代表質問の内容②【コロナ禍における複合災害対策について】
コロナ禍での避難所運営には訓練を通して様々な状況を想定し、対策を講じることが必要です。足立区では水害時避難所運営手順書が作成されましたが、各地域におけるコロナを想定とした避難訓練が全くできていない状況です。早急に台風シーズン前に行わなければ、実際の被災時にコロナのクラスターが各地域で起こってしまいます。
災害時、感染症の拡大が懸念されるため、水害時避難所運営手順書に沿った避難所訓練を早急に行い、避難所運営に携わる全ての方々が実践できるよう、オンラインでの顔合わせや動画配信、ホテルとの協定やテントの配置、避難所での新生児・妊産婦への相談・指導、スクールソーシャルワーカー・教育相談員による相談体制の強化、先ずは、避難所でオンライン面談ができるようICT環境の整備を求めました。
*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****
重大な災害が起きる恐れがある「特別警報級」の台風が近づくと予想される場合、区では災害時の避難所での感染拡大対策を徹底し、危険な場所にいる人は自宅の外への避難をためらわせずに行動させることが求められます。必要となる支援施策を途切れることなく実施させることで、区民の皆様の安全・安心を守っていきたいと思います。
コロナ禍での避難所運営には訓練を通して様々な状況を想定し、対策を講じることが必要です。
まず、足立区では水害時避難所運営手順書が作成され、台風シーズン前の8月中にはそれに即した避難所訓練が行われる予定でした。しかし、コロナ禍の影響で地域の顔合わせが相次いでキャンセルとなり全区的な実施には至っておらず、実施に至ったのはわずか数か所程度です。災害時では感染症の拡大が懸念されるため、水害時避難所運営手順書に沿った避難所訓練を早急に行い、避難所運営に携わる全ての方々が実践できるようにしていかなければいけません。
【問】そこで、先ずは全区的に行政主導によるオンラインによる地域の皆様との顔合わせを行って頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<依田保危機管理部長>
私からは、コロナ禍における複合災害対策についてお答えいたします。
初めに、全区的に行政主導によるオンラインでの地域の皆様との顔合わせに関するご質問についてお答えいたします。
インターネット環境や機器の操作、参加人数などの課題もありますが、地域の方々のご希望をお聞きしながら、オンラインでの実施も検討してまいります。
<長谷川たかこ>
【問】また、モデル校を決めて、避難所開設訓練をオンライン放送、若しくは動画を撮影してDVDにし配布する等、各町会・自治会の避難所運営に携わる皆様がイメージトレーニングできるよう求めます。台風シーズン到来の中でできる即時対応策の一つとして、出来るところから着実に行って頂きたいと思いますが、区の見解を伺います。
<依田保危機管理部長>
次に、モデル校を決め、避難所開設訓練をオンライン放送、若しくは動画をDVDにし配布するなど、避難所運営に携わる方々のイメージトレーニングに関するご質問についてお答えいたします。
地域の方々に避難所開設、運営をイメージしていただくための方法につきましては、避難所ごとに使用できるスペースの大きさなど環境が異なる部分もありますが、オンライン放送、動画等の有用性も含め検討してまいります。
<長谷川たかこ>
【問】国は新型コロナウイルスへの感染防止のため、自治体に分散避難におけるホテルなどの活用を勧めています。これを受け、各自治体も避難所としてホテルの活用を進めており、当区においても今月、北千住地域のホテル2か所と災害協定を結びました。今後、全区的にも区内にあるホテルとの協定を積極的に進めて頂きたいと要望致しますが、区の見解を求めます。
<依田保危機管理部長>
次に、全区的にホテルとの協定を積極的に進めるべきとのご質問についてお答えいたします。
避難施設の確保は、引き続きの課題として認識しております。区内では北千住駅をはじめ、限られた地域にしかホテルがない状況ではございます。既に千住地域の2つのホテルと協定を締結しておりますが、10月には新たに綾瀬地域のホテルとも協定を締結する予定です。
今後もホテルとの協定を可能な限り進めてまいります。
<長谷川たかこ>
【問】江東区においては、複合災害やクラスターなどへの対応策として、災害避難所における簡易テントとして体育館に4平方メートルの室内テントを導入しています。当区においては授乳や着替え用としてのテントの設置はされていますが、コロナ禍の中で、先進自治体に倣ってテントの活用を是非、検討して頂きたいと思います。区の見解を求めます。
次に、先進自治体に倣ってテントの活用を検討すべきとのご質問についてお答えいたします。
足立区においても、感染症対策の一環として、各第一次避難所に6区画分の段ボール製の間仕切りの配備を進めております。今後も先進事例を参考にしながら、必要な機能や費用対効果、備蓄スペースも踏まえ、感染症対策強化のための検討を進めてまいります。
<長谷川たかこ>
【問】また、被災時における避難所での新生児・妊産婦への相談・指導、スクールソーシャルワーカー・教育相談員による相談体制の強化も同時に行って頂きたいと思います。先ずは、避難所でオンライン面談ができるようICT環境の整備を進め、これらの体制を構築して頂きたいと思いますが、区の見解を求めます。
<依田保危機管理部長>
次に、新生児・妊産婦等への相談体制強化及び避難所でオンライン面談ができるようICT環境の整備を進め、体制を構築すべきとのご質問についてお答えいたします。
避難所での健康相談については、職員等の巡回などによる実施を予定しております。なお、個人のプライバシーに係る相談が想定されるため、避難所へのスクールソーシャルワーカーや教育相談員を派遣する予定はございませんが、避難された子どもたちの心のケアを行うため、スクールカウンセラーの緊急派遣等については、学校再開の状況に応じて対応してまいります。
ICTを活用したこれらの相談体制の構築につきましては、今後、検討してまいります。