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代表質問⑥【中国残留帰国者支援について】

中国残留帰国者への対策については、2008年4月に大きな転機を迎え、法律の改正により新しい支援制度が始まっていますが、言葉の問題、地域社会への参加、2世、3世の就労問題など多くの課題もあります。また、さまざまな支援体制は法律で決まったものの、それを運用・実行するのは各地方自治体であるため、自治体によって対応に差が生じています。中国残留帰国者問題は、歴史的な背景や生活習慣、 言葉の問題、生きがいや精神的な豊かさの共有、地域との相互理解が必要です。外国人施策とは切り離し、この課題を解決することが求められます。

血縁の故郷は「日本」、育った故郷は「中国」という境遇にあり、中国の文化・習慣で育った帰国者の皆さんが、日本での生活になじむのは大変なことです。

私は区議会議員1期目16年前よりこの問題に取り掛かり、帰国者の方が日本に帰国され、日本の文化や言葉を学ぶために最初に入る施設や支援施設の視察、厚生労働省や東京都をはじめ、多くの自治体(行政)へのヒアリング、そして実際に足立区に在住されている帰国者の皆さんと直接お会いして何度もお話しをお聞きしてきました。


議会での提案が実り、2009年から鹿浜団地自治会の納涼会から中国残留帰国者支援が始まり、自治会・町会の皆様のご協力も頂きながら、中央本町や桑袋団地、青井団地や東保木間の花保住区センター、梅田でも帰国者支援が行われています。

 

これからも足立区に住まう中国残留帰国者の皆様のお気持ちに寄り添いながら、帰国者の皆様が心から安心して穏やかに過ごせる、温かな足立区を全力で構築していきたいと思います。

 

*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。***** 

【中国残留帰国者支援について】

 <長谷川たかこ議員>

足立区内の中国残留帰国者数は現在、97世帯132名です。東京23区内でも、足立区においては、全国的に見ても中国残留帰国者が多く居住している自治体です。私は区議会議員1期目から中国残留帰国者の皆さんが多く生活されている自治体として積極的な対策を行い、他の自治体のお手本となりえるような取り組みを強力に推し進めてきました。

コロナ禍の中、3年ぶりに先日も中国残留帰国者地域交流会が梅田地域学習センターで行われました。昨年の12月発行の中国残留帰国者だより「故郷」にも周知されており、当日はNPO法人日中友好の会の方も含めた中国残留帰国者1世から3世までの皆様がお集まりになられました。

【問】今後も中国残留帰国者の皆さんの居場所作り、ネットワーク作りが大変重要であり、それらを基盤とした地域の皆さんとの交流と絆を深めていく必要性があります。地域の皆様と連携を取りながら、行政先導でNPO日中友好の会の皆様と知恵を出し合いながら、今後も継続的に全区的にきめの細かい支援策として、居場所作り、ネットワーク作りを進めて頂きたいと切に要望致します。季節ごとに帰国者の皆様が楽しめる企画として、水餃子づくりや活動お披露目会、防災対策研修などを盛り込んだ企画を積極的に行い、2世3世も一緒に楽しめる活動を行って頂きたいと切に要望します。区の見解を求めます。

 <高齢者施策推進室長>

今月開催いたしました中国帰国者地域交流会では、帰国者のほか、2世3世の方々の参加があり、当日参加した帰国者へのアンケートでは、楽しめた、満足したとの声を多く頂きました。今後の企画内容や開催頻度に追記ましては、帰国者やNPO団体の方々のご意見を伺いながら、水餃子づくりや防災対策研修などの実施も含め、2世3世の方々もさらに一緒に楽しめるよう、内容の充実も検討して参ります。

 

 <長谷川たかこ議員>

【問】これまでも中国残留帰国者を対象とした機関紙中国帰国者だより「故郷」に災害時における避難行動や新型コロナ対策感染症などについて情報を掲載することを要望し、実現しました。今後も、「故郷」に広報と同様に周知啓発が必要な事柄を記載することを要望します。「故郷」は3か月に1回の機関紙で、日本語と中国語表記となっており、掲載内容が少なめです。今後、ページ数を増やし、掲載内容の拡充を図る事を求めますが、区の見解を伺います。

 <高齢者施策推進室長>

中国残留帰国者向け機関紙「故郷(ふるさと)」につきましては、周知啓発が必要な情報を精査し、帰国者の方々がわかりやすく親しみやすい書面づくりを心がけながら、内容の充実を図り、ページ数の増についても検討して参ります。

 

<長谷川たかこ議員>

これからも足立区に住まう中国残留帰国者の皆様のお気持ちに寄り添いながら、「日本に帰国してよかった。この足立区に住んでよかった。」と心から思って頂ける温かな希望に満ちた足立区を皆様と一緒に全力で構築していきたいと思います。