児童養護施設 クリスマス ヴィレッジ
今日は、午後からの子ども施策調査特別委員会の後に、西新井本町にある児童養護施設 「クリスマス ヴィレッジ」の視察に委員会の皆さんと一緒に行ってまいりました。
この施設は、様々な事情により家庭で生活できない子供を対象に、適切な養育を提供することを目的として設立されています。
子どもたちが生活をする建物は5階建てで、幼児10名、小学生から高校生まで15名が男女混合の異年齢集団でグループごとに分けられています。
各フロアーには、居室、ダイニングキッチン、談話室、お風呂、トイレなどの生活設備がなされており、子どもたちは区内の小中学校や近隣の高校などに通学しています。
日常の学習とは別に、学習ボランティアの協力を得て個人指導も行われているそうです。
施設は、短期と長期の受け入れ体制になっていましたが、やはり気になるのが、子どもたちの心の成長です。
こちらでは、心理的治療を要する子どもたちのために、心理療法担当職員が定期的に心理指導を行い、担当者と連携を取りながら子どもの望ましい成長を援助しています。
ショートステイ(短期)利用実績を見てみると、育児疲れが46%、入院・疾病が22%、出産13%、家族看護が8%となっています。足立区の特徴として、母子家庭世帯、生活保護世帯の利用が大半を占めているそうです。
利用理由の大半が、育児疲れ、育児不安でリピーターが増えています。
足立区内では、このように宿泊を伴うショートスティが機能していますが、ほとんどの自治体ではまだまだ実施できていないのが現状だそうです。
(一時保育などの日帰り事業は充実していても、宿泊を伴うものは機能していないとのこと。)
開設後、10か月足らずで受入れ日数はのべ515日、都内では最も足立区の利用数が多いそうです。
社会的に子どもへの虐待が問題になっている中で、利用理由の多くが育児疲れのため、この施設で預かることによって、児童虐待の予防的な役割ができているのではとのお話がありました。
この施設に預けることで、子どもとの関係をもう一度見直すことができる役割も担っている現状もあるようです。
足立区として、受入れ体制や施設の拡充など、行政と事業者が連携をして、このような取り組みを積極的に進めるべきではないのかと思います。
足立区での成功例がほかの自治体のお手本となり、全国に広がっていく。足立区が先進区として情報発信していけるよう、私も、このようなすばらしい取り組みを進めていきたいと思います。
本日はお忙しい中、ご丁寧なご説明をいただきました担当職員の皆さま、本当にありがとうございました。