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初めての厚生委員会です。

今日は厚生委員会に臨みました。今まで常任委員会は産業環境委員会や文教委員会だったので、厚生委員会は初めての委員会となります。福祉の分野については大変興味があるのですが、勉強量が必要とされる分野です。この1年間、しっかりと福祉分野を掘り下げ、研究しながら様々な提案をしていきたいと思います。

先ず第78号議案 足立区地域包括ケアシステム推進会議条例についての審議です。

高齢化社会が進んでいる中で、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で、尊厳を保持しながら自立した日常生活を営むことが出来る様、住まい、医療、介護等の支援を包括的に行って行く為、地域の体制を構築することが必要です。そのため区長の付属機関として、この度、足立区地域包括ケアシステム推進会議を設置する条例案が提出されました。医療や介護等の各種団体が協議する会議体が設置されることになります。(現段階では、医療や介護事業者がお互いに充分な意思疎通ができていない状況です。)

私からは、以下の内容を質問・提案しました。

・現在ある足立区地域保健福祉推進協議会との整合性をどうするのか?

・その際のメンバーの構成員が地域保健福祉推進協議会と重なるのではないか?

・地域包括支援センター25ブロックでの活動状況を集約する必要性もあるし、それぞれの地域の特性によって課題が千差万別なので、それぞれのブロック単位で会議体を行わなければ、効果的なものを生み出すことが不可能ではないか?

・この会議体に区議会議員を構成員として参加させるべき。

 

陳情審査については、2件提出されています。

その中の「全てのがん検診無料化及び女性のがん検診の毎年実施を求めるもの」についてです。

1.全てのがん検診を無料にし、女性のがん検診を毎年実施してください

この内容については陳情者の言うように、できれば全てを無料にしたいところです。しかし、限られた財源の中ですぐには実施できないのが区の現状です。そこで、私は如何にして受診率をアップしていけるかを考えてみました。

例えば、今ある通知文章を再度見直して、通知書の文言やデザインを誰にでも分かりやすく視覚に訴えて伝わりやすいデザインに変えていくことは出来ないか。通知文章で区民をその気にさせ、受診しようという動機づけになる通知を試みるのは如何か、提案をしました。

宇都宮市保健所健康増進課が発行するがん検診、健康診査のお知らせハガキはユニバーサルデザインに変えたことで受診率が6.4%向上しています。高松市や世田谷区でも見やすさ、分かりやすさ、伝わりやすさを追求して検診の受診率をアップさせています。

勿論、足立区ではすでにユニバーサルデザインに配慮したものを作成していますが、さらによりレベルアップしたデザインをすることで受診率の向上に向けた取り組みを進めることが、今出来る最大限の区民サービスになるのではと思うところです。如何にして、お金を掛けずして区民サービスを向上させ、受診率をアップさせるか。出来るところから行う姿勢を示すことも必要ではないかと考えました。

がん検診を一人でも多くの区民が積極的に受診することで、疾病を早期に発見し治療につながることを願います。

次に足立区重度身体障がい者巡回入浴事業の利用回数の拡大についての報告事項です。

今回、入浴が困難な在宅の重度身体障がい者の方に対して、区は巡回入浴車を派遣して入浴サービス回数を年36回(東京23区で一番最低ランク)から年52回にしたとの報告がありました。改正理由が「障がい者の衛生的・健康的な生活を維持するため、週1回入浴が出来るよう改善した」とのことです。しかし、年52回としても週1回しか入浴サービスがなく、夏場などの汗ばむ日には到底、衛生的とは言い難い状況です。改正理由として区が言われた、衛生的・健康的な生活の維持とは断然言えない状況であるにもかかわらず、週1回だけのサービス事業でこのような表現をされること事態、とても悲しく感じます。

現在利用者は36名。利用状況は9割との話です。

登録されているほとんどの人が利用している事業で、週1回だけの入浴サービスとは如何なものでしょうか。このような所にこそ、区として予算を最優先でつけるべきです。今後も引き続き、議会で議論をしていき、入浴巡回サービス回数をさらに増やしていきたいと思います。

次に生活困窮者自立支援事業の取り組みについての報告事項です。

家庭に学習環境がなく、学習習慣が身についていない長時間の学習が苦手で事情により放課後・夜間に子どもだけで過ごす状況があるなど、学習支援が必要な生活困窮者世帯の中学生を定員60名の枠で竹ノ塚駅東口の民間施設で学習の場と機会を提供する事業が今年の8月ごろにNPO法人が開設・運営することになりました。

支援内容は、大学生がマンツーマンで学習指導を行い、自由に利用できる居場所や自習室を提供し、子どもの状況に応じて食事を提供する予定となっています。参加方法は、中学校や福祉事務所のケース・ワーカー、子ども支援センター元気のスクール・ソーシャル・ワーカーなどが対象者を把握し、本人や保護者が福祉部生活支援課に参加を申し込むことになっています。

私からは、今後は竹の塚にとどまらず、足立区全域を考えて区全体に複数設置するよう要望しました。

次に児童福祉法に基づく放課後等デイサービス施設の在り方について質問、要望をしました。

足立区で新しく障がい児の放課後デイサービスを提供する民間事業者が複数新規で開設しています。ここでの指導検査は東京都が管轄しているそうです(現在、足立区では障がい児の放課後デイサービス事業者数が28か所開設とのこと)。

民間の事業者が複数足立区で開設することは、喜ばしいことですが、一方懸念事項もあります。

障がい児の放課後の居場所づくりは、家庭や学校以外で交流の場ができ、集団生活の適応力のスキルを磨くこともでき、障がい児の自立を促進する機会が与えられる場として大変貴重なものと思われます。しかし、子ども達の安全と支援事業の質が担保されていなければなりません。山口県の障がい者施設で起こった虐待は氷山の一角ではないでしょうか。以前、発達障がいの視察で伺った際に、そこで対応をして下さったセンター長や区の施設の専門家からも、他の現場では、職員が虐待をしている事例があるとの話を伺っています。

区として東京都の指導検査の報告事項をあがってくるのを待っているのでは、遅いのではないでしょうか。今後、区としても現場の状況をいち早く把握し、各事業所の現場の課題を集約することが必要だと感じています。例えば、区として施設の職員向けに研修会を行い、区も課題を共有し、事業者に助言するような体制を構築すべきではないのか、質問、要望をさせて頂きました。

子ども達や親御さんたちが安心して通うことができ、その施設でさらに知識や技能を習得することができる場となるよう、足立区としての最善の管理体制を求めていきたいと思います。