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代表質問の内容⑤【医療的ケア児支援について】

安全で長期的な在宅介護のためには、主介護者である家族、特に母親の負担軽減が必要不可欠です。レスパイトケアは、医療的ケア児だけでなくその家族を社会で支える「家族支援サービス」の一環になります。医療的ケア児の健やかな成⾧と保護者の離職防止のため、そして、医療的ケア児を育てるご家庭が適切なサポートを受けながら、社会の中で自分らしく人生を歩めるために、医療的ケア児が生まれてから成人に至るまでの切れ目のない支援の構築をこの足立区で行えるよう、新規事業を行うことを提言していきます。

 

※※※※※※以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。 ※※※※※

 

【医療的ケア児支援について】

 

《長谷川たかこ》

1. 医療的ケア児の「在宅レスパイト事業」の利用者負担を無料・時間数の拡充について 

【問】仕事を希望する当事者の親御さんから、在宅レスパイトの予算を増やし利用者負担の撤廃と仕事で在宅レスパイトを必要とする世帯だけにでも144時間以上の利用ができるように整備をしてもらいと強く要望が入っております。

レスパイト事業の負担金は、自治体によって差異のある要素の1つです。荒川区を筆頭に千代田区、大田区、目黒区でも利用者負担が既に無くなっており、さらには、千代田区のレスパイト事業においては、現在、208時間まで無料となっています。足立区においても、このレスパイト事業に自主財源を付け、4区と同様にこの事業の無償化を強く求めます。もしできないならば、4区では何故できているのに足立区ができないのか。その理由も併せて伺います。区の見解を求めます。

【福祉部長】

次に、在宅レスパイト事業の無償化についてですが、現時点では、事業無償化へと見直す予定はございません。その理由について、

一つ目は、令和6年5月に行った利用者の聞き取り調査で、約7割の方に「現在の利用者負担の仕組みは適当である」とご回答頂いている事

二つ目は、区として他の施策同様、利用する方と利用しない方の不公平を是正し、受益と所得に応じ一定のご負担を頂くことが必要である考えている為です。

 

《長谷川たかこ》

【問】千代田区同様に時間数を延長するよう強く要望致します。区の見解を求めます。

【福祉部長答弁】

年間利用時間数の拡大についてですが、東京都は令和7年4月1日から「在宅レスパイト・就労等支援実施要項」を改正し、年間利用時間数を144時間から288時間に拡大する予定です。これに伴い、足立区においても年間利用時間数を令和7年4月から288時間に引き上げる予定です。

 

《長谷川たかこ》

仕事と医療的ケア児の子育て支援を当事者の保護者はその後も、懸命に探し続けていますが支援が全くないそうです。もし健常児であれば、ベビーシッターやファミリーサポート、親族など、気軽に頼れる先はたくさんありますが、医療的ケアがあるというだけで、ハードルが一気に高くなるとのご指摘です。

当事者保護者の声を届けます。

  • ベビーシッター

ベビーシッターに登録している看護師資格のある方と繋がり、協力したいと言ってくださった方が何名かいましたが、運営元が医療行為を許可していないためお願いすることができませんでした。

医療行為のできるベビーシッター会社も存在しますが、高額なため現実的に利用が難しいです。

  • ファミリーサポートサービス事業

足立区で委託しているファミリーサポート事業所に相談し、看護師資格のある方に数名連絡を取っていただき、協力したいと申し出てくださった方々がありがたいことにいらっしゃったそうですが、足立区役所の方で、医療行為に対しての許可がおりず、利用できませんでした。

【問】医療的ケア児もベビーシッターが安価、もしくは無償で利用できる体制を早急に足立区で構築するよう強く要望致します。区の見解を求めます。

【教育長答弁】

医療的ケア児のベビーシッター利用体制の構築についてお答えいたします。

医療的ケア児について、集団保育が困難な子どもへの支援が必要であると考えており、現在、個別のケアを必要とするご家庭に保育士などが訪問して保育を行う、居宅訪問型保育による医療的ケア児の支援を令和8年度の実施に向けて検討しております。

 

《長谷川たかこ》

2.医療的ケア児を育てる親同士の情報交換ができるネットワークの構築を求める 

東京都では、子どもや子育て家庭の日常的な不安や悩みに寄り添い、子どもや保護者の日常的な不安や悩みをチャットで気軽に相談できる新たなサービス「ギュッとチャット」を1月24日から開始しました。どこに相談したら良いか分からないようなモヤモヤとした悩みを最初に相談する窓口として、気軽に利用できるもので、孤独・孤立による不安や悩みの予防・解消につなげていく支援事業です。子どもや子育て家庭が多様な相談相手(メンター)と気軽につながり、さまざまな不安や悩みを継続して対話できる「ギュッとチャット」というシステムが開設されました。

《長谷川たかこ》

【問】医療的ケア児の親御さん達も、同様な内容でつながる事が出来る環境を求めています。いつでも気軽に地域の情報収集が保護者通しで出来、同じ境遇の仲間と共に成長できることは心強くもあります。
個人情報もある為、区や東京都などで管理し、情報を開示できるご家庭と繋がれる場を東京都が主導で構築できないか。外出できずにいる医療的ケア児の親たちが親同士の情報交換や勉強会などが出来るコミュニティー機能があるSNSを活用した仕組みづくりを東京都に強く働きかけることを求めます。区の見解を伺います。

【教育指導部長答弁】

次に医療的ケア児の親同士の情報交換や勉強会などコミュニティ機能のあるSNSを活用したつながりの仕組みづくりを東京都に強く働きかけることについてお答え致します。

現在、東京都が医療的ケア児のご家庭の為のオンライングループ相談会を開催しており、医療的ケアを受けている区内の保育園・小学校に通うご家族に向けて、区から情報発信を行っております。今後、さらに医療的ケア児のご家族の不安解消の為、SNSを活用したつながりの仕組みづくりについても東京都に強く要望して参ります。

 

《長谷川たかこ》

3.学童保育室での医療的ケア児受け入れについて 

【問】学童においては先駆的には、既に杉並区、府中市、江戸川区で医療的ケア児の受け入れがされています。先進自治体を見習って、足立区においても子供たちの成長に合わせて学童で過ごすことが出来、親も仕事が継続してできる体制を構築すべきと考えます。区の見解を求めます。

【子ども家庭部長】

次に学童保育室における医療的ケア児の受け入れについてお答え致します。

現在、足立区の学童保育室では、医療的ケアを行う人材や人員及び施設設備の面で、医療的ケア児を受け入れられる体制が整っておりません。

受け入れには、安全性が最重視されると考えておりますので、保護者ニーズの把握と共に先進自治体での実施状況を調査したうえで実施の可能性について研究して参ります。