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特別区議会議員講演会 少子化対策の可能性~若者への支援をめぐって~

 今日は飯田橋にある東京区政会館で行われた特別区議会議員講演会に出席をしました。講師は中央大学文学部教授の山田昌弘先生です。タイトルは、少子化対策の可能性~若者への支援をめぐって~です。

 

 「パラサイトシングル」「婚活」という言葉を生み出された山田教授は、日本が直面する少子化の問題点や諸外国との比較や有効な少子化対策として何を考えるかなどを講演されていました。少子高齢化問題について、社会保障制度の持続可能性や経済活動などに大きな影響を与えている中での、少子化傾向でなかなか語られない内容を分析されていました。

 

 昔と違って若者の雇用や男女交際からして激変している中で、結婚まで行きつかない若者が増えている現状があります。1990年代まではすべての国民が中流家庭。ほとんどの若者の雇用が安定し収入が増大して、結婚して家庭をつくればだれでも持ち家・自家用車・子供を大学に入れて学費を払うことが可能と思えた社会でした。しかし1990年以降は、若者の経済格差が拡大し、階級社会へと移行し、安定した経済基盤を持つ若者と不安定な若者に分裂し、不安定雇用の男性と結婚しても、持ち家・自家用車・子どもを全員大学に行かせることは経済的に不安な世の中となっているようです。

 

 山田教授の分析では、経済力やコミュニケーション力、見た目に自信がない男性の存在を前提とした施策が必要で、そのような男性と結婚してもよいという女性を増やすことや男性の経済力やコミュニケーション力、見た目を改善させる支援を行えばよいのではないかとの話でした。

 

 確かに、コミュニケーション力はとても大事な課題です。コミュニケーション力を改善させた状態での結婚はあっても、コミュニケーション力のない男性と結婚してもよいという女性を増やすことは離婚要因を抱えたカップルを増やすことにつながると感じました。結婚生活は、コミュニケーションの連続です。それが欠けることは、パートナーに負担が重くのしかかるだけで、お互いの結婚生活の幸せには程遠い状況になってしまいます。

 

 山田教授には、今後も女性側の意見にもしっかりと耳を傾けて頂きながら、結婚支援の課題を引き続き分析して頂きたいと思いました。