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文教委員会 視察②静岡県浜松市役所「生活保護受給者の子に対する就学支援事業」について

文教委員会の視察2日目です。今日は静岡県浜松市の視察内容について、ご報告をいたします。
浜松市は平成25年度、生活保護受給世帯の中学生を対象に進学支援事業に乗り出しました。生活困窮世帯の子ども達が大人になっても生活に困窮するのを防ぐ取り組みです。
生活保護受給者の高校進学率が一般に比べて非常に低い状況でもあるため、 中区をモデル区として、中学3年生や不登校の生徒、障がい特性(発達障害児等)のある生徒、養育環境に課題のある親と子に対する高校進学をサポートしています。教員免許を持つ「就学支援員」を配置し、各家庭を支援しているそうです。「就学支援員」はケースワーカーと非保護世帯を家庭訪問して進学意欲の喚起や進路相談に取り組みながら、子どもの高校進学を選択肢としない親に対して進学の重要性を説明するなど、親の指導も行っています。

支援世帯数は就労支援ひとりにつき60世帯が目安となります。

学習会は夏休みの期間中のみ実施されているそうです。 この学習会は大学生ボランティアによる個別指導が行われており、本年度は好評だったそうです。来年度については勉強会を毎週2回3時間程度定例化して事業拡大を今後図りたいとのお話しでもありました。

今年の9月に初めて行政が家庭訪問をしたそうですが、一歩自宅に足を踏み入れた途端にゴキブリが一面さっと逃げ回るような、環境的に最悪のご家庭もあったそうです。親に対して環境整備の指導を入れたそうですが、親も子供もゴキブリが自宅にたくさん巣食っているのも当たり前状況の感覚の人たちもいるという衝撃的な話がありました。

知的障害を伴わない発達障害は子どもだけでなく、大人にもいます。生活に困り感を持っている成人期の発達障害特性のある人は、先ずは生活の困難性を改善する必要があります。そのような人たちに対する支援制度の構築は、この浜松市ではどのような取り組みとして進んでいるのか、ご質問させて頂きました。発達障害特性がある親に対する適切な指導については、市としては問題認識はあるものの、なかなか効果的な解決策が見出されていないそうです。やはり、成人期の発達障害については、全国的にもまだまだ未整備で喫緊の課題でもあるようです。

今回の視察を通じて、生活保護受給者の子どもに焦点を当てた就学支援事業は必要不可欠なものでもあると私は思いました。このように家庭の中にまで行政が踏み込んでいかなくては解決策が見いだせない家庭も現実あります。

浜松市の取り組みを 今後の足立区の取り組みとして参考にさせていただきたいと思います。

最後になりましたが、浜松市役所の皆様、丁寧なご説明、まことにありがとうございました。

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静岡県浜松市役所前で記念撮影!