代表質問の内容④【「誰もが活躍できる社会の実現・テレワーク」について】
前回に引き続き、今回は「誰もが活躍できる社会の実現・テレワーク」について、行った代表質問をご紹介します。
厚生労働省では、既に平成26年度から委託事業として「テレワークモデル実証事業」を開始しています。また、東京都でもテレワーク推進事業を立ち上げて、平成29年度、全面的に行う予定です。
テレワークとは、ICT(情報通信技術)を活用した、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方の総称です。仕事と育児・介護の両立のために、テレワークを活用することで企業におけるテレワーク導入のメリット、プロセス、課題やその対応策等について、国では、モデル事業で検証をしているところです。
そもそも、テレワークは従業員、企業、社会にとってメリットがあるといわれています。個人にとっては「ワーク・ライフ・バランスの実現」「育児や介護時間の増加」などを通じた生活のゆとりを創出し、企業にとっては「働き方改革」を加速化させ、「生産性の向上」「事業継続(BCP)」「人材確保・離職防止」など、また社会にとっては、「地方創生」や「一億総活躍社会の実現」に寄与するものとして期待されています。
家族と過ごす時間、家事・育児の時間や自己啓発の時間が増えるというメリットは、女性の育児期だけでなく、男性でも積極的な利用をすることによって実家の老親の介護をしながらの利用や在宅勤務に限らずサテライトオフィス勤務も加わり、働き方の選択肢も拡がっています。
我が家の夫もイクボス宣言をして、只今、テレワークを実行中です。
自宅で仕事をしながら、事務所のスタッフに連絡を入れ、仕事を上手くまわし、子育ても積極的に毎日、参画しています。娘は生後8か月になりましたが、パパ大好きで日々笑顔で過ごしています。
テレワークは、一般的には情報のセキュリティーの問題や労務管理などの課題もありますが、事例をたくさん積んでいく事で解消できるものと思います。
広くテレワークを活用できる環境をこの足立区から進めて、誰もが安心して育児に介護、仕事を両立できる職場環境を強力に構築して行きたいと思います。
以下、代表質問の内容と、その答弁です。
*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****
5.誰もが活躍できる社会の実現・テレワークについて
<長谷川たかこ>
東京都では来年度、情報通信技術を活用したテレワークの導入拡大に向け、本格実施に移ります。
テレワークとは情報通信技術を活用しながら、時間や場所の制約を受けずに、柔軟な働き方をすることができる形態をいいます。ICTを活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方ができる環境整備は、ライフ・ワーク・バランスを実現し、雇用の創出と生産性を向上させることができます。また、育児や介護、病気やけがの治療を理由とした時間的な制約のある人たちに対して、離職するケースをテレワーク導入によって防ぐことにもなります。
ここでは、既存の言い方のワーク・ライフ・バランスではなく、あえてライフ・ワーク・バランスと言わせて頂きます。人生を豊かに生きるためには、一人ひとりの個人が自分の時間の使い方を見直し、人生の優先順位を考え直すことが重要と考えるからです。
ライフ・ワーク・バランスによる仕事中心社会ではない社会の構築に向けて、当区においても「働き方改革」を進めることで、より人生を豊かに生きる選択肢を広げていきたいと思います。
平成27年度から、福岡市役所でいち早くテレワークを本格実施しています。昨年からは横浜市も実施しており、来年度からテレワークの試行を拡大させ、区役所・企業局以外の全部局を対象に行うそうです。
【問】
「働き方改革」が改めて自治体でも叫ばれている中で、足立区でも改革に力を入れ、柔軟な働き方の制度づくりを行うことを求めます。先ず、足立区として、東京都のテレワーク事業をどのように推進していくのか、その方策を伺います。
<地域のちから推進部長>
働き方改革とテレワークについてお答え致します。
自治体が取り組む働き方改革につきましては、先進事例を研究するとともに、ワーク・ライフ・バランス推進事業の中で進めて参ります。また、東京都が実施するテレワーク事業につきましては、モデル実証事業や、環境構築費用の助成などを、ワーク・ライフ・バランス推進認定企業などに情報提供するほか、区民に広く周知して参ります。
<長谷川たかこ>
【問】
現在、当区ではテレワークを導入している企業を把握しているか、伺います。
<地域のちから推進部長>
次に、当区におけるテレワークの導入状況でございますが、把握はしておりません。
<長谷川たかこ>
【問】
東京都で進めるテレワーク・モデル企業の実施状況を区として把握しながら、東京都と連携をして区内企業でも積極的に導入できるよう検証をして頂きたいと思いますが、区の見解を求めます。
<地域のちから推進部長>
次に、東京都が進めるモデル実証事業につきましては、今後、状況を注視し、区内企業に対して情報を提供して参ります。
<長谷川たかこ>
【問】
「ライフ・ワーク・バランス」と「働き方改革」、そして子育て・介護などの両立を応援する「テレワーク推進事業」を一体化させたプロジェクトが必要と考えます。区として、各部署個別ではなく一元化し、全庁横断的に進めた方がより効果的で実効性のあるものになると思いますが、区の見解を求めます。
<地域のちから推進部長>
次に、ワーク・ライフ・バランスを進める中で、働き方改革やテレワークの視点を持つことは、大変重要であると認識しております。今後も、より効果的にワーク・ライフ・バランスを推進するために、関係部署と連携して参ります。
<長谷川たかこ>
【問】
区内企業の醸成を図るためにも、福岡市や横浜市のように先ずは足立区役所内でもテレワークのロールモデルを実施して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<総務部長>
私からは、区役所でのテレワークのロールモデル実施についてお答え致します。「働き方改革」を推進し、長時間労働の是正や職員それぞれのライフスタイルにあった働き方を推進する必要があり、テレワークがその一つの解決策であることは充分に認識しております。
しかしながら、テレワークを実施している自治体では、ライフ・ワーク・バランスの推進には有効である、通勤の負担が減ることで子育てに充てられる時間が増えるという利点がある一方、在宅で出来る業務が少ない、窓口職場には馴染まない等の課題もあると聞いております。
今後、東京都の動向を注視するとともに、先進都市の実態把握に努めて参ります。
<長谷川たかこ>
【問】
「働き方改革」について、本庁舎で社労士などの学識者や区民を交えたシンポジウムや講演会などの開催を行って頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<地域のちから推進部長>
学識者や区民を交えたシンポジウムについてですが、現在も行っているセミナーや講座に併せて開催を検討して参ります。
<長谷川たかこ>
【問】
また、区民まつりなど、区の既存のイベントにタイアップさせながら、ブースを開いて区民に対してアンケートや普及啓発のチラシを配布するなど、「働き方改革」や「テレワーク推進事業」を積極的に発信させて頂きたいと思いますが、区の見解を求めます。
<地域のちから推進部長>
次に、働き方改革とテレワークの情報発信についてお答え致します。
現在、区民まつりなどにおいて、ワーク・ライフ・バランスについてのアンケートや普及啓発活動を実施しております。この一環として、積極的に「働き方改革」「テレワーク」についても併せて情報発信をして参ります。