされているというふうなことで、指導をするということですけれども、この個別の面談というのは、具体的にはどなたが担当をするというイメージなんでしょうか。
◎教育指導課長 一番多いのは、やはり担任の先生が子どもを休み時間呼んで話をするというのが一番多いかと思いますが、学校によってほかの教員が対応することもあるかと思います。
◆佐藤あい 委員 ここでSCとかが対応していくということもあるんでしょうか。
◎教育指導課長 当然、案件によってはSCなどが関わることもあると思います。
◆佐藤あい 委員 質問させていただいたのは、実際に例えば担任の先生にお話をしづらいとかというお声がやっぱりあったりとか、それはどうしても、人と人というところで、この先生にはちょっと話しづらいとかというお子さんがやっぱりいらっしゃるというのが現状かなと思います。
そういった中で、これじゃ、1回担任が聞き取りをしたからそれでオーケーというのではなくて、第三者だったりというその複数でヒアリングをしてあげるというような機会を取っていただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。
◎教育指導課長 当然、担任の先生との関係がよくないとか、そういった場合、また学校には様々な生活指導に関するグループ、委員会ございますので、複数体制でのいじめに対する指導というのは行っているとこでございます。
◆佐藤あい 委員 お願いいたします。
実際に、これはいじめに関しての相談というケースではなかったんですけれども、学校の先生に最初のうちは相談していたけれども、うまくこう酌み取ってもらえなかったりという中で、保護者に相談をして、保護者からほかのクラスの先生だったりとかに御相談をしたといったときに、学校の方から、今後は親からじゃなくて子どもから先生に言うように指導してくださいと親に指導があったというケースがあります。それはどうなのかなというのもありまして、やはりまず区からそういったことがないように、まず学校にちょっと周知をしていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。
◎教育指導課長 まずはおわび申し上げます。そのような事例があったということで、大変教育指導課として申し訳なく思っております。そういったことがないように、やはり子どもたちが自由に声を上げられるような、学校体制を今後とも我々も指導していきたいと思っております。
○大竹さよこ 委員長 他に質疑はございますか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
○大竹さよこ 委員長 質疑なしと認めます。
次に、各会派の意見をお願いいたします。
◆小泉ひろし 委員 継続でお願いします。
◆かねだ正 委員 継続でお願いします。
◆西の原ゆま 委員 今日は、いじめアンケートの結果報告がありました。この請願には、いじめアンケートは家庭で記入した後に封をして提出する方法を取っています。しかしながら、残念ながらこのシステムだけでは不十分ですとあります。アンケートを正直に書くには、アンケートに書いたことが原因でいじめを受けないこと、アンケートでいじめを訴えれば必ず先生が問題解決してくれるなど必要ですとあります。この部分に賛同したいと思います。この視点を強調して、いじめ解決のためのアンケートになっているかどうかをこれからも考えていきたいので、採択でお願いします。
◆佐藤あい 委員 継続でお願いします。
◆長谷川たかこ 委員 採択でお願いします。
○大竹さよこ 委員長 これより採決いたします。
本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
○大竹さよこ 委員長 挙手多数であります。よって、継続審査と決定いたしました。





