予算特別委員会の内容⑥発達障がい支援事業「不登校支援について」
不登校になった理由としては、無気力、不安など情緒的混乱やいじめを除く友人関係をめぐる問題であったり、親子関係をめぐる問題、中学生では学業の不振も増加傾向です。
それ以外にも、学校での教師による障がい特性の知識が乏しいため、適切な対応がされずに、それにより不登校に陥ってしまった児童生徒が多く含まれている現状があります。
親御さん方のご相談を多く受けていると不登校支援が足立区内では定着しておらず、子ども支援センターと学校との連携、そして、当事者へのサポートがうまく機能していないと感じます。
学校や学習支援をしているところに通えない子どもたちは、民間で行っているフリースクールや家庭教師を個人負担で対応をすることになります。しかし、高額費用がかかり、親の経済状況によっては教育を受けられないというような状況も生まれてきます。
学校という環境に合わない子どもがいる場合には、その子に合った環境を整えることが最も大切です。 そして、その家庭支援を区行政が行うことが重要です。
親は一番身近にサポートする立場。
そのような親に対して、区として積極的に情報提供を行うことや家庭でできる学習支援に関するスキルを向上させる術を親に提供し、全ての子ども達がそれぞれの特性に応じた学習サポートが受けられる環境をこの足立区で全力で構築していきたいと思います。
*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****
発達障がい支援事業「不登校支援について」
【長谷川たかこ委員】
不登校支援について伺いたいと思います。
現在、小学校ではチャレンジ学級や、こども支援センターげんき、竹の塚、綾瀬では勤労福祉会館などでも学習支援を行っています。
しかし、このような場所にも行けない不登校児がいるのが現状です。
小学校での不登校支援についてですが、配慮が必要な子どもたちに対して学校側の適切な対応がなされていないというご相談が何件も入ってきています。私に寄せられる相談は、全て発達障がい特性があるお子さんに関する内容です。
例えば、児童が学校の中で情報が取捨選択することが不得手なことを学校側に伝えたにもかかわらず、担任の配慮という名目で最後尾の座席に座らせられ、全く逆効果となったり、保護者がお願いをしない限りスクールカウンセラーにはつながらない、学習サポートも親から申し入れをしないと、学校側からの支援がなかったとのことです。
昨年4月から不登校気味で、10月からは完全に学校には通えていない児童がいます。やっと先月、そのお子さんはこども支援センターげんきと学校スクールカウンセラーとの連携が始まったとのことでした。
そのような状況をお聞きすると、まだまだ不登校支援が足立区内では定着しておらず、連携、そして、当事者へのサポートが構築されていないと感じるばかりです。学校やそのような学習支援をしているところに通えない子どもたちは、各家庭で、民間で行っているフリースクールや家庭教師を個人負担で対応をするとなると高額費用がかかり、親の経済状況によっては教育を受けられないというような状況も生まれてきます。
そもそも学校という環境に合わない子どもがいる場合、不登校になってしまうお子さんもいますが、その子に合った環境を整えることが最も大切です。 もし、子どもが学校という環境に合わない場合には、小学校でも家庭支援を行うことが必要ではないかと思われます。
子どもの貧困対策で行われていた家庭教師派遣がありますが、貧困の枠を外して、不登校全ての児童・生徒に対してのサポートに切り替え、必要な子どもたちには、自宅に家庭教師を派遣し、学習支援をサポートできる仕組みを是非つくっていただきたいと要望いたしますが、如何でしょうか。
【こども支援センターげんき所長 回答】
私ども、子ども支援センターげんきの方で不登校支援の様々な取り組みを行っておりますが、その中でも家庭へのそういう派遣というか、アプローチについてはまだできていない部分です。
現在行われております家庭教師派遣事業の担当のほうとも、現在情報交換をしておりまして、今後どのような取り組みが可能かどうか検討しているところです。
【長谷川たかこ委員】
是非とも可能な限り、自宅のほうに家庭教師を派遣するという形で行うような指導方法も支援の一つに入れていただきたいと思います。
あと、ウエブサイトでの学習支援を科目ごとに作成して配信するというのも有効な手立ての一つだと思いますけれども、検討していただきたいと思いますが、如何でしょうか。
【教育指導課長 回答】
ウエブ等での学習も効果性が検証 されつつありますので、その辺りの動向も見据えながら、今後検討に入っていきたいと考えます。
【長谷川たかこ委員】
是非そちらのご検討もお願いしたいと思います。
また、不登校のご家庭では、自宅での過ごし方や、それから、学習面での親のサポートが一番重要だと私は感じております。
不登校児を支える家庭に向けたセミナーを区で是非とも実施していただき、親と子どもを両面で支える事業を確立していただきたいと思います。如何でしょうか。
【こども支援センターげんき所長 回答】
今年度初めて不登校家庭の会合をげんきで実施したところです。
来年度の内容については、現在、検討しているところですので、ご提案についてはその中で一緒に検討させていただきます。
【長谷川たかこ委員】
自宅に戻ると、親が一番身近にサポートする立場になります。
そういう親に対し、情報提供やそのスキルをどのように向上させていくのかということを是非とも区として示していただきたいと思います。
また、学習支援をこども支援センターげんきなどで行う場合に、親と子どもが切り離されてしまい学習支援がその現場でどのように行われているのかわからない、自宅に戻ってからサポートしづらいという声が挙がっております。 是非とも、子ども支援センターなどで行われている学習サポートを自宅に戻ってから親も一貫した形で子どもに対して行えるよう、親も一緒に立ち会えるような仕組みを構築していただきたいと思います。
如何でしょうか。
【こども支援センターげんき所長 回答】
げんきでのチャレンジ学級などの場合、必ず教育相談を介して、その後にチャレンジ学級に参加していただくというような流れとなっております。
長谷川委員ご提案につきましては、その相談の中で保護者の意向もしっかり把握しながら、対応を進めていきたいと思います。
【長谷川たかこ委員】
今後、是非とも柔軟な対応をしていただきまして、全ての子ども達がそれぞれの特性に応じた学習サポートが受けられるような体制をこの足立区で新しく構築していただきたいと思います。宜しくお願い申し上げます。