代表質問の内容⑤【医療的ケア児の学童対策について】
医療的ケア児については、令和3年9月 18 日から施行された、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律において、地方公共団体は、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に医療的ケア児及びその家族に対する支援に係る施策を実施する責務を有するものとされました。
当区においては、私の政策提案により、令和7年4月1日から、医療的ケア児の「在宅レスパイ」の年間利用時間数を144時間から288時間に引き上げて頂きました。
医療的ケア児の地域における成長と保護者の就労継続のためにも、このレスパイト事業の無償化等を含めた新たな支援制度の構築を目指して参ります。そのような中で、医療的ケア児の保護者と定期的に話を進めていく中で、医療的ケア児の学童クラブでの受入れを望む声も寄せられるようになりました。
調査をしたところ、すでに他自治体、杉並区、江戸川区、大田区においては、学童での受け入れができている状況です。江戸川区においては、足立区版放課後子ども教室にあたる『すくすく登録』の他、保護者が就労などにより放課後留守になるご家庭に対する『学童クラブ登録』が共に参加できる体制となっています。
※※※※※※以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。※※※※※
✩ 【医療的ケア児の学童対策について】
【長谷川たかこ】
【問】保護者が子育てと仕事を両立し、安心して働き続けることができるよう支援していくことが重要です。その為にも、小学校に就学する医療的ケア児の放課後問題や長期休業期間等における安全・安心な居場所を確保することが当区においても急務となっております。足立区においても、学童クラブで医療的ケア児の受け入れを開始するべきであり、その安全性の担保と医療的ケア児が安心して楽しく過ごすことができるよう、早急なる整備を求めます。
一年前の区の見解では、学童で医療的ケア児を預かれない理由として、『常駐看護師がいないことや安全性や場所確保の問題』を挙げられておりました。しかし、公立小学校併設の学童であれば、他教室含めたら場所確保は可能であり、安全性の問題で言えば、未就学児がたくさんいる保育園とさほど変わりません。先進的に行っている自治体を参考にし、先ずは先進自治体の視察に行かれ、そこでのエビデンスを持って、医療的ケア児の学童体制を構築することを強く要望致します。現在、保育園で足立区が委託している事業者にお願いをし、小学校に入学した際でも、引き続きの学童でのサポートをしていただける新支援制度の構築を強く要望致します。区の見解を求めます。
【問】何度も申しますが、医療的ケア児の子育てをしながら、親が就労することを前提にした支援の構築を早急に行うことは喫緊の課題です。就労に関する支援の在り方を構築するためにも、医療的ケア児を育てている保護者を対象に電話によるヒアリングやネットでのアンケートなどを用いて、新たな支援事業につながる仕組みを早急に構築するよう強く要望致します。区の見解を伺います。
【教育長】
私からは、医療的ケア児の学童保育室での受け入れについて一括してお答え致します。
保育園や学校とは異なり、現状、学童保育室では看護師の配置がなく安全面での懸念がありますが、先ずは導入自治体の視察から開始し、実施の可否を検討して参ります。
なお、検討にあたっては医療的ケア児の保護者の意向確認は必須と考えています。現在、支援を受けている全ての保護者にはアンケートを含めたヒアリングを行って参ります。