視察2日目は、初めに石巻市の「はまなす保育園」が避難をしている石巻中央児童館に行ってきました。
　こちらの施設では、園長先生からもお話を聞きすることができました。

　4月25日からこちらの児童館では、被災した「はまなす保育園」「港保育園」「わたのは保育園」の3園が統合され、中央児童館を仮設保育園とし開園しています。
　発災当時は、この児童館も床下１０センチ位まで浸水したそうです。

　石巻市では、被災されたお子さん方に対しては、市町村で保育料の減免措置がされています。（宮城県では、市町村に対して減免負担に対して補助を行うそうです）


　3月11日の東日本大震災を受けて、こちらの保育園にいた子ども達は皆無事だったそうですが、保護者に引き取られてから被災し、お亡くなりになった児童もいたそうです。（毎月避難訓練をしているので、発災時は日ごろの訓練が非常に役に立ったとのことでした）

　また、発災後は、最後のお子さんが保護者の所へ戻るのに5日間もかかったとのお話しもありました。


　児童館を仮設保育園にしたことで、さまざまなご苦労もあるようです。

　例えば、２階に子ども用トイレがなく、補助便座で対応をしており、数も２つしかないため、苦労をされているようでした。
　また、おもらしをしたお子さん用にユニット式のシャワールームがあればとのお話を園長先生からお聞きしました。

　さらにもともとは児童館であったために、給食室がなく、現在、お弁当を業者にお願いをして届けてもらっているとの話でした。
　本来であれば、給食室があればそれぞれの年齢に合わせた給食を出すことができるとのことで、近くの小学校のグランドの一部を借りて、給食室を作ってもらいたいとのお話などもありました。


　既存の施設を活用しての保育園運営には、やはりさまざまな課題もあるようです。

　足立区でも緊急時に、さまざまな施設の目的外の使用をしなければならないことが出てくると思います。
　さまざまな施設の有効活用と同時に、そのための対応を検討していくことの重要性を感じました。

（こちらでお聞きしたさまざまなご要望に関しては、坂下県議にお伝えしました。後日保育園に足を運んでいただけるとのことでした。）


　今回の視察では、未来ある子ども達を、みんなで守っていくという温かさを感じました。
　また、子ども達の元気な様子を見ていると、逆に大人たちも励まされるものだと改めて感じました。

　 　被災されて大変な中、このようにご丁寧に対応をしていただきまして、本当にありがとうございました。