代表質問の内容⑦【足立区行政主導ペアレント・メンター事業の再構築と区主導の養成講座の創設について】
8月21日㈪の文教委員会で執行機関より、足立区ペアレント・メンター事業の来年度の報告がなされる運びとなりました。すでに、私の所には副区長・教育長はじめ、子ども支援センターげんき所長、課長からも、来年度の方向性について詳細なご説明を受けております。
今まで、運営主体が受託事業者です。事業丸投げ状態が長らく続き、足立区史上、最も費用対効果の悪い事業となってしまいました。足立区の責任も重く、一概に受託事業者のみを責めるものではありません。
ペアレント・メンターの生みの親、鳥取大学井上雅彦先生と共に2019年から議会で幾度となく指摘をしました。この度、副区長や教育長他、執行機関の手によって、抜本的な改善が図られる予定となりました。
詳細は8月21日㈪、文教委員会で執行機関より正式に詳細なご説明があります。
*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****
✩【足立区行政主導ペアレント・メンター事業の再構築と区主導の養成講座の創設について】
<長谷川たかこ>
足立区ペアレント・メンターは、親支援として、行政支援では賄いきれない当事者目線の支援事業です。足立区全小・中学校、全児童・生徒4万5000人の子どもたちや保護者に対し、手の行き届く親子支援となるよう、こども支援センターげんきにぺアレント・メンター窓口を開設し、事務機能を完備させ、多くの支援の担い手を生み出すアウトリーチ機能を完備することを求めます。その為にも、既得権益化している現在のペアレント・メンター事業の抜本的な見直しを行い、是正することを強く求めます。足立区行政主催のペアレントメンター養成講座を今年度、早急に行い、本当の支援の担い手となる行動力ある保護者の力を借りて、足立区全域で実践的な活動につながる取組みとなるよう、早急な構築を求めます。
足立区ペアレント・メンターは鳥取大学教授井上雅彦氏を旗頭に足立区に創設されました。
7年経過しましたが、機能不全の状況が継続しています。一昨年、議会提案から委託事業となりましたが、全く改善がされませんでした。現在においても、相談一件の単価が7~8万円。一ヶ月の相談件数は2〜3件。足立区史上、最も費用対効果の悪い事業が7年も継続しています。そして、委託事業者の公私混同と見受けられる事業実態と公的資金流用とみなされる行為も同様に発覚しています。
さらに、通常学級に通わせている子を持つ親に対する適切な相談事業となっていないという報告が、相談をした複数の保護者から不満の声として挙がっています。現在のぺアレント・メンター養成講座受講資格は東京都においては、病院に繋がっていることが必須の条件です。また、事業所主催のネットワーキングにおいては、診断名のついた診断書が無ければ受講できないと銘打っています。しかし、ネットワーキングの報告を見てもわかるように、延べ人数と相談件数が同じでリピーターがついていない状況で、区内における養成講座認定取得相談員と相談者のマッチングが嚙み合っていません。
通常学級における発達障がい特性のある子ども達が置かれている学校現場やその支援を最大限必要としている親子に対する適切な支援としての事業を展開する事が喫緊の課題です。
発達障がい特性のある子ども達は、周囲のサポートや協力なしでは学校生活を成し得ることができません。学校現場では、発達障がい特性が周囲に理解されないまま通常学級で過ごすことにより、誤解されたり叱られてやる気を無くし、問題児になり、いじめの対象になり不登校になっていきます。現在の支援事業の抜本的な是正を行い、こども支援センターげんき行政管轄のもと、連携した相談機能と足立区全小・中学校、全児童・生徒4万5000人の子どもたちや保護者に対し、広くこの支援が活用できるよう、アウトリーチ事業を展開していくことが求められます。
【問】通常学級に在籍している、発達障がいやグレーゾーンと称される特性を正しく認識し、多様な問題を抱えた子ども達やその保護者に対するきめ細やかな学校での支援を行うべく、通常学級に通わせている保護者の力を最大限に活用できる足立区行政主催のペアレント・メンター養成講座の開設を足立区行政主催として今年度、行うことを求めます。その際に、診断書名や病院に繋がっているかなどの既存の条件を緩和した要件とすることを求めます(通常学級に通っている多くの保護者対象の支援事業とするためには、新規支援員の要件緩和が必須)。行政主催のペアレント・メンター養成講座を行う予定はあるのか。また、行うとすればそのスケジュール感をお聞きします。
【子ども支援センターげんき】
次に足立区主催のペアレント・メンター養成講座の実施の有無、時期及び相談支援事業の新たな展開について一括してお答えいたします。
足立区主催のペアレント・メンター養成講座については、実施に向け、その時期や相談支援事業の新たな展開も含め現在検討中であり、東京都や大學教授などの有識者と協議しております。
<長谷川たかこ>
【問】通常学級に在籍している親が支援員として、支援の担い手となる新規事業としての抜本的な見直しを求めます。足立区として最も費用対効果の悪い事業となっている、足立区ペアレントメンター事業のプロポーザルの廃止を強く要望します。区の見解を求めます。
【子ども支援センターげんき】
次にペアレント・メンター養成研修を受けるための条件を緩和することについてですが、都の基準では医師より発達障がいの診断を受けた子どもの子育て経験を有することを要件としています。
ペアレント・メンターを仮に区で養成することになった場合でも、都の基準を踏まえることは必要と考えておりますので、要件の緩和は考えておりません。
<長谷川たかこ>
【問】青年期の自立支援事業などの事業実態が受託関係者のみ(我が子とペアレントメンター支援員関係者)のサービスとなっています。それに関しては、SNS(Facebook等)で公開されている記事を見た区民から、多数の疑問の声と怒りの声があがっています。公的資金流用とみなされる実態もある為、その解明を求めます。
【子ども支援センターげんき】
次にペアレント・メンター事業のプロポーザル廃止を強く求めるとのご質問についてですが、今年度は、プロポーザル事業の最終年度であることから、令和6年度以降の事業形態については、どのような形態が適切か検討しております。
<長谷川たかこ>
【問】既存の支援事業は、税金が投入されているにも拘らず、公私混同となっています。
既得権益化してしまっている事業の抜本的見直しとして、早急な青井事務所家賃補助の廃止と事務所閉鎖を強く求めます。区の見解を求めます。
【子ども支援センターげんき】
次にペアレント・メンター事業の公的資金流用とみなされる実態の解明については、長谷川たかこ儀意のご指摘を受けてガバナンス担当課において調査を行っており、9月の文教委員会を目途に調査結果の報告を予定しております。
<長谷川たかこ>
【問】委託事業者には、行政よりこども支援センターげんきの一角で相談支援事業を行うよう既に誘導が始まっていると副区長や教育長よりお聞きしております。公的資金が投入されている事業です。全国的に見ても他の自治体において、一部であっても我が子のみ、支援員関係者に向けた支援事業となってしまった事業については、その事業自体が廃止となっているとお聞きしています。不正な税金の扱いとみなされる事業実態がある以上、早急な事業の廃止を求めます。区の見解を求めます。
【子ども支援センターげんき】
次に早急な青井事務所家賃補助廃止と事務所閉鎖についてですが、令和6年度以降のペアレント・メンター事業形態につきましては、お答えしたとおり現在検討中ですが、令和5年度は委託事業者と取り交わした委託契約に基づき委託料を支出する予定です。委託料の適正な使用につきましては区としても疑念を持たれないように注視して参ります。
<長谷川たかこ>
【問】先にも述べました通り、足立区として、区主導の養成講座を開始し、既に支援員として手を上げている方々の為にも、新たなペアレントメンター支援員を区が主導で養成し、行政主導・登録制の相談支援事業を新たに展開することを強く要望致します。区の見解を求めます。
【子ども支援センターげんき】
次に早急な事業の廃止を求めるとのご質問についてですが、ペアレント・メンター事業の実態については、現在、ガバナンス担当課において調査を行っております。その調査結果を踏まえ、令和6年度以降の事業形態につきまして、どのような形が適切か判断して参ります。