代表質問の内容②【時代を切り開く戦略ビジョンについて】
足立区が委託をしている事業施策の中で、費用対効果の悪い状況が長らく続いていることが調査により、発覚しました。この内容を議会で追及するのは全く不本意なことではありますが、事業を行っている事業者と話をしても改善される様子がないため、議会で発言し、是正することを決意しました。
調査の中で、このような事業が全てお任せになっており、馴れ合い事業となっています。
執行機関からのヒアリングでは「鳥取大学 井上先生が継続してみてくれているものだと思っていた」「事業丸投げでした」「前例踏襲」という発言が執行機関から次々と出てきました。調査資料を担当部署のトップにお見せし、協議をしたところ「事業打ち切り」という話まで出てました。
今回、この議会提案をする前に、何度となく鳥取大学 井上先生と打ち合わせをし、足立区役所にまで足を運んでもらい、井上先生交え区の執行機関とも協議を何度となく交わしています。
委託事業がお任せ事業とならないよう、今後、しっかりと事後検証を徹底して行い、費用対効果として高い事業となるよう、いま一度これらの事業においての検証を求めました。
*****以下、代表質問での発言要旨です。*****
☆【時代を切り開く戦略ビジョンについて】
【長谷川たかこ】
それでは、時代を切り開く戦略ビジョンについて伺いたいと思います。
今年は東京2020オリンピック・パラリンピクでは多様性を認め、誰もが個性や能力を発揮して活躍できる公正な機会が確保されています。共生社会を具現化するためにも、足立区においても社会の中にあるバリアを外していくことが重要です。
まちづくりや文化、教育、経済の分野においても、新たな発想のもと多様性を認め合い、障がいのある人も、ない人も当たり前のように豊かに生きることができるレガシーを残すことが求められています。
東京2020大会をきっかけにした成果を未来につなげるためにも、足立区として高い意識を持って、多様性を認め合う社会の構築を全力で築いていただきたいと思います。区長の決意を伺います。国や東京都の予算を有効に活用して、人生100年時代を支える施策を大きく打ち出すべき時期に来ています。
【問】
例えば、とうきょうママパパ応援事業や地域コミュニティの活性化、災害対応力の強化などの都の支援予算を積極的に活用し、次代を切り拓く戦略ビジョンを構築することを強く要望しますが、区長の見解を伺います。
【近藤やよい区長】
長谷川たかこ議員の代表質問のうち、時代を切り開く戦略ビジョンについてのご質問にお答えをいたします。まず初めに、東京2020大会をきっかけに、多様性を認め合う社会の構築についてお答えをいたします。
共生社会の実現に向けて、東京2020大会は大きな好機と捉えております。区は、大会終了後のレガシーを見据えて、オランダ王国との共生社会ホストタウンの登録、スペシャルクライフコートやあだちスポーツコンシェルジュの設置を通して、障がいの有無に関わらず、お互いの違いを認識し、多様性を認め合う環境整備を進めることで、心とまちのバリアを外し、誰もが安心・安全に暮らせる共生社会を目指してまいります。
もう一つ、ただ、都の支援予算を積極的に活用し、次代を切り拓く戦略ビジョンを構築することについてのご質問でございますが、生涯にわたって全ての区民に活躍の場があり、互いの多様性を認め合える社会を築くためには、人生100年時代を支える施策が重要だと認識しております。
令和2年度の行財政運営方針にも示させていただきましたとおり、施策をリードし、力強く進める重点プロジェクト事業の実施によって、次代を切り拓いてまいります。
現段階で、個別の戦略ビジョンを構築する考えはございません。
なお、事業の実施に当たりましては、引き続き国や東京都の補助金等を必要に応じて活用してまいります。
他のご質問につきましては、参与より答弁させていただきます。
【長谷川たかこ】
また、区として限られた財源で諸課題に的確に対応するためには、事業の効率性や実効性を今以上に見直し、向上させることが必要です。
【問】
NPOや一般社団法人等への委託事業の中には、費用対効果が悪い事業であっても区として改善せずにいた現状があります。これらの委託事業において、事業が全てお任せになっていないか、馴れ合いになっていないか、しっかりと事後検証を徹底し、費用対効果として高い事業となるよう、いま一度これらの事業においての検証を求めます。このような現状があったことを区はどのように捉え、今後どのように改善していくつもりなのか、区長の見解を求めます。
【勝田実政策経営部長】
私からは、次代を切り拓く戦略ビジョンに関するご質問のうち、委託事業の検証並びに改善についてのご質問にお答えいたします。
当区では毎年度、施策に紐づいた全ての事務事業について行政評価制度による自己評価を行い、事業の検証と見直しを図っております。今後は、所管での自己評価において事後検証を徹底するとともに、費用対効果の低い事業を洗い出し、事業手法の見直しや事業の縮小を図るなどの必要な改善を行ってまいります。