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✩文教委員会㉞ 成果報告SSR登校未然防止事業:【不登校の子どもたちや発達障がい特性のある子どもたちとその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願】

(5)受理番号15 不登校の子ども達や発達障がい特性のある子ども達とその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願を単独議題といたします。前回は継続審査であります。

最初に、追加署名の提出がありましたので、区議会事務局次長から報告をお願いします。

 

◎区議会事務局次長 本請願につきましては、8月17日付で6名の追加署名の提出があり、合計で148名になりましたので御報告いたします。

 

○吉田こうじ 委員長  また、報告事項(4)足立区立中学校不登校未然防止事業のモデル実施についてが本請願と関連しておりますので、併せて説明をお願いいたします。

◎教育指導部長 恐れ入ります、報告資料の10ページをお開きください。


まず、冒頭に、今回直前の資料の差し替えとなりましたことをおわび申し上げます。申し訳ございませんでした。こちら10ページ、足立区立中学校不登校未然防止事業のモデル実施についてとございます。

この目的でございますけれども、6月の文教委員会で御報告いたしましたが、不登校の生徒が現在増加傾向にございます。区立中学校の中で不登校の未然防止、こちらを検討することといたしまして、今回のモデル事業を御報告するものでございます。

支援の対象者、2番でございます。こちら学校には来られているのですけれども、保健室登校、教室に入室することが困難な生徒、若しくは教室に入室はできるけれども、ずっと長い間、一定時間休息が必要となる生徒を対象にしております。不登校になる手前の生徒、校内で気兼ねなく過ごすことができるような部屋を設置することで、登校への敷居を下げて未然防止をいたしたいというふうに思っております。令和5年度10月に予定をしております区立六月中学校1校でございます。

こちらの中には、校長OBなどの指導員を配置いたしまして、生徒の見守りもそうですけれども、勉強をしたいというような生徒に対しては、指導員が勉強を教えるなど、学びの保障も行うというところが今回の内容になっております。

 

今後の方針、6番でございます。
まず、このモデル校で実施をいたしまして、効果を検証し、議会にも御報告してまいりたいというふうに思います。その上で、今後の方向性、検討してまいりたいと思っております。

 

○吉田こうじ 委員長  それでは質疑に入ります。
 何か質疑はございますか。

 

◆くじらい実 委員  今回、請願では不登校と発達障がいの特性のある子どもの支援という話なのですが、今回、報告事項であるのは不登校を未然に防ぐモデル事業ということで、先ほどもありました夏休みが明けてからの不登校が増えないようにという部分でも大切な部分だとは思っておりますが、まず一つ、このモデル校として六月中学校を選んだ理由としては何かあるのでしょうか。

 

◎教育指導課長 現在、六月中学校では、そういうお部屋を、今、準備して、登校サポーターであったりとか、空いている教員などを使いながら子どもたちを受け入れているという実績がありますので、そこに、今、教員のOBを入れて実証実験するというのが容易にスタートできますので、そういう意味合いで六月中ということでやっております。
 また、併せて、今、六月中学校で保健室に、要は授業からちょっと抜けてお話しに来たりする子たちが1日5人ぐらいいますので、その子たちのまずは悩みを聞きつつ、原因がどこにあるのかというところに対処していくというのも一つ視野に入れているところです。

 

◆くじらい実 委員  そうすると、六月中学校はある程度環境が整っているという部分と、この保健室に1日5人ぐらいというのは、これは人数としては多いのか少ないのか、その辺聞かせていただけますか。

 

◎教育指導課長 本来、保健室は具合悪くなったりとか、けがをしたときに行く、その人数を把握しているところなのですけれども、こうやってなかなか教室に入れない、「ちょっと話を先生聞いてください」というふうに来るのが5人というのは、多い方かなというふうに考えております。

 

◆くじらい実 委員  5人ということの人数に対してなのですけれども、これ内容の方、(5)番の内容で、(4)で、最後の方に生徒が落ち着いて安らぐ環境になるように配慮するという文面があるのですけれども、生徒が落ち着いて安らぐ環境というのは何か具体的にイメージされているのでしょうか。

 

◎教育指導課長 学校の教室以外の部屋といっても、教室と同じような環境で、黒板があってロッカーがあって、子ども用の机、椅子があってというところなのですけれども、なかなかそういう環境でドキッとする子もいますので、ソファーを置いたりとか、あとはちょっと壁に装飾を加えたりとか、自分でほかから遮断をして学習ができるようにボックスをつくって自分のペースで勉強ができるように、そういうことを踏まえながら環境を整えていきたいなというふうに考えております。

 

◆くじらい実 委員  そうしますと、これ最後に聞きたいのですけれども、最終的な目標として、不登校になる前の子たちを不登校にならないようにするのが目的なのか、それとも、例えば一般の教室にちゃんとほかの子たちと一緒に授業を受けられるように持っていくという、そこまでを考えてやるのかというのは、これは目標としてはどちらなのでしょうか。

 

◎教育指導課長 不登校になる子たちというのは様々原因がありまして、休むに至るまではコップに水がたまっていって、バッとこぼれてしまって休みに入ってしまう。だから、そこはいっぱいにならないように、まず原因を探ってというところになりますので、不登校になっていない、要は学校に来られているけれども、なかなかうまくいかないことが多いなと感じている子を見付け出して、そこから救っていくというのがこのコンセプトでございます。

 

◆くじらい実 委員  恐らく、もう生徒の方もそれぞれの立場、いろいろな状況がある中での今回モデル事業になると思いますので、このモデル事業がうまくいけば当然、もともと請願では不登校の子どもたちとかありますけれども、不登校の子がまずいなくなる方が当然いい話だと思いますので、是非このモデル事業を広げていただいて丁寧に進めていただきたいなと思いますので、こちらは要望でお願いします。

 

◆長谷川たかこ 委員  前回の代表質問のときに提案をさせていただいて、今回このような形で具体的に施策を展開して頂きました。

 

本当に教育指導課長の手腕のすばらしさを、今、実感しているところです。
その後、差し替えになりましたけれども。最初の段階ではスケジュール感ある内容が書き込まれていました。将来的には、令和6年度は10校程度に増設。令和8年度までの3年間を目途に全校設置を目指すという、差し替え前の内容、物すごくすばらしい内容でしたが、差し替えで削られてしまったというところが、私自身、ショックです。

でも、それらを踏まえても、これからしっかりとやりますよということでよろしいのですよね。

 

◎教育指導課長 差し替えに当たっては、私もなかなか詰めが甘くて申し訳ありませんでした。やはり、まだどこに原因があるか分からない子たちをこちらからキャッチをしていって、探っていって不登校にさせないというコンセプトなので、まず母体がどのぐらいいて、それが成果としてどうやって現れていくのかというのがなかなか見えづらい施策です。もしかすると5年、6年たったときに、ようやく落ち着いてくるのかなとも思うようなことなので、まずは、これをどうやってみんなに分かりやすく、こういう意味で施策としてやっているんだというのを伝えられるかとか、どういうところをターゲットとしてというのをもう少し明確にしながら、モデル実施を成功させながら広げていけたらなというふうに思って、まだそこまで至らなかったということは申し訳ありませんでした。

 

◎教育指導部長 若干の補足でございます。
長谷川委員から代表質問で御提案のあったこと、不登校になった後の勉強に特化したというような色が強かったかというふうに思っております。

今回は、どちらかというと居場所に近いような形にはなっておりますが、不登校になる手前、なった後ではなく、また勉強に特化したものではなく、勉強でも教えてあげられるようなそんな体制を取っていって、どんなふうな効果が出るかというのを検証してまいりたいと思っております。

 

◆長谷川たかこ 委員  先ほどのお話の中で、不登校児が増加傾向にあるということでした。しかし、モデル校は六月中学校1校。前回お示ししていただいたスケジュール感には、的確に書いてありました。

 

スピード感が必要だと思います。今、抱いている情熱をスピード感持って着実に全区的に広げていただきたいです。私も議会からも応援をしております。是非着実に全区を目指して頑張っていただきたいと思います。いかがでしょうか。

 

◎教育指導課長 頑張ります。

 

◆長谷川たかこ 委員  ありがとうございます。期待しています。
それでこの請願をお書きになられたメンバーの中に、不登校で重篤な案件を抱えているお子さんをお持ちのお母様がいらっしゃいます。既に執行機関にはお話をさせていただき、相談をさせていただいているのですが、現在、小学校の高学年ということで、4年前にリスク検査をして、ワーキングメモリーと処理速度が苦手だと言われているお子様がいらっしゃいました。こども支援センターげんきの方に、行かれてケアをしていただいていたそうなのですが、コロナ禍もあってしばらくこども支援センターげんきには通えていませんでしたというお話。今、小学6年生です。来年中学生になるに当たり、再度リスク検査を実施していただいたところ、4年前よりもワーキングメモリーと処理速度が下がっており、療育レベルだと言われた通常学級のお子さんがいます。

 

お母様からは、苦手分野の強化を4年前にこども支援センターげんきにもお伝えをし、お願いをしていたそうです。しかし、こども支援センターげんきでは、的確な対応がなかったそうです。やっていただけていなかったという御認識を保護者の方がお持ちでいらっしゃいまして、療育もIQが引っかからないという部分で足立区にはうめだ・あけぼの学園がありますけれども、そこの療育も通えなく、どうしましょうかということで悲嘆に暮れて私に再度の御相談がありました。

 

このような状況も明らかになっている部分がありますが、不登校支援というのは、そのお子さん、今、家庭教師派遣も週1回していますが、週に1回だけだとなかなか学力も身に付かないし、行政からは、支援がありますよと言われてそれに乗っても、レベルに合っていないというようなお話です。

 

このような話が、私自身この17年間、幾つもご相談があります。

その度、執行機関の皆様にお話をすると、その方に対するケアが物すごく厚くなるのですが、そこまでの話で、もぐらたたきのように他からも実は、実はという形で声が上がってきてしまう状況です、

 

課題整理をしっかりしていただき、支援の拡充に向けて頂きたいと思います。例えば、議会でお話ししましたが、家庭教師派遣も50名の枠ではなく、さらに門戸を広げるとか、不登校の日数も120日となっていますが、オンラインで受けると登校にカウントされてしまい、120日の枠から外れてしまいます。学力低下で家庭教師が必要なのに受けられないお子さんも実際、今、いる状況です。一つ一つ課題解決し、拡充の支援枠をつくっていただきたいと思います。いかがでしょうか。

 

◎教育相談課長 不登校のお子さんは、本当にお一人お一人状況が違うために、本当に手厚くというか大変なのですけれども、その方の状況に合わせた支援となりますと本当に多岐にわたるようなメニューの方を用意しなければならないと思うのですけれども、なかなか現状としては、ある程度、今、現在はこのような状況だという方に合わせて、幾つか支援メニューの方は用意していますので、その中で御対応の方はしてまいりたいと思います。

また、先ほど、今おっしゃっていただいたお子さんについても、教育相談員とお母様との間で、少しうまく説明がいかなかった部分もあるのかなとは思いますけれども、また引き続き、こども支援センターげんきの方で支援の方はさせてまいりますので、もし何かそういった、ちょっと行き違いであったりとか、何かそのような御相談があったときは、こちらに御連絡いただければ、またしっかりと確認をして支援の方をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

◆長谷川たかこ 委員  齟齬が生じていたというレベルではなく、リスク検査をした段階でワーキングメモリーと処理速度という部分を強化してもらいたいということを4年前にお話はしていたそうですが、こども支援センターげんきの方で、『それを的確に対応できる職員がいない』という話があったそうです。この部分については要改善だと思いますが、いかがでしょうか。

 

◎教育相談課長 4年前に検査を受けたときは、もともとその検査が希望ということでお受けの方をして、検査をして、その旨保護者の方にフィードバックをして、そこで相談は一旦終了しております。

その後、また御相談に来たときは、チャレンジ学級の方を利用したいという御要望でしたので、小学生の方のチャレンジ学級の方で支援の方はしてまいりました。

この度、また併せて検査の方をしてほしいという御要望がございましたので、改めて検査を取ってみたところ、4年前よりも少し下がっている部分があるということが分かりましたので、その旨保護者の方にはお伝えはしたのですけれども、教育相談課の方は、そういったフィードバックをしたりとか相談業務がメインになるので、その弱い部分をどう伸ばしていくかというのはまた別な機関で、そういった療育ができる機関でやるというような、そういう役割分担があるので、教育相談課の方でその部分を伸ばすような、少しでも延ばせるようには相談員の方もしてまいりますということで月に1回、そういったことができるようにということもしてまいります。保護者の方がおっしゃっているような、弱い部分を継続的に伸ばしていくような、そういう療育に関しては、また別のところでの支援になるので、またそこは、そういったところにうまくつなげられるように、こちらの相談員の方もしっかりとまた引き続き相談の方はしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

◆長谷川たかこ 委員  要は、そこがすごく手薄で、ミスコミニュケーションだけじゃなかったと思うのです。どうしてかというと、5年近く、こども支援センター……。

 

○吉田こうじ 委員長  恐れ入ります。個別の案件につきましては個別でお願いしたいと思いますので、この請願に対しての仕組みでありますとか、そういうことに対する質疑で統一をしていただき、時間も限られておりますので、答弁の方も簡潔によろしくお願いいたします。

 

◆長谷川たかこ 委員  そうですね。以前も、この方の件でチャレンジ学級のことでお話をしたところ、親御さんが中に入れないから、おうちに帰ってから振り返りができないということを八尋教育指導課長にもお伝えはしていました。

八尋教育指導課長からも、「それは一緒に入っていった方がいいかもしれませんね」という話もありました。

こども支援センターげんきの仕組みがいま一歩足りないのです。

この請願で署名されている皆さんは、こども支援センターげんきに通っているのだけれども、あまりにも自分の子どもに合っていないという人たちが多いのです。

なので、この請願が出ているという事を理解して頂き、一つ一つの個々の事例は皆さん違いますが、その事例を幾つも私は持ってお伝えはしているので、是非それを一つ一つ丁寧に課題分析して、大まかにこれをどういうふうにしていったらいいのだろうという道筋を建設的に考えていただきたいと思います。所長いかがでしょうか。

 

◎こども支援センターげんき所長 まず不登校のお子様に対する、こども支援センターげんきにおける支援メニューというものは、これまでもバリエーションを持って御提案させていただきましたし、今もいろいろ検討しているところでございますが、ただ一方で先ほど来ございますとおり、不登校の数がやっぱり増えつつあるということで、なかなか我々の施策も効果の面では、何かこれからまだまだ考えなければいけないということは、これは長谷川委員御指摘のとおりだと思っております。

また、こども支援センターげんきの現場における相談のやり取りの中で、なかなかその現場、検査して検査の次に療育を、お勧めをして、そういったものがうまく伝わらないといいますか、そういったところにつきましても、これは大変基本的なところで、これは施策の効果にも関わってくるところでございますので、この点につきましても丁寧な説明ももちろんですけれども、しっかりと現場でも気を付けながら対応を進めたいと考えております。

 

◆長谷川たかこ 委員  今朝もニュースで目にしたのですが、福岡県の太宰府市で、第3の居場所プラス大学連携で、学生たちが第3の居場所で子どもたちに勉強を教えるという報道がありました。イコール不登校施策にも支援にもつながってくると思うのです。先進的な自治体を研究し、ニュースとかでも報道されているので、是非、当区でも検証を重ねて、足立区の事例と重ね合わせながら、新たな支援の枠をつくったり、今ある既存の支援を更に拡充する、そういうことも積極的にしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

◆たがた直昭 委員  私からも何点か、不登校対策ということで、不登校に関しては学校に来るか来ないか、来ない生徒に対してはどのように手を打つかということなのですけれども、その未然防止ということでありますので、学校には来ているけれどもという部分がまずあるかと思うのですけれども、これ先ほどくじらい委員の方から、六月中学校、5名程度ということで、若干多い方じゃないかということだったのですけれども、これ、他の学校についてはいかがなのですか。

 

◎教育指導課長 何校かリサーチしておりますけれども、5人まではいかずとも、やはりある一定程度の子どもたちが保健室に行く、毎日じゃなくとも週に2回ほどはちょっと休まないといけないという子たちは、どの学校にも存在するというふうに考えております。

 

◆たがた直昭 委員  学校に来ないより来ていただいた方がいいのですが、一番いいのは教室に入って勉強するのが一番いいのですけれども、その手前で学校には来るけれどもなんですけれども、来ても保健室に行く、また教室に行っても保健室に行く、様々な要因があるのですけれども、心理的にそういう人たちは何で1回は行って、保健室に行っちゃうのですか。

 

◎教育指導課長 一概には言えないのですけれども、やはり教室で学習するときは30人、40人の規模で一遍に集まって周りの子たちが発表したりとか、グループになって話合いをする。そういうときになかなか自分の意思がはっきり伝えられなかったりとか、人といっぱい話すのが苦手だと思う子は、そういう学習があるときに、ああ、つらいなと思ってちょっと保健室に行って、ちょっとつらかったですということを言う子もいます。

だから、全てがそうやってコミュニケーションについて課題があるというわけではないのですけれども、例えば、おうちで嫌なことがあってそれを引きずって学校で出てしまう。だから教室で普通の顔でいられないから、保健室に逃げてくるという子もいますし。

なので、今回、このお部屋でやろうとしているコンセプトとしては、学習もそうなのですけれども、何があったのというところから相談で聞き出したり、聞き出したところが、例えば心理的なものであればスクールカウンセラーであったりとか、いろいろな人に心理的な人につなげていくとか、そういうその子に合ったところに相談を持っていくというのも一つの役目としては考えているところです。

 

◆たがた直昭 委員  そういう子に対しては、本当にある程度、何ていうのかな、うまく持っていかないと、時には違う方向に行っちゃう可能性も十分あると、メンタルケースもあると思うのですけれども、じゃあ今度はあなたはちょっと今回こっちの教室でというふうには、その選別というのはSCとか先生とかなのですけれども、基本的には、どの方が中心でジャッジするのですか。

 

◎教育指導課長 例えば、担任であったり教科の先生が気になって、「ちょっと行ってみない」というのも一つあると思います。大きくは、今、WEBQU、昔、hyper-QUといって心理的なところでアンケート調査をやっていたところなのですけれども、それがウェブになったところで、不登校のアラートが出ていますよという子たちが分かります。で、その子たちにアプローチしながら、お話しできる部屋があるよというふうに促していこうかなと思います。

 

◆たがた直昭 委員  あとモデル事業ということですから、さっきも言っていたのですけれども、いずれはここを中心にまた事業展開していく可能性があるかと思うのですけれども、ここで書いてあるとおり、効果の検証、今後の方向性は何をもってということなのですけれども、効果というのはどういうことを効果、ここにいて、もう授業に戻れるようになったのが効果、成果という、その辺のさじ加減。

 

◎教育指導課長 効果は幾つか想定がありまして、そうやって個々で見たときに、この子が笑顔で教室にいられるようになった、若しくは原因となるところが分かって、今後のアプローチが分かるようになった、これも効果だと思います。
 もう一つは、不登校を増加させない、増やさないためにやる手だてでもありますので、これから先、不登校になるような子たちを減らしていくという観点も、要するに、今、不登校になっている子たちに新たにどんどん入ってくると増えていくので、新たなところを何とか防げないかなというのが一つ効果だと思っております。

 

◆たがた直昭 委員  いずれにしても、本当に効果が出るというよりも、やはり生徒のメンタル的なことを十分踏まえた上で今後取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

◆ぬかが和子 委員  すみません、私も最初にモデル実施についてなのですけれども、まず、別室登校との違いをもう一度お願いします。

 

◎教育指導課長 別室登校は、まずもう休みに入ってしまって、登校サポーターなどが連れてきて、このお部屋でいろいろ勉強したりとか好きなことやれる空間があるよ、これが別室です。

ところが、今やろうとしていることは、教室からちょっと出てしまって保健室に行ったりするような子たちを、保健室じゃなくてこっちにおいでというところもあります。
で、別室だと、その子が行きますという意思表示をしなければ行けない部屋です。でも、今回モデル実施でやろうとしているのは、先ほど言ったWEBQUなどで、この子ちょっと危ないかもな、もしかしたら何か悩みを抱えているかもなというふうに、こちらから声を掛けて、ちょっと来てごらん、で、話を聞いて、そういうことがあったのねというふうにつなげていけるようにしたい。だから、そこの入り口の部分が違うというのが別室との違いだというふうに考えております。

 

◎教育指導部長 若干の補足でございます。
一番大きな違いは、常時同じ方がそこにいる、見守りもできるし、勉強も教えてあげられる。別室登校ですと登校サポーターの方がいらっしゃって、見守りはできるけれども勉強を教えたりというところまではいかないと、そこに常時同じ人がいるというところが大きな違いかと思っております。

 

◆ぬかが和子 委員  いや、聞いていてますます分かりにくいなと思っているのです。
何でそう思ったかというと、私、六月中学校の不登校対策というのはすごく定評があって、歴史もあって、見に行ったこともあるし、よく知っているのです。そうすると、あそこの別室登校は、ほかの学校でやっている別室登校と違って、いや学校には来られても、ここになら過ごせるという子もいるわけです。そういう子が過ごすのです。誰が対応するのというと、本当に時給の少ない会計年度にもなってないんじゃないですか、若いお兄さんみたいな人をアルバイト生みたいなお兄さんが、だけれども同じ人なのです。で、寄り添って支援するのです。そうすると、これ、似ていますよね。元校長かどうかの違いぐらいだなと思ってしまうのです。

そうしたときに、これでモデルとして効果を検証して次に広げるといっても、今までの不登校をみんなで学校でなくそうといろいろな体制を取ってきた学校である六月中と、そうじゃない学校もあると思うのです。そうすると、どう教訓化して広げるのか、大体これはうまくいったといっても、そういう事情があるからうまくいったというふうになっちゃうかもしれないわけでしょう。その辺をどう考えているのでしょうか。

 

◎教育指導課長 おっしゃるとおり、六月中学校のそのお部屋には優秀な若い職員がいます。で、彼が非常に子どもたちの一人一人のアセスメントをしっかり取っています。で、それもあるので、それを基にSSW、スクールソーシャルワーカーの力を借りながら、子どもたちのアセスメントシートをつくります、これから。アセスメントシートを使って、こういう子たちにはこういう声掛けだったり、こういう手だてがあるよというのを全部リストアップしながら、全校に展開していくときに、そのマニュアルを基に何かできないかという、そこがきっかけのところで考えております。

 

◆ぬかが和子 委員  そうしますと、別室登校の部屋と、これと、厳密に分けるということじゃないですよね。その辺どうなってきますか。

 

◎教育指導課長 おっしゃるとおりで、厳密に分けることはしません。ただ、学校によっては、別室じゃないと駄目な子もいますし、そこと、もし分ける必要があるのであれば分けなければいけない。でも、それはその子たちの状況によって分けるのか一緒にするのかというところは考えていきたいというふうに考えています。

 

◆ぬかが和子 委員  私は、かつて六月中学校を拝見したときに、意欲ある若いお兄さん的な年が変わらない人が寄り添って支援してくれるという、これをもっと待遇も改善して、発展させた方がいいんじゃないかと思っていたのです。かつて質問したこともあるのです。

率直に言うと、経験は豊かかもしれないけれども、学校長OB、すごく年が離れた先生っぽい人とまた違うわけです。そうすると、何を大事にして未然防止をしていくのかというところも含めて、ちゃんと考えていかなきゃいけないんじゃないかと。六月中学校がやってきた実践の部分でいいものは、この事業ということだけじゃなく、やはりほかの学校にも広げていくということも含めて検証する必要があると思いますが、どうでしょうか。

 

◎教育指導課長 本来、校長OBであるならば、そういうところまでしっかりやっていただきたいと思っているのですけれども、校長OBを入れる理由としては、まずは学習を教えることができないといけない。要は、免許を持っていて、授業カウントとして何とかできないかなというふうに考えています。
 それとは別に、メンタル的なケアのところは、その職員だけではなく、学校にいるSCであったりとか、担当のSSW、専門家をしっかり活用しながらやっていきたいというふうに考えております。

 

◆ぬかが和子 委員  最後、請願の方なのですけれども、請願の項目の7、8のあたりでは、もう根源的な課題といいますか、前回は説明資料ありましたけれども、いわゆる詰め込み教育の限界を理解して、学校が楽しいと思える学校運営をしてほしいと、宿題も極力減らしてほしいと。やはり、私、本当にそうだと思っていて、とりわけ前回も申し上げたように、新学期になるといきなり学力テスト、学力テストと、先生たちもそのテストが終わらないと落ち着いて教えてあげたり、向き合ったりできないという声もある中で、そういうあり方というのもやっぱり見直していかなきゃいけないんじゃないかというのが1点と、それから最後のところで、子どもたちと向き合う時間がない教員の負担軽減を強く求めますと、これも本当に大事だと思っていて、そのためにも、これは区でできることには限界ありますけれども、少人数学級だったり、それから、かつて近藤区長が実践した、いわゆる区としての独自の加配です。そういったこととか考えなきゃいけないと。

ただ、現状で言うと、それどころか、小学校でも中学校でも現役の先生がもう欠員だらけで校長先生が教えたり、ほかから掛け持ちで、中学校2校掛け持ちで教えに行くみたいな、そんな状況もあると、これ本当に一丸となって東京都教育委員会も含めて教員の採用の問題とか、負担軽減とかやっていかなきゃいけないという課題だと思っているんですが、その辺は例えば教育長会とか東京都教育委員会の方での議論とか、その辺はどうなんでしょうか。

 

◎教育長 教育長会にも東京都の方が来まして、この教員不足についての対策等々御説明いただいているのですけれども、なかなか現実問題、予想よりも多く辞めてしまったりというような現実を踏まえての後手後手の対応にはなってしまっています。

ただ、実際の学校現場で、かなり教員が疲弊をしている、大変な思いをしているということは、現場をあずかる教育長として、その場で、各区の教育長からもお伝えをしているところでございます。

 

◆佐藤あい 委員  不登校未然防止事業のモデル実施について伺いたいのですけれども、くじらい委員などからもこのお部屋に来た生徒のゴールみたいなお話はあったのですけれども、足立区として、このお部屋に来て、まず不登校にならないというところを目指していくというところであったときに、例えば極端な話、3年間ここのお部屋に通っていたというだけでも評価をするのか、どのように捉えていらっしゃるのでしょうか。

 

◎教育指導課長 だんだん、今、不登校に対する世の中の見方というのが変わってきています。学校は、どうしても学校に来ることを出席として、それ以外は不登校というふうに考えてしまう傾向があります。そうじゃなくて、こういう別室であったりとか、そういうサポートの部屋、若しくは、あすテップチャレンジなど様々なところで、その子に合った学習のやり方というのがあると思います。そこについては押しなべて出席扱いするということであったりとか、その子が頑張っていることをしっかり評価できるような形に、だんだん考え方を変えていかなきゃいけないなというふうには考えておりますので、十分検討してまいります。

 

◆佐藤あい 委員  精神的なものだったり、いろいろな理由でこのお部屋に、教室から出てしまうというケース、考えられると思います。更に実際、保健室に、今、行っている子たちの保護者に対して何か、今、アプローチはされているのでしょうか。

 

◎教育指導課長 当然、保護者に対しても、現状こういう状況にある、もしかしたら困り感があるかもしれないということは常々伝えております。
 ただ、なかなかそこが保護者の理解が得られない子たちがそういうところに来るという現状もありますので、伝え方であったりとか、そういうところもしっかり考えながら丁寧にやっているところです。

 

◆佐藤あい 委員  保護者の理解が得られないというものというのは、どういった意味といいますか、例えば、何とか教室に行ってほしいというふうに保護者が言っているのか、家庭では問題ないのよみたいな話をされるのか、どういったケースがあるのでしょうか。

 

◎教育指導課長 一概には、こうですとは言えないのですけれども、様々ある中でなかなか多い件数というのは、親が全く関心がない、「ああ、そうなのですか」というふうにして終わってしまうというのが一つ。もう一つは、「それは甘えですから、しっかり教室に入れてください、がんがん勉強させてください、気持ちなんか聞く必要ないです」というぐら

いの言い方をする方もいらっしゃいます。

 

◆佐藤あい 委員  今のお話とかを聞いていると、本当に保護者に対するアプローチというのはすごく重要だなと思いますし、そうやって保護者の理解がないと子どもが追い詰められてしまうというようなことも考えられるなと思うので、保護者に対してのアプローチも充実させていっていただきたいなと思います。

あと、一方で、不登校になっているとか、あとは保健室にしか行けないよとか、そういった保護者の方の中では、すごく悩んで、保護者の方もすごく悩んでいてというお声もすごく聞かれます。なかなか外に相談しにくいというか、自分の子が不登校になっているとか、ひきこもりになっているということが言いづらいという中で、相談ができる環境というのを広く相談しやすい環境を整えていく必要はあるんじゃないかなと考えています。
そういった中で、足立区では、保護者からのそういったお悩みをどのようにヒアリングをしていくというところでは整えていらっしゃるか、あるいは整えていく方向か伺えればと思うのですけれども、保護者の声をどう集めていくかということです。

 

◎教育相談課長 不登校のお子さんを持つ保護者の方に対しては、教育相談の方で相談、全般的にお受けしておりますので、是非そういった相談機関がこのようにありますというような、そういった周知の方は行っております。
また、今度の夏休み長期明けには、1年生のお子さんには登校支援ガイドというのをお配りする予定ですし、中学校1年生の方にもゴールデンウイーク明けに配布の方はしておりますし、いろいろなツールを使って保護者の方に相談に来ていただくという方向で、現在はやっております。

 

◎こども支援センターげんき所長 保護者の方の心理的な面をどういうふうにケアしていくのかということで、この度の情報連絡でも載せさせていただいたのですけれども、保護者のための交流会、講演会というのを今年も実施をいたします。これに参加されますと、自分の子がママ不登校になってどうしていいか分からない、もう本当に孤立して孤独になってという心理が、特に交流会、あとその3週間後くらい、第2回目を実施するように、今、しているのですけれども、その中でかなり心が開かれていくといいますか、同じ立場の方同士の意見も非常に効果があると言うと変な言い方ですけれども、そういった保護者向けの取組なども情報連絡の中でもお伝えしているところでございます。

 

◆佐藤あい 委員  そもそも交流会、すばらしい取組だなと思っております。ただ、一方で、交流会があることをなかなかまだ広まり切っていないなというふうに感じておりますので、是非もっとSNSだったりとかで周知をしていただきたいなというのと、例えば本当にLINEだったりとか、よく皆さんが使っているようなそういったツールを使って気軽に相談ができたり、そういった交流会の情報を発信できたりというようなものが実現するといいなと思っておりますが、いかがでしょうか。

 

◎教育相談課長 相談をしたいと思う保護者の方が少しでも相談に来られる、ハードルが下がるようなそういった取組の方はこれからも考えてまいりたいと思っております。

 

○吉田こうじ 委員長  よろしいですか。
 他にございませんか。
      [「なし」と呼ぶ者あり]

○吉田こうじ 委員長  質疑なしと認めます。
 各会派の意見をお願いします。

◆くじらい実 委員  継続でお願いします。

◆たがた直昭 委員  継続です。

◆ぬかが和子 委員  先ほどのこの請願の7番、8番、本当に根源的な課題だったり、もっともっと議論していかなきゃいけないというふうに思っていますので、これについては議論を深めるために継続を求めたいと思います。

 

◆長谷川たかこ 委員  採択でお願いします。

 

◆佐藤あい 委員  継続でお願いします。

○吉田こうじ 委員長  それでは採決をいたします。
 本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
      [賛成者挙手]

○吉田こうじ 委員長  挙手多数であります。よって、継続審査と決定いたしました。