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予算特別委員会の内容⑩【ユニバーサルデザインの教育~当事者と教育の実践を~】

◆長谷川たかこ 委員

小中学生に対するユニバーサルデザインの教育を提案します。

ユニバーサルデザインの教育は、教材を持って理解するだけではなく、当事者の方々と共に時間を過ごして、感じることが大切です。例えば、机上の学問では、視覚障がいの方であれば白杖を持ち、点字を多くの方々が使うといった認識を植え込むことにもつながりますが、実際には、後天的に目が見えなくなった方々は、多くは点字を学ばないということを当事者からお聞きしました。

 

『障がい』について学ぶのであれば、障がいの有る方々に参画をしてもらい、体験型の授業をすることが非常に有効であると実際に小中学校・高校で講師をされている方からお聞きしました。実体験に基づいて学ぶので、子ども達は自ら考え行動するようになっていくそうです。

 

横浜市の公立小学校では、総合の時間を活用して、子ども達がテーマを決め、探求学習に取り組んでいるとお聞きしました。例えば、「点字ブロックについて調べてみたい」という児童がいた時に一年間かけて探求した結果、「商店街には点字ブロックがなぜついていないのだろう」という疑問から、商店街の人、買い物客、市役所に出向き、子ども達自ら、探求学習を深堀していったという事例がありました。抱いた疑問に対し、どうしたら解決するかを考えるようになり、それが行動につながり、それによって自ら学ぶことにつながったそうです。

 

子どもの成長には、大人が様々な環境を提供することが必要です。

多様な人々と接し、観察し、行動し、心を動かすことは、人間的成長においてとても重要です。大人になるまで、障がい者と接したことがない人がどう接して良いかわからないまま大人になり「どう声を掛けたらよいかがわからない」という分断された社会にならないよう、心の教育、より実践的な体験学習が求められます。

 

体験を通して心で感じ、自分の頭で考え、主体的に行動できる子どもを育むためにも、障がい理解や総合的な学習の時間の有効活用を再度、見直し、子ども達の教育に関心の高い障がいをお持ちの方々を講師として招いて、一緒に活動をし、気づきを与える探求学習を行うことを、先ずは小中学校の授業で行って頂きたいと強く要望致します。子ども達の世界を広げ、困っている方々に遭遇しても、自然に声をかけることができる優しい社会を構築して頂きたいと思います。区の見解を求めます。

 

◎教育指導課長 

今、長谷川委員の御指摘、また御提案は異論のないところでございます。

昨年度、令和5年度の実績でございますが、本区12校が、実際今、長谷川委員が御指摘いただきました体験活動を総合的な学習の時間を用いて実際に取り組んでいるところでございます。

本区、教育課程を編成する上で、SDGsの観点、また考え方に基づいて、教育課程の編成を学校には指示しているところでございますので、SDGsの視点に沿って、今、御指摘いただいた福祉の面又は障がい者理解の面においても、総合的な学習の時間、それぞれの学校の創意工夫で、計画又は実施に向けて、我々もサポートしていきたいと思っております。

 

◎都市建設課長 

ユニバーサルデザインの啓発活動の一環として、ユニバーサルデザイン担当の方でも、小学校の高学年を対象に、出張講座等をやらせていただいております。

今後、今、長谷川委員御指摘のような中身についても検討させていただいた上で、実施していきたいと考えております。

 

◆長谷川たかこ 委員  

是非、当事者の方々をお呼びして学習をしていただくと、健常者の方々が講師になって、いろいろとお話しする内容とはまた違った面で様々な気付きを皆さん子どもたちに与えることもできます。ですから、当事者の方々を参画させた形でのユニバーサルデザインの教育というのを是非進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。