✩文教委㊼成果報告:家庭教師派遣50名→100名さらに拡充させました!【不登校の子ども達や発達障がい特性のある子ども達とその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願】【不登校支援事業の抜本的な支援拡充を求める請願】
(3)5受理番号15 不登校の子ども達や発達障がい特性のある子どもたちとその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願、
(4)6受理番号3 不登校支援事業の抜本的な支援拡充を求める請願、以上2件を一括議題といたします。
2件とも前回は継続審査であります。また、報告事項(10)東京都バーチャル・ラーニング・プラットフォーム(VLP)事業の実施状況について、(11)不登校に関する児童・生徒、保護者アンケートの概要(案)について、(12)足立区フリースクール等利用料助成金の開始について(案)が本請願と関連しておりますので、併せて執行機関に説明を求めます。
◎教育指導部長 報告資料の20ページを御覧ください。
令和6年8月に開始いたしました東京都バーチャル・ラーニング・プラットフォーム、こちらの現段階での実施状況を御報告するものでございます。
東京都のバーチャル・ラーニング・プラットフォームと同様に、仮想空間を使った同様の事業「room‐K」と、項番1の概要のところで比較をしてございます。対象が大きく違いまして、「room‐K」が不登校が長期化したようなお子さんであるのに対し、このバーチャル・ラーニング・プラットフォームは、チャレンジ学級への通級が不定期であったり、通級に踏み出せないような方、また対面による個別支援が難しい児童・生徒が対象となっており、現在、利用者は20名でございます。支援の中身でございますが、学習教材などを使いました個別学習、それから支援員との交流、オンライン部活なども実施しているところでございます。
この成果でございます。項番2を御覧ください。
まず、家庭内での会話がなかったり、校外とのつながりがないようなお子さんでしたが、家族以外の方とつながったり、会話ができるようになりました。また、学習が日常的にできなかったお子さんですけれども、こちらを利用することで、学習コンテンツに興味を持ちまして、個別学習に進めたという事例が出てきております。
項番3、今後の方針でございますけれども、この様子を在籍校にフィードバックすることで、まず、この内容、効果を皆さんに広げていきたいと思っております。また、コンテンツの見直し、それから「room‐K」との事業効果、こちら双方検証いたしまして、令和8年度以降、統合も含めた事業のすみ分けを整理したいと考えております。
続きまして22ページでございます。
不登校に関する児童・生徒、保護者アンケートの現段階での案をお示しするものでございます。
まず、大きく2つございます。
項番1は、プレ調査というところで、2月から3月にかけて、今、回収をしているところでございます。対象者ですけれども、このプレ調査に関しては、(2)のところを御覧いただきまして、チャレンジ学級やあすテップ、既に教育相談課とつながりのある不登校のお子さんを対象としております。現在困っていることや、必要な支援などを聞き取ったものでございます。
それに対しまして、項番2、本調査でございます。不登校の児童や生徒が増える夏休み明けの9月にアンケートを実施したいと考えておりまして、不登校だけではなくて、不登校傾向にあるようなお子さんの状況も見ていきたいというふうに考えております。対象は、児童・生徒に加えて保護者、調査方法ですが、今、2案考えております。
まず、オンラインで実施するQRコードをお渡ししてオンライン上で回答していただく方法と、若しくは紙ベースで配付をして、回答はオンラインでも紙ベースでもどちらでもいいというような方法にしていきたいと考えております。
設問内容は(4)に、子ども、保護者共に記載をしてございますので、御確認をいただければと思っております。
項番6、今後の方針でございますけれども、9月の調査実施に向けて、学識経験者の御意見もいただきながら、またプレ調査の結果なども踏まえながら、どういった設問案がいいのかという詳細を検討してまいります。
続きまして、24ページでございます。
フリースクールの利用料助成の開始についての案でございますけれども、現在の検討状況でございます。
項番1、対象でございますが、この表の中に書いてある3つの要件を満たした場合に補助をしたいというふうに考えております。
1番は、東京都のフリースクールの利用助成の決定を受けている方になっております。足立区では、この東京都の助成に上乗せの形で、1月当たり上限2万円として補助をしたいと考えております。この補助の対象は利用料に対してで、入会金や食事代などは対象外とさせていただこうと思っております。
項番4、助成の方法ですが、これも東京都に合わせまして、四半期ごとについてお支払をしたいと思っております。
募集は9月中旬以降、この予算の議決が得られた場合には、速やかに周知をしてまいりたいと考えております。
○大竹さよこ 委員長 ありがとうございます。
それでは質疑に入ります。
何か質疑はありませんか。
◆長谷川たかこ 委員 不登校に関する児童・生徒、保護者アンケートについてです。アンケートの中で、いじめが原因で不登校になっているというのが分かった場合、どのように区として対応されるのでしょうか。
◎教育相談課長 今現在このアンケートにつきましては、無記名で、個人が特定できないような形を考えております。なので、いじめが原因で不登校になったというお子さんが分かったとしても、それがどなたかというのが特定できませんので、全校に向けて、こういった数字が出ておりますということを情報共有しながら、いじめがない学校を目指していきたいと考えております。
◆長谷川たかこ 委員 過去何年も前に遡っての事例ですが、学校側ではもう解決したという事例があります。御本人や保護者はまだ引きずっていて、不登校になっているというお話を聞いております。もちろん教育指導課長も対応されていらっしゃっていると思いますが、多分、このようなアンケートを行うことでそういったお子様たちが、いろいろ出てくると思われます。そうなると、その御家庭に対する手厚い支援というのが必要になってくると思いますが、どうやって紐付けて助けていかれるのでしょうか。
◎教育指導部長 今回は、目的を全く分けております。不登校の傾向を知るためのアンケートでございます。
いじめの調査は、年3回実施しておりますので、その中で確実に把握して対応してまいりたいと考えております。
◆長谷川たかこ 委員 もしそのような事例があった場合には、学校は特定できると思うので、その学校は特定できるのですよね。
◎教育相談課長 学校は特定できない予定でございます。
◆長谷川たかこ 委員 学校を特定しない、学校ごとに集計してということではないのですか。その学校で起きている問題、課題が見えてくると思います。
学校が特定できるようなアンケートの取り方をすべきではないかなと思います。いかがでしょうか。
◎教育相談課長 アンケートの取り方につきましては、今後また深く検討していく内容ですので、今の段階では、その辺は確定ではございません。
◆長谷川たかこ 委員 分かりました。
秋からなので、改善をしていただくということで学校ごとに分かるように調査をしていただきたいと思います。
重篤な案件も出てくると思いますので、その対応をしないといけないと思われます。大きく広げてアンケートを取っているにも拘らず、学校名が特定されないとなると対応が全くできなくなってしまいます。それも問題だと思うので、どの回答がどの学校なのかと学校が分かるようにアンケートを集計して、その学校ごとの課題、問題点がどういうところなのか、きちんと見える化していかないと課題解決にはつながらないと思います。
是非、要望です。いかがでしょうか。
◎教育指導部長 どうやったら皆さんに回答してもらえるかというところを一番に考えたいと思っておりますけれども、広い意味で、いろいろな人の御意見をいただきながら、学校名についても検討していきたいと考えております。
◆長谷川たかこ 委員 ただアンケートを取るのではなく、次の対策も打つことができるようなアンケートの取り方を是非していただきたいと思います。要望ですのでよろしくお願いいたします。
それから、この間の予算審議で家庭教師派遣について、当事者の方、複数の保護者の方のお話をいろいろとさせていただき、提案などもさせていただきました。来年度4100万円を付けて、これが50名プラスされて100名になるということで、その人数を拡充していただいたことには本当にありがとうございます。感謝申し上げます。
次に、どういうふうに有意義に利用していただくかというところが課題だと思っております。
足立区としては、週2回の月8回まで、オンラインも含めて可能ですというお話でしたが、実際、保護者の皆様とお話ししたら、「週1回の月4回までしか言われていない。」と断言されていました。「オンラインもなかった」ということで、当事者の皆様から声が挙がっております。
予算特別委員会に私が挑むのであれば、『是非とも週2回以上できて、オンラインもできる環境整備にしてもらいたい』と強い声が挙がっており、要望されました。
ですから、提案させていただきましたら、執行機関からは、『実は契約がそもそもオンラインも可能。月8回、週2回はできます』という話でした。それはそれで、おかしいなという事でいろいろと議論させていただきました。
予算特別委員会のときにも当事者、御利用されていた保護者の方々がお見えになられました、ここにいらっしゃる委員のメンバー、会っていただいたのは西の原委員と佐藤委員、小泉委員にも会っていただきました。かねだ委員には、予算特別委員会、いらっしゃらなかったので、渡辺委員にもお話はさせていただきましたが、会議があるということだったのでお会いすることはできなかったのですけれども、当事者のお声としての要旨はお渡しさせていただきました。
皆様、当事者の皆様とお会いして、どういうふうに事業について感じられたのか、小泉委員、西の原委員、佐藤委員からちょっとお言葉いただければと思います。
皆さんの方で、質疑があれば是非していただきたいと思っております。そういう部分で、家庭教師の先生が直接御自宅にお見えになられたときに、「人が足りていない」当時の委託会社の方では、できるだけ『週1回で』と保護者の方々におっしゃっている感じがあったとお見受けされています。
当時、楠山子ども家庭部長が課長でいらっしゃったときに、コロナでマスクができない、おうちの中でもマスクができないお子さんがいらっしゃって、その委託会社の方が来られるとき、マスクがないと家に入れませんという話になり、あの状況の中では確かにそうだったのかなと思ったのですが、今になって考えると、オンラインもあのとき可能だったのでなないか。思ってしまうわけです。
楠山子ども家庭部長は、あの時、一生懸命働きかけてくださったのは何だったのだろうと私は思ってしまいました。
楠山子ども家庭部長、あのときはオンライン授業は可能だったのでしょうか?
◎教育相談課長 家庭教師の派遣の事業につきましては原則がありまして、原則は週1回ですので、月にすると4回、あとは家庭教師の先生が御家庭に訪問して、1対1で授業をするというのが基本となっております。
なので、8回がありきではございませんので、あとはオンラインにつきましても、オンラインというよりも対面で指を指しながら教えるというところに効果があると感じておりますので、そこが原則となっております。
◆長谷川たかこ 委員 最初の段階の契約では、オンラインというのは入っていたのでしょうか。
◎教育相談課長 ICTを活用することも可能だということでは契約の中には入っておりますけれども、そこにつきましても説明が足りなかったのであれば、おわびしたいと思います。
◆長谷川たかこ 委員 そうすると、あのとき、コロナのときに、一番に特性が強いお子さんは、肌に物が接触するのがもう気持ち悪くて駄目だということで、マスクができませんというお子さんがも勿論いたわけです。
そこで、オンラインをやりましょうと言ってくれれば、親御さんは横に付いて一緒に寄り添いながらオンラインでの学習ができたといますが、如何思われますか?
◎子ども家庭部長 当時のことをちょっと申し上げますと、恐らく当時派遣するときに、マスクを付けないといけないというところで、役員会までいって、役員会で掛けて駄目だったという経緯があって、基本は家庭教師の方が行って対面でという前提の中でICTを活用したという、当然仕様書の中にも入っていましたけれども、まずはオンラインありきではなくて、対面ありきの形で調整をして、当時は役員会で駄目になったという経緯がございました。
◆長谷川たかこ 委員 楠山子ども家庭部長が一生懸命働きかけてくださって、役員会までやってくださり、努力していただいたのは分かっています。あのとき結局、対面が駄目だから家庭教師派遣はできませんねということで、除外されてしまいました。つまり、学習支援がなかったのです。
あのとき学力が低い状態で、どうしようと親子で悩んでいる中、家庭教師派遣を外されてしまいました。しかし、契約上では、オンラインも可能だったわけではないですか。
そうすると足立区で契約をきちんと交わしていても、現場での判断で、外されてしまうというのは、それは、すごく不適切な事例だったのではないかと思います。いかがでしょうか。
◎教育指導部長 過去の事例については、大変申し訳ありませんでした。御説明が足りなかったのかなというふうに思っております。長谷川委員の方からも、今後に向けて改善をしてほしいという御要望をいただいております。
まずは、この仕様書の見直しをしたいと思っております。週1回が原則ということは間違いございませんけれども、週2回、月最大8回というふうに、そのときも記載がございました。そこにするかどうかの判断基準をまず仕様書の中に含める、また、オンラインに移行するときの基準を仕様書の中に含める、このような改善を図ってまいりたいと考えております。
◆長谷川たかこ 委員 よろしくお願いいたします。
予算特別委員会のときに利用状況とか、足立区が当初目的としていた利用目的なども含めて御報告くださいというふうにお願いしました。追加で仕様書、契約書も見せていただければというお話をさせていただきました。いつ頃、御提示いただけますでしょうか。
◎教育相談課長 予算特別委員会のときに教育長からも答弁させていただきましたけれども、今だと、4月の文教委員会だと間に合わないかなと考えておりますので、複数年というお話もありましたので、7月7日の文教委員会を目指して、書類を整えていきたいと考えております。
◆長谷川たかこ 委員 分かりました。よろしくお願いいたします。
とにかく、来年度の4100万円が適切な事業として運用されて、本当に学習支援が必要なお子さんたちがそれを使って学力が伸び、学ぶことが楽しいと思えるような、授業にしていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
◆西の原ゆま 委員 私も、先ほどのお話にあったように、家庭教師派遣について保護者の方の話を聞いたのですけれども、保護者の方の話を聞くと、なぜこんなに話が食い違っているのか。
週2回までできるということを原則1回と言っていましたけれども、その説明がなかったこと、オンラインでもできるとしていたのに、それを全く知らなかったこと、聞けば聞くほど委託をしていた区にも責任があると思います。
利用していた子どもたちの時間は帰ってきません。学びたい気持ちが当事者にあったのに、それに対応できる週2回の利用ができたのに、それができないとされてしまっていた食い違いは、問題だと思います。指摘したいと思います。先ほどもありました仕様書なのですけれども、私も確認をしたいと思いますので、出していただくことを要望したいと思います。
続きまして、不登校のアンケートのところなのですけれども、このプレ調査の中身を見ました。事前の調査アンケートの中で、すごく丁寧な質問内容で、すごくとても細かいので、小学生や中学校1年生には、1人で行うのは大変、考えて答えたら30分以上掛かるものだと思いました。
出欠席について、行動について、この不登校の実態に向き合わないといけない、このアンケート項目なのですけれども、精神的にずっしり負担が掛かる子どももいるかなという内容でして、答えるとき、安心して大人の方などの手助けが必要だと思います。どうですか。
◎教育相談課長 こちら、鑑文が1枚ございまして、まず保護者の方が同意をして、その上で答えていただくというのが前提になっております。その上で難しいところがあれば相談しながら答えてくださいというような内容になってございますので、確かに中身については小さいお子さんについては難しい内容だったかもしれませんが、その辺も踏まえて本調査の内容を詰めてまいりたいと考えております。
◆西の原ゆま 委員 そうですよね。本当に、これは自分に向き合わなければいけない。1年間に合計30日以上休んだことがあるとか、1か月以内に遅刻早退を5日以上したことあるというのを丸をしていくだとか、校門や学校の玄関まで行ったけれども校舎に入れなかったことがあるとか、登校したけれども授業を受けずに帰宅したことがあるというのも、振り返れば振り返るほど気持ちがどんどん行けない理由が自分の責任であって、だけれども行けないのだという、そういう子どもたちがいたときに、これをすごく向き合うのがつらいなと思う子どももいると思いますので、是非鑑文を用意していただきたいと思います。
いきなりの質問項目になっていましたので、何で足立区が調査するのかと不信になる子どもたちもいると思います。
アンケートを行うことで、足立区としても小・中学生の気持ち、保護者の気持ちを理解したい、どんな支援が求められているのか把握して充実させていくためですよ、学びの保障を拡充していくことが目的ですよというような前文がまずないと、安心してアンケートに向き合えないかなと思いますが、その点はいかがですか。
◎教育相談課長 先ほども申し上げたとおり、鑑文は付けて、子どもたちには配付しております。そこに締切りの日付、問合せ先なども載せた状態で配付しております。
◎教育指導部長 本調査に向けてでございますけれども、この趣旨ですとか、よりよい学校にするためというような、その趣旨を十分丁寧に御説明した上で調査に入りたいと考え
ております。
◆西の原ゆま 委員 最後になりますけれども、これもらったものにはなくて、もう最初から当てはまるものを丸付けてくださいとかありましたので、是非鑑文も見せていただきたいと思います。よろしくお願いします。
◆佐藤あい 委員 まず、私からもアンケートの件、プレ調査の調査票の確認をさせていただきました。まだ、こちらプレ調査という部分ですので、これを基に本調査、秋のアンケートの内容などが決まっていくのかなと思うのですが、今回のこのプレ調査のアンケートの問題設問に関しても学識者の方ですとかのアドバイス等を基に作成されているのでしょうか。
◎教育相談課長 カタリバとか、ほかに既にやっているアンケートの内容も見ながら案をつくって、それを学識の方にも見ていただいて、では1回、これで聞いてみようということになりました。
◆佐藤あい 委員 ありがとうございます。
この中に、例えば、持ち物や服装を整えるのが大変という項目はあるものの、具体的に制服みたいな言葉は入っていないかなと思いました。この理由はありますでしょうか。
◎教育相談課長 限定せずに、まずは、どういったところが課題になっているのかということを答えてもらいたくて、あえて制服と特定はせずに設問を考えました。
◆佐藤あい 委員 ありがとうございます。理由の方は分かりました。
ただ、この持ち物や服装を整えるのが大変というのと、制服がつらいというのは、理由、別かなと思うのです。なので、含まれるものではないと思ったので、今後に向けて、もちろん学識の方々との御意見も聞いていただきたいと思うのが、この制服についてです。
制服を着ることがつらいとか、そういったことも入れてはどうかというところを御検討いただければと思います。いかがでしょうか。
◎教育相談課長 貴重な御意見ありがとうございます。そのような御意見があったことを踏まえて、設問を考えていきたいと考えております。
◆佐藤あい 委員 ありがとうございます。
次に、フリースクールの助成の方を伺いたいと思います。
助成の方が始まるということで、保護者の方からも大変喜んでいただいているということで、私自身もうれしく思っております。一方で、足立区内に限っては、対象となる施設というのはまだまだ少ない状況かと思います。
足立区のお子さんで、フリースクール等を利用されている人数というのは、ざっくりとかでも把握はされているのでしょうか。
◎教育相談課長 学校からの報告で、大体の人数は把握しております。中には、足立区以外のフリースクールに通っているお子さんもいるとは認識しております。
◎教育指導部長 参考までなのですが、区内のフリースクール、今回東京都の助成に該当するようなところでございますと、約50人ほどが通っております。
◆佐藤あい 委員 ありがとうございます。
今回、区内の施設に限って言いますと、上乗せの助成は不要になるような金額帯のところもあったりするので、実際にこの対象となるお子さんがどのくらいいるか分からない部分はあったのですけれども、今、まず50人ぐらいいるというようなお話だったので、また、今回の助成が始まることで、フリースクールを選択できるという家庭も増えるのかなと思いますので、こちらはすごくありがたい取組だなと思っております。ありがとうございます。
今後の不登校の子の支援という中で、これまでもSSルームの件の御報告をいただくときにも、教室に戻るみたいな、戻れたとかそういったところを、もちろんいいことでもある一方で、教室に戻れた子がこれぐらいいてという報告があるのを聞いていると、どうしても教室に戻るということが、そこにいる先生方のモチベーションになってしまったりとか、そこを目標にしてしまうと、また違うのかなというふうに思っておりますが、この点いかがでしょうか。
◎教育指導課長 今、佐藤委員御指摘の点というのは、正に教員の中には教室の中で授業を受けることが一番の目的であるという認識は多かれ持っております。
4月から開校します6校は、我々担当の指導主事等が行きまして、そうではないのだよ、SSルームがあることでそこを居場所にして、そこで自分の生き方だったり進路だったり、また、今まで不登校で家にいた子たちが学校に来られるようになって、そういった場所なのだよということを、今、啓発しているところで、教員の意識も大分変わってきていて、これまでの教員の指導感だったり、子どもへの接し方というものが大きく、今、変わっていると、目からうろこだというような声も報告で受けておりますので、これは引き続
きやっていきたいと思います。
◆佐藤あい 委員 是非お願いいたします。
国の指針も不登校の支援というところが、学校の教室に戻すということが目的ではないというふうに表明されておりますので、過去には、ある精神科医のインタビューの記事を拝見しまして、若年者の自殺に関しての調査で、若くして自殺している方は不登校の経験を持っているお子さんも多かったと、7、8割不登校の経験があったと。
その中で学校に無理に復帰していたお子さんが自殺につながっていたというデータがあり、無理に教室に戻らなくてはいけないとか、あるいは先生方のモチベーションが戻せたということで評価がされるとかというふうになってしまうのは一番恐ろしいなと感じておりますので、今、目からうろこというお言葉も出ておりましたけれども、是非定期的にそういった発信していただいて、この意識を皆さんで共通認識を持っていただくというところが重要かと思いますし、SSルームに関わる方だけではなく、こちらは教員の方皆さんだと思いますので、要望としてよろしくお願いいたします。
◆渡辺ひであき 委員 私も予算特別委員会に出させていただいて、このことについては触れようと思ったのですけれども、あえて文教委員でもあるのでやめました。
今日も皆さんの質疑を伺っていて、いろいろなことを思うわけでありますけれども、特にアンケートの部分で言うと、本当に薄氷を踏むような思いで皆さん考えていらっしゃるから、皆さんの方の心労もすごく大変だなというふうに思います。
それで、今、子どもたちに、お子さんも親も含めて鑑文を付けてというところ、すごくデリケートなところに到達できてよかったなというふうに思いますけれども、このアンケートの後に心情の変化が起きてしまうとか、いろいろ、これは切りがない話になってしまいますけれども、そうしたところ、だからアンケート結果の集計をどう提示していくかということも極めて難しいことなのだろうと。
つまり、今、この不登校ということは、もう今後考えなくてはいけないなというぐらいの気持ちでおりますけれども、その子どもたちなり、親なりがそれを聞いて、改善の方向に向かえる子もいれば、これだけこういう層があるのなら、僕も無理して行かなくていいのだ、私も無理して行かなければいいのだ、親も子どもに無理させる必要がないのだと、こういう潜在的なものも上がってくる可能性があるのだなというふうに思っているのです。
だから、そのアンケート結果後のことについても、今から細かく考えておく必要があると思いますが、その点について議論されたことありますか。
◎教育相談課長 正に、今、渡辺委員のおっしゃるとおりだとは考えております。
すごくデリケートな問題ですので慎重に進めていきたい、また、その結果についてもこちらで今回のプレ調査の結果も踏まえて、ある程度予測を立てながら進めてまいりたいと考えております。
◆渡辺ひであき 委員 SSルームに関わっている方々がお子さんから得られる情報というのは、物すごく大事なものなのだろうというふうに思いますので、それがどういうふうに共有することができるかということは、上手にやっていただきたいなというふうに思います。
それから、家庭教師の派遣のことについて、これは一番やりたかったのですけれども、時間であるとかそういうことよりも、委託契約を結んだ際に、その家庭教師の先生のスキル、能力、これはどのように担保しているのか教えていただきたいと思います。
◎教育相談課長 家庭教師の先生につきましては、御家庭に入る前に事業者で研修をするように定めておりますので、その辺でスキルアップが図れればいいかなと考えております。
◆渡辺ひであき 委員 これは、数値化するというのもなかなか難しいでしょうし、相性は物すごく大切ですけれども、これも選びようがないのですよね。これもすごく大変なことですけれども、先生の中でも、仮に委託先の学習塾の中で、あんまり人気のない先生だから、そちらに派遣するなんてことがもしかしたら起きてしまうのではないのかなと思ったりするのです。
だから、そこの部分について、仕様について、契約の内容についてもお話がありましたけれども、そこの部分について、一度庁内で議論をしていただきたいというふうに思いますが、いかがですか。
◎教育相談課長 事業所の方にも、コーディネーターという役割の方を定めてもらって、実際に派遣する先生と保護者とのコーディネートする担当の者を設けてもらうのですけれども、実際相性が悪かったということも現実にはあると思うので、その辺もうまく説明、そういった場合にはこうしてくださいというような内容を説明に加えるような形で考えていきたいと考えております。
◆渡辺ひであき 委員 思いつきみたいな言い方で申し訳ないのですけれども、その先生の自分のプロフィールみたいなものとか、それから、こういうふうな考え方でやっているのですよというようなものが、例えば10人対象の先生がいたときに、このプロフィールを見せてあげることによって、子どもの側からこういう先生だったらお願いしてみようかな、親御さんも、そんなこともあり得るのだろうというふうに思うのです。
だから、Aさんが行きますというふうではなくて、親御さんやお子さんがプロフィールを見て、こういう先生だったらお願いしてみたいな、そんなぐらいのことはできるような気がしますが、いかがですか。
◎教育相談課長 御家庭が希望する日時と先生が実際に行かれる日時のマッチングも大切だと思いますので、その辺も踏まえてコーディネートできていけばいいかなと考えております。
◆長谷川たかこ 委員 SSルームについてです。不登校の当事者の親御さんから言われたのは、箱だけつくっても学力が低い子どもたちは教室に戻れないんだと、学力を引き上げてもらわないと勇気を持って教室に戻れないというお声が挙がっています。
SSルームに行くと、実習もメインになるかと思います。そもそも学力がないお子さんが、自分で自学・自習もできない当事者の保護者のお母様からお声が挙がっています。
その部分について、足立区はどういうふうにお考えでしょうか。
◎教育指導課長 繰り返しの答弁になりますが、まずSSルームは、不登校で家にいられなかった子、また、教室で勉強することが不安だったお子さんが、そこにいれば自分の居場所があるということを、まずそこは大前提として、申し訳ありませんが、そこは崩せません。
その中で、学習指導については、次の課題として上がってくるのは当然です。ただ、現在子どもたち、SSルームに通っているお子さんたちを見ていると、まずは、今、そこにお部屋がある、そこに自分の居場所がある、そこをまず認めてほしいというお子さんの声が多くございます。
ただそうは言っても、進学、高校、その先のことというのは大人の責任としてやっていかなければならないというのは我々として重々課題として思っておりますが、まずは、今、そこでいる、そこに居場所を持っている子どもたちの声を反映させながら、その子たちに寄り添った支援、指導というものをやっていかなければいけないと思っております。
また、6校増やしますので、10校の様々なサンプリングデータが上がってきますので、学習指導面においてどういうふうな支援、指導を大人がやっていくことで、子どもたちにそれが圧迫になったりストレスになったり、それが勉強することによって、かえってまた学校に来られなくなるというような危機感もありますが、そういったところを払拭していかなくてはいけませんので、もう少し時間を掛けなければ、今ここにいる子どもたちに寄り添う、それをまず大前提としてやらせてください。
◆長谷川たかこ 委員 おっしゃっていることは分かります。しかし、当事者の親御さんが、通常学級、普通のクラスに戻りましたという成功事例があり、そのお子さんに合ったレベルのテストがあればいいのですが、戻った途端にみんなと同じ学力レベルのテストを受けさせている実態があるそうです。
テストの結果が物すごく悪くて本人が落ち込んでしまい、結果、また不登校になってしまったという事例があるそうです。いかがでしょうか。
◎教育指導課長 実際に、今、通っていらっしゃるお子さんの中で、2名の方がまた学校に来られなくなったという報告を受けていますが、その詳細を受けていませんので、そのお2人の中の1人がもしかしたら、今、長谷川委員御指摘のことによって来られなくなったのかもしれません。
ただ、そういったところ、今、出された長谷川委員から御指摘いただいたようなこと、正にそこが、今、我々に突き付けられている課題ですので、学校の担任又は学校のそれぞれの管理職も含めて、今、出されたそのテストの在り方とか、どういうふうにそれを示していくことでいいのか、ここら辺についてはおっしゃるとおり、その課題の解決に向けて我々もしっかりと取り組んでいかなくてはいけないと思っております。
◆長谷川たかこ 委員 私は、家庭学習がすごく大切だと思っています。
自宅でどういうふうに学習を進めていくか、そこには親の寄り添い支援があったり、若しくは家庭教師が入るとか、そのような分野の話になってくるのかなと思われます。
ただ、不登校の子を持つ親御さんは、もう精神的にいっぱいいっぱいで、子どもの勉強を見る事が大変だと、お仕事もされていて、その仕事をしている中で子どもを1人残しながら、どうしたらいいのだろうと日々、ものすごく悩んでいらっしゃいます。
その様な中で、せっかく一般の普通クラスに戻ったのに、そこでは先生のフォローが全くないのですとおっしゃっていました。そして、テストもみんなと同じ学力レベルのテストを受けさせられ、結局、学力が伴わないからそこで低い点数を取ってしまい、自尊感情が低くなり、不登校になってしまうそうです。
これは、氷山の一角です。ですから、教育指導課長がおっしゃっていることはすごくよく分かるのですけれども、早急に学力を上げるためにどうするかということも同じように車の両輪でやっていかないといけないと思います。学力のつまずきというのは大きくて、自尊感情がなかなか上がりません。
テストを受けたらモチベーションが下がって自尊感情も傷つくというような悪循環が生まれてしまっています。その子に合った学力、例えば小学校4年生でも学力判断で、遡ってみたら小学2年生のレベルだったということもあるわけです。小学校5年生が小学校2年生ぐらいのレベルという事も普通にあるわけですから、そういうことも考えて、その子その子に合った指導の仕方というのを是非、SSルームの中でやっていただきたい、早急に構築していただきたいと思います。要望です。よろしくお願いいたします。
○大竹さよこ 委員長 他に質疑ございますか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
○大竹さよこ 委員長 質疑なしと認めます。
次に、各会派の意見をお願いいたします。
◆小泉ひろし 委員 継続で。
◆かねだ正 委員 継続で。
◆西の原ゆま 委員 不登校に関するアンケート調査で、当事者や保護者の思いがしっかりと足立区に届けられるアンケートになることをこれからも取り組んできていただきたいと思います。採択でお願いします。
◆佐藤あい 委員 不登校支援に関しましては、様々、まだまだ丁寧に進めていただく必要があるなと考えております。議論もまだ必要かと思います。継続でお願いします。
◆長谷川たかこ 委員 採択でお願いいたします。
○大竹さよこ 委員長 これより採決をいたします。
本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
○大竹さよこ 委員長 挙手多数であります。よって、継続審査と決定をいたしました。


