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文教委員会 行政視察①:兵庫県伊丹市

 月曜日から、文教委員会の行政視察に行ってきました。
 今回の視察は、兵庫県伊丹市と熊本県熊本市です。

 今日から2回に分けて、視察の様子をご紹介いたします。


 第1回目は、兵庫県伊丹市です。
 伊丹市の人口は196,219人。伊丹市は大阪国際空港(伊丹空港)がある街でも知られています。

 今から300年ほど前の江戸中期に清酒発祥の地として酒造業で栄えた伊丹には、多くの文化人も訪れ、俳諧文化が花開いたそうです。「東の芭蕉、西の鬼貫」と称される俳人の鬼貫も伊丹市出身で、当時の貴重な資料が日本3大俳諧コレクションと称される柿衞文庫に受け継がれ、同文庫にて、俳句文化活動が盛んに行われています。


 今回の視察では、「ことば文化」をテーマとした事業展開を行っている小中学校の取り組みについて視察をしました。
 伊丹市では、ことば文化を大切にすることで、人と人との意思の伝え合いやより良い人間関係の構築、表現や創作などの知的活動や情緒形成における基盤として重要な役割を果たしています。
 予算としては1億円を計上しているそうです。


 伊丹市では、街の活性化や「ことば文化都市」としての都市ブランドづくりとして、国際化、情報化社会に対応できる人材育成を目指して「伊丹の未来を託す人づくり」を重点施策としています。
 その中で、小学校では、全ての学習の基盤となる国語力の向上を図るため「ことば科」を新設し、中学校では、「グローバルコミュニケーション科」を新設し、英会話、スピーチなどにより実践的な英語力の育成に取り組んでいました。

 小中学校ともに年間35時間の授業数を設定しており、実践的なコミュニケーション能力の育成を図る内容で進められています。
 伊丹市独自のカリキュラムでは、一つのテーマにじっくりと取り組めるマッピングという手法がとられており、例えば【春】という言葉から自由に言葉を連想させて、イメージを膨らませ、俳句を作るというような学習内容も盛り込まれています。


 また、伊丹市家庭学習の手引きも配布し、家庭との連携も含めた取組を実践していました。
 子供たちの学力を伸ばすためには、生活習慣、食習慣、学習習慣、読書週間と学習環境づくりが大切で、子ども達の発達段階に応じて家庭学習向上を目指した取り組みを行っているとの話でした。


 以前、私も議会で親の研修である「親学研修」の提案をしましたが、家庭での取り組み方が子供の成長に影響が出ていると思います。
 日々の生活の中で、親がどこまで子供たちと向き合っていくか、とても重要な課題でもあり、親としての取り組み方一つで子供たちの成長は変わってきます。


 コミュニケーション力を高めるために、まず「ことばの力」を高める伊丹市の取り組みは、非常に勉強になりました。
 「ことば」や「文字」には、「映像」や「画像」にはない「想像力をかきたてる力」があると思います。

 少し前に「声に出して読みたい日本語」という本が話題となりました。
 これも共通する考え方があるのではないでしょうか。
 また同時に、「ことば」の持つ大切さを再認識する必要性が社会で求められている表れだと思います。


 私も家庭でも子どもたちに「ことば」の大切さを改めて教えていきたいと思いますし、今後、足立区の教育の中にも、ひとつの大きな課題として取り上げていきたいと思います。
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伊丹市議会の前で記念撮影。風が強くて、寒かったです。