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予算特別委員会の内容③(3月4日)【生活支援戦力事業について・PARTⅠ】

今日は、予算特別委員会での質問の中から、「生活支援戦力事業について」行った質問をご紹介します。

地域の中で生活課題を抱える人たちが見受けられますが、今までは稼働力ある人に対する就労支援が強調され、世代を超えた生活支援まで手が差し延ばされておらず、なおざりにされている現状がありました。

生活保護受給者をはじめ、経済的困窮者や家庭生活の再建が必要な人に対する支援を国が着目し、整備する必要性がありました。ようやく国が今回、生活支援戦力事業として、対象者を広くとり支援策を提示してきました。

この間の定例会での私の代表質問でもこの内容について言及し、政策提案をさせて頂きました。その結果、足立区もこの生活支援戦略事業にいち早く手を挙げて頂くことになりました。

参照:代表質問の内容⑥、「寄り添いの自立支援策について」

足立区が全国の先進モデルとなるよう、さらに研究を深めて議会で発言し、この事業を強力に推進していきます。

 

*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****

 

<長谷川たかこ委員>

次に、寄り添い自立支援策についてご質問をさせていただきます。

来年度より国では生活支援戦略事業が始まります。

生活保護世帯を含め多くの低所得者が存在する足立区としては、生活保護に至らない予防策として、また生活保護を脱却させる仕組みとして、制度のすき間のない一体的な支援を区として積極的に行っていただきたいと思います。

社会的に孤立している方々は、経済的困窮のみならず、精神的な問題、家庭の問題、健康問題など複合的な課題を抱えている場合が多く見受けられます。個々のさまざまな課題や困難な多様性に応じた実効性のある踏み込んだ施策が必要です。そのためにも産業経済部、福祉、衛生、地域のちから推逸部や絆づくり担当部、教育などの各関係機関を構成メンバーにした検討委員会を立ち上げて、事例検証を含めた(仮称)足立区生活連絡会をつくり、早急に生活支援戦略プロジェクトを策定していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 <産業経済部長>

私ども産業経済部の方で生活支援戦略に対する対応の事務局をやっておりますので、私からご答弁させていただきます。

委員がお話された横断的な連絡会、庁内連絡会につきましては今年1月から立ち上げて、来年の生活支援戦略は、平成25年度からモデル事業を始めますので、応募する内容につきまして今検討を進めているところでございます。

足立区では、自殺防止パーソナルサポート事業、それから中間的就労の形態のあだち仕事道場、そして、高校を卒業していない方々等への学び直し支援事業や生活保護世帯への学習 支援、こういう先進的な取り組みを足立区でやってきたと自負しておりますので、こういう内容を全国に発信する意味でも、積極的にこの事業に応募していこうというふうに検討してまいります。

<長谷川たかこ委員>

その際には、ぜひともその生きづらさを抱えた方々に対する枠という形で対象者を広げて、それに対する強力な支援策を構築していくことが大事だと思っております。

そこで幾つか質問をさせていただきますが、厚生労働省から示されているように、行政の縦割りの弊害をできるだけ排除して、たらい回しにしない相談事業を目指すためにも、総合的な相談窓口を設けることが必要だと感じております。

現在、区では区民向けのコールセンターなどがありますが、今後、一元的な総合相談支援窓口を新設していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 <産業経済部長>

相談における一元的な対応については、生活支援戦略の中でも示されているものでございますので、足立区の対応方針については検討していく予定です。ただ、本格実施になった際に国の補助内容が一体どのようになるのか。それから国の補助制度というのは今までの経験でいうと期限があって、その後に困る場合もありますので、いつまで続くものかとか、そういう財源の手当を含めて検討してまいりますが、委員のお話があった総合的な対応について、どのように区の方でやっていくかということについては、大きな1つの課題であると認識してございます。

 <長谷川たかこ委員>

確かに財源の問題はすごく大事なことで、国の予算がどれだけつくかということも大変なところだとは思います。そこを活用したような形で、足立区独自の先進的な事例を残すためにも、早急にいろいろなことを検討していただきたいと思っております。

その中でも、足立区は孤立ゼロプロジェクト推進事業が今回立ち上がっておりますけれども、これは社会的に孤立しやすい高齢者を対象とした調査支援活動という位置づけで行っています。

今後、生活支援戦略事業の1つの位置づけとして、区が行っている孤立ゼロプロジェクト推進事業を拡充していただきたいと思っております。例えば、まずは、町会・自治会、それから民生委員からの情報提供などによる対象者の把握を行うことはできないでしょうか。

 <絆づくり担当課長>

現在、モデル町会で高齢者の実態調査が始まっております。

生活支援戦略の対象となる若年者に関する取り組みは今後となってまいりますけれども、孤立ゼロプロジェクトの中では当然若年者も対象として視野に入れているものでございます。従いまして、担当部局と連携しながら、今後取り組んでいく方法について、十分検討していきたいと思っております。

 <長谷川たかこ委員>

是非この事業を活用した形、拡充した形で、生活支援事業と合わせた方向性を持っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

現在、国では個別的、継続的、横断的に提供されるセーフティネットの構築としてパーソナルサポーター制度をモデルプロジェクトとして全国27地域で行っています。これは、利用者に対してパーソナルサポーターが個別的に1対1でモデル的に行われているものであり、足立区では「いのちを支える寄り添い支援事業」という形でパーソナルサポート制度を行っています。

区として、今後行う生活支援戦略事業の一環として、現在のパーソナルサポート制度を拡充し、生きづらさを抱えている人たちを対象とした支援事業とした取り組みとして行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 <絆づくり担当部長>

さまざまな生きづらさの原因というのがあるうかと思いますけれども、一番、周りで相談者がいないという状況、社会的孤立の場合には、まずは社会とのつながりをつくって、それで必要な人には背中を押してさしあげようということが必要でございます。

孤立ゼロプロジェクトがオールジェネレーションの取り組みでございますので、その中で行われる寄り添い支援活動、これがまさにこのパーソナルサポート制度の中身でございますので、この孤立ゼロプロジェクトを高齢者だけではなくて、なるべく早期に、すべての年齢に拡大してまいります。

 <長谷川たかこ委員>

現在のパーソナルサポート制度は、今は自殺対策という部分で特化してやっていらっしやるかと思います。国の戦略事業では、困窮者という大きなくくりで言っています。

生きづらさを抱えた方々に対する支援策という大きな枠組みでの対応として、区としてこの事業を拡充し、是非とも強力に推進して頂きたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

生活習慣ができていない人には、既存の就労支援策では充分ではありません。個々の能力開発や生活再建に投資する生活支援のシステムを区として早期に構築する必要性があると私は考えております。しかし行政だけではその受け皿をつくるのは難しい状況です。そこでNPO法人や社会福祉法人等と連携して、生活支援事業のプログラムを策定し実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 <絆づくり担当部長>

先ほど申し上げました孤立ゼロプロジェクトの寄り添い支援活動の中には、その方に必要なサービスを提供していくということも、その寄り添い支援という活動の中に入ってお ります。その方はその方でいろいろなニーズがございますので、画一的なプログラム点はなかなか難しいわけでございますが、そのケースケースで、ケース会議を通して、個々の状況にあったアプローチというものを実施していくということ、そういう支援の中で、未加入者とかNPO団体を含むさまざまな団体と連携してその方の支援につなげて参りたいと。そういう支援が類型化すれば、足立区なりのプログラムというものが、もしかしたら将来できていく、そういうふうに認識しております。

 < 長谷川たかこ委員>

今、絆づくり担当部長からご答弁いただいたように、まさにその部分の受け皿などがしっかりできれば、足立区独自の生活支援戦略事業として、全国的にも先進的なモデルケースとして発信することができるものになっていくと確信しております。是非ともその部分を強力に進めていただきたいと要望しますので、よろしくお願いいたします。