産業環境委員会視察:多治見市 Part1「温暖化対策」
10日と11日の2日間、所属する産業環境員会の視察で岐阜県の多治見市と岐阜市を訪れました。
多治見市では、主に「温暖化対策」と「ゴミ対策」について、岐阜市では「産官学連携事業」について、担当者の方から、お話しを聞くことが出来ました。
今日から3回に分けて、産業環境委員会の視察について、ご報告をいたします。
1回目の今日は、多治見市の温暖化対策への取り組みの視察の内容をご紹介します。
皆さんもご存知かと思いますが、多治見市は2007年8月17日 熊谷市と同じく国内最高気温の40.9度を記録しています。
そのため温暖化対策への取り組みは、非常に熱心で先進的なものがあります。
今年の6月21日に開催された「環境サミット in 足立」には、環境先進自治体の首長として、多治見市長も参加をして下さっています。
今回の視察では、お忙しいところ、多治見市長が視察会場までわざわざ、挨拶に来てくださいました。
多治見市では今年も40.9℃の暑さを記録したそうです。
(今回、初めて多治見市を訪れましたが、盆地の為か、むしろ季節的には肌寒かったです。)
このように、とても暑い多治見市ですが、「ピンチをチャンスにしていく努力」を重ね、環境と観光を絡めた施策を展開しています。
今年の3月には、「多治見市地球温暖化対策地域推進計画」が策定されました。
この計画書は、資料も合わせて70ページ以上にもなりますが、内容的には、具体的な取り組み内容が含まれていて、今まで見た自治体などの環境対策の計画
書の中でも非常に完成度が高いものと感じました。
(詳しくは、多治見市環境課のホームページをご覧ください。
多治見市環境課 : http://www.city.tajimi.gifu.jp/kankyo/ )
その中でも、重点プロジェクトとして、「二酸化炭素見える化プロジェクト」が進められており、一般の市民の皆さんが、環境問題に取り組む際に、具体的な
数字として、その取り組みを実感できる仕組みになっています。
また、同じく重点プログラムの中に、「環境産業推進プロジェクト」というものがあります。
多治見市は「陶磁器の街」と言われるほど、有名な美濃焼をはじめ、日本の陶磁器のシェアの50%以上を占める生産量を誇ります。
この陶磁器という地場産業と環境を絡め、地元企業との共同で、多治見市の暑さを和らげるために、「保水性のあるタイル」を開発しています。
これは、タイルに十分に水を含ませることにより、その水が蒸発するときに周りから熱を奪い(気化熱)、温度の上昇が抑えられ、ヒートアイランド現象の防
止を図っています。
さらに、重点プログラムの中には、「虎渓用水活用プロジェクト」や「風の道構想実現プロジェクト」など、周囲の自然環境と調和した温暖化対策など、アイ
デアに富んだ内容も含まれています。
今回、多治見市の温暖化への取り組みを視察し、「具体的な内容」、「地域の産業との協働」、「自然を生かしたアイデア」など、足立区の温暖化対策を進め
るにあたって、お手本となるような内容が多くありました。
今後の足立区への取り組みに、ぜひ生かしていきたいと思います。