予算特別委員会の内容⑤【ユニバーサルデザインの街づくりについて】
私はこれまでカラーをはじめとしたユニバーサルデザインの推進を初当選以来13年間何度も議会で提案し、区長はじめ、多くの行政職員や区議会の皆様のご理解とご協力を頂き、ユニバーサルデザインのまちづくり条例が平成24年12月に施行され、足立区ユニバーサルデザイン推進計画が示されました。
この取り組みをさらに軌道に乗せ、足立区が全国のお手本となるようなシステムを今後も全力で構築し、足立区を基地とした「みんなにやさしい街づくり」のひとつの例として全国に発信できるよう、さらに私は議会で提案をし続けて参ります。
*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****
【ユニバーサルデザインの街づくりについて】
【長谷川たかこ委員】
心のバリアフリーとは、様々な心身の特性や考え方を持つ全ての人々が相互に理解を深めようとコミュニケーションを取り、支え合うことです。
心のバリアフリーを推進するためには、一人一人が具体的な行動を起こし、継続することが必要です。
昨年第3回定例会の代表質問を行い、足立区においては、早速、昨年10月より学校教育の中において、心のバリアフリーを推進してくださいました。小学校の校長会と学年主任に対し、周知啓発活動をされ、現在、小学校の出張講座が史上過去最高の37クラス、14校となったそうです。
私からの議会提案の趣旨を御理解くださり、迅速に対応してくださったことについて、大変感謝申し上げます。 今後も引き続き、希望する学校だけでなく、小・中学校全ての学校においてユニバーサルデザインの授業を受ける際には、必ず足立区に在学する全ての児童・生徒が共助の心を養う授業を受けることができるよう、強力に展開していただきたいと思います。
【問】誰にでも優しいまち、足立区を目指し、心のバリアフリーを更に推進していただきたいと切に要望いたしますが、如何でしょうか。
【ユニバーサルデザイン担当課長】
ユニバーサルデザイン担当課で実施している出張講座についてですけれども、おかげさまで、令和2年度は、道徳や総合学習の授業を通じて、過去最大の14校37クラスの区内小学校において、ユニバーサルデザインの授業が行われました。校長会や各学校の学年主任への御案内をしたのが功を奏したと考えております。今後も1校でも、ユニバーサルデザイン出張講座を受講するクラスが増えるよう努めて参ります。
【長谷川たかこ委員】
力強い御回答ありがとうございます。中学の方でも、全体的に広がるように、是非、これからも取組よろしくお願いします。
他者を思いやる共助の心を涵養するソフト面の対応も不可欠と、代表質問では申し上げました。具体的には声掛けサポート運動を行っていただき、高齢者や子ども、妊産婦、子ども連れの人、障がい者、外国人をはじめ、街なかなど様々な場面で困っている方や、助けが必要な方に声掛けをすることで、誰もが安心・安全に暮らすことができる温かな地域社会の実現の醸成に努めていただきたいと提案しておりました。声掛けサポート運動を推進することにより、実際に動くことができる人材を育成していただきたいと思います。
【問】私の提案により、議会質問後、昨年秋の交通安全週間では、どのような取組をされましたでしょうか。
【ユニバーサルデザイン担当課長】
残念ながら、去年秋の交通安全週間では、新型コロナウイルス感染防止対策のため、各町会・自治会とも、具体的な活動ができなかったことから、区としても何らかの具体的行動というところまでは至りませんでした。しかし、今回、秋の交通安全運動については、SNSや声掛けサポート運動の案内をするなど、併せて周知を図っていきたいと考えております。
【長谷川たかこ委員】
是非よろしくお願いいたします。 例えば交通安全週間ののぼり旗に声掛けサポート運動の表記をしていただいたりとか、それから、自治会・町会に配布するパンフレットに声掛けサポート運動の掲載、是非ともお願いしたいと思いますが、いかがですか。
【ユニバーサルデザイン担当課長】
今年の秋の声掛けサポート運動の時期に合わせて、交通安全週間のときに、区内300町会にお配りする交通安全チラシと一緒に声掛けサポート運動のチラシも入れる方向で関係部署と調整していきます。 なお、のぼり旗の表記につきましては、まずはチラシ等への声掛けサポート運動の掲載等の効果を検証してから検討していきたいと思います。
【長谷川たかこ委員】
次に、ポスターの作成ですけれども、心のユニバーサルデザインのデータが足立区の方はお持ちでいらっしゃるということでしたので、それを活用しながら、声掛けサポート運動のポスターを、更に、ちょっと手直しして作っていただく、若しくは鉄道会社駅構内の視覚障がい者声掛けポスターに、交差点でも声掛けをお願いねのシールを貼り出すなど鉄道事業者各社に協力をお願いしたいと思っております。この後段の進捗状況というのはいかがでしょうか。
【ユニバーサルデザイン担当課長】
鉄道会社が作成した駅構内ポスターは、著作権等の問題があり、交差点でも、お願いねなどのシールを貼る広報についてではなく、区で作成するチラシ等を活用して、新たなポスターを並列するなどの方法の周知を考えております。また、鉄道会社が全体で行っている声掛けサポート運動の連携も協議してまいります。
【長谷川たかこ委員】
ありがとうございます。是非、作っていただきたいと思いますので、お願いいたします。 また、再度、オリンピック・パラリンピックも近いので、区の広報誌に心のユニバーサルデザインを掲載するなどして、全区民に周知啓発を徹底していただき、マスコミに取上げてもらい、東京オリンピックに向けてのポジティブアクションを全庁挙げて、ユニバーサルデザインの視点で取上げていただきたいと思います。如何でしょうか。
【ユニバーサルデザイン担当課長】
心のユニバーサルデザインの周知は、これまでもUD講演会等で行っております。まずは、SNSやホームページを通じて、声掛けサポート運動の時期など、適切な時期に発信を行うよう検討していきます。
【都市建設部長】
今回、オリンピック・パラリンピックということもありますので、広報の掲載についても所管と調整していきたいと考えております。
【長谷川たかこ委員】
前向きな御回答ありがとうございます。 次に、障がい者や高齢者、妊産婦、外国人旅行者なども含め、誰もが積極的に活動できるユニバーサルデザインの社会の構築に向けて、ICTを活用した歩行者移動支援サービスの普及促進を推進していきたいと思っております。東京メトロでは、今年1月27日から、視覚障がい者ナビゲーションシステムアプリ「シカイ」を公開しています。駅構内の点字ブロックにQRコードを設置し、「シカイ」アプリを通じてQRコードを読み取ることで、現在地から目的地までの移動ルートを音声で教えるシステムとなっています。
音声ガイドに従って、駅構内を進む際、正面、左右、後方のいずれかに、何m進むようにとの音声案内が読み上げられるので、アイフォンを地面と平行に持ちながら、その経路に従って進むそうです。階段では、一番下までの段数と途中に踊り場がある場合にはその数も案内されます。このような便利な視覚障がい者ナビゲーションシステムアプリの「シカイ」を、足立区としても、安全な使い方のモデルを示しながら、啓発し、誰にでも優しい足立区に向けて全力を期していただきたいと思いますが、如何でしょうか。
【ユニバーサルデザイン担当課長】
「シカイ」につきましては、東京メトロ等が共同で開発して、実証実験を経て公開していると認識しております。東京メトロが開発したこのアプリについては、構内を安全に歩行することができ、すばらしいアプリだと考えておりますので、障がい福祉課など担当職員や東京メトロ等に御協力をいただきながら、周知に努めていきたいと思います。また、ほかにも同様なICTを活用した技術開発を各企業で実施されているとも聞いております。これらについても、継続して調査研究して参ります。
【長谷川たかこ委員】
ありがとうございます。次に、足立区のスマホ条例についてです。
視覚障がい者の団体から、そして、弱視の方から、昨年より、私のもとに相談が入っております。視覚障がい者、弱視の方々はつえを持っていなければ、健常者と間違えられてしまうそうです。スマホ移動は、視覚障がい、弱視の方々には必要で、歩きながらスマホを持って移動することが多いそうです。そのような中での足立区のスマホ条例では、周知啓発もよいけれども、自分たちが、もしかしたら健常者と間違えられ、怖い思いをしないかと、日常的に不安を感じているとのお話が複数ありました。
当区におけるスマホ条例の周知啓発の際には、視覚障がい、弱視の方々には配慮を求める内容を掲載していただき、広く一般区民の方々に対し、視覚障がい、弱視のような一部の方々は適用外であることを発信していただきたいと強く要望します。 今後、この問題について、区としてどのように取組み、区民に対しての周知啓発をされるのか、具体的に、お答えください。
【交通対策課長】
こちらの条例につきましては、昨年、策定いただきました際に、障がいのある方の利用については除外するという附帯決議を付していただいております。そうした中で、私どもの、今現在作ったポスター、チラシ類にはそこまでの表示がございません。今後、作成するものについては、そうした文言についてもしっかり入れて、それを作った上で、周知啓発を進めて参りたいと思います。
【長谷川たかこ委員】
是非、その文言をポスターに追記していただきたいと思いますので、団体の皆様からこのような御要望が入っておりますので、よろしくお願いします。
みんなに優しい、誰にも優しいまち、足立区を目指し、様々な特性をお持ちの方々に対する、弱者と言われる人たちが暮らしやすいまち、足立区を実現するためには、様々な団体や個人の方々のお声にしっかりと耳を傾けることが重要です。 私の先日の代表質問の回答で、区長もおっしゃってくださったように、私たち一人一人がアンテナを高くして情報をキャッチし、寄り添いながら、しっかりと対応していく視点を持つことが大切です。
そして、子どもたちの教育を通じて自然に思いやりを持って接することができるような人材を育てるといった施策を構築しながら、誰もが暮らしやすい、誰からも選ばれる足立区を、是非、皆さんと一緒に構築していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。