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代表質問の内容⑤【足立区ペアレント・メンター支援事業の拡充について】

足立区ペアレント・メンターは、行政支援では賄いきれない当事者目線の支援事業です。来年度、区が運営主体となる方向性が示されました。11月15日の文教委員会では、担当執行機関より「相談支援を担い先に丸投げさせない」といった決意表明を頂きました。
 
通常学級に在籍する困り感を持った多くの保護者達の支援策として確実に提供し、適切な支援事業となるよう、私も執行機関の皆様と協力をしながら、全力で取り組んで参ります。
 
*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****
<長谷川たかこ>
現在の支援事業では、通常学級に通う子を持つ親に対する適切な相談事業となっておらず、実際に事業を活用した複数の保護者から不満の声が挙がっていました。そこで、通常学級における発達障がい特性のある子ども達が置かれている学校現場やその支援を最大限必要としている親子に対する適切な支援としての新規事業を展開する為には、新規の養成講座受講者資格基準を変えていく必要があります。
 
受講者基準を病院に繋がっていることを最低条件にするのではなく、「困り感を持った特性のある子を持つ親」に資格基準を緩和すべきです。何故ならば、子どもに障がい特性があるからと言って、必ず病院に行くものではありません。病院に繋がっていないから基準にそぐわない者とするのには、軽率すぎます。著名な小児科医も言っているように、診断名を付けても具体的な支援があるわけではなく、本人が望まないのであれば、診断名は付けないと言っております。親についても、子どもが受容していない場合、子どもとの信頼関係に影響が出るため、病院に行かず、親が困り感を抱きながらも育児に奮闘している姿を何度も垣間見ています。そして、立派に子供を成長させた、優れた親御さんを過去に何人も見てきました。また、専門職(医師、薬剤師、看護師、作業療法士)の間でも、病院に掛かる事で、幼少期からの薬剤を服用させることへの副作用や依存性などへの懸念が持たれているのも事実です。
 
【問】通常学級に在籍している、発達障がいグレーゾーンと称される特性を正しく認識し、多様な問題を抱えた子ども達やその保護者に対するきめ細やかな学校での支援を行うためにも、通常学級に通っている保護者がペアレント・メンター支援員になることが必要です。
 
発達の特性に関しては、適切な時期に発達を促す生活環境を整えることで、成果が出やすいと専門家が論じています。このような実態からも、診断名や病院に繋がっているかなどの条件を撤廃し、資格要件の緩和を行い、スキルの高い親に支援をする側になってもらい、個々の問題点や課題への明確化を行う事こそが、本当の支援に繋がっていきます。
区の見解を求めます。
 
<こども支援センターげんき>
ペアレント・メンターの養成をする際には「診断名や病院に繋がっているかなどの条件を撤廃し、資格要件の緩和を行うべき」とのご質問にお答えいたします。
現在、ペアレント・メンターの研修を実施する際には、子どもが自閉症であるなど診断名は求めておりません。
 
一方、病院に繋がっているか否かですが、ペアレント・メンターによる支援は、発達障がいの子どもを持つ親の支援であることから、子どもが発達障がいであることの客観的な判断材料は必要であり、病院への受診は最低限の要件と考えております。従いまして、病院に繋がる事の要件を撤廃することは考えておりません。
 
<長谷川たかこ>
【問】学校と密に連携した相談機能を完備させ、足立区全小・中学校に在籍している発達特性のある子ども達やその保護者に対する支援として、広くこの支援が活用できるよう、アウトリーチ事業を展開していくことを強く求めます。区の見解を求めます。
 
<こども支援センターげんき>
次にアウトリーチへ事業の展開についてですが、現在、区立学校長会、養護教諭部会、特別支援に関わる職員や幼稚園・保育所等の職員研修、PTAの会議等にぺアレント・メンターが出向き、周知・啓発を進めておりますが、必ずしも十分に行き届いていないのが現状でございます。
アウトリーチに関しては、今後、学識経験者に委嘱するアドバイザーの意見も取り入れ、関係諸機関と幅広くぺアレント・メンター事業の情報共有を図り、アウトリーチ事業のさらなる拡充・展開に努めて参ります。