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待機児童・子ども支援調査特別委員会⑥「子どもを産み育てやすい新たな制度を求める請願」

○吉田こうじ 委員長  次に、請願・陳情の審査に移ります。
 (1)元受理番号7 子どもを産み育てやすい新たな制度を求める請願を単独議題といたします。
 前回は継続審査であります。
 最初に追加署名の提出がありましたので、区議会事務局次長から報告いたします。

◎区議会事務局次長 元受理番号7 子どもを産み育てやすい新たな制度を求める請願につきましては、1月22日付で46名の追加署名の提出があり、合計で1,228名になりましたのでご報告をいたします。

○吉田こうじ 委員長  執行機関は何か変化はありますか。

◎保健予防課長  特段の変化はございません。

○吉田こうじ 委員長  それでは、質疑に入ります。何か質疑はございますか。

◆横田ゆう 委員  この請願に関しまして、昨年、渋谷区子育てネウボラの、この先進的な取り組みの視察に行ってまいりました。大変勉強になりましてありがとうございました。
渋谷区では、お母さん一人ひとりに対して保健師が会って、渋谷区子育てネウボラプランシートというのを用いまして、相談、サポートする体制になっているということです。
 切れ目のない相談体制がつくられており、出産前に妊婦面談を行い、支援計画書というのを作成して、私があなたの担当です、困っているときにはいつでも相談してねというメッセージを伝えているということです。足立区では、このような仕組みはありますでしょうか。

◎保健予防課長 足立区におきましては、全てに会っているわけではございませんけれども、必要に応じて妊婦のほうには接触し、支援を行っている状況でございます。

◆横田ゆう 委員  接触しという感覚ではないんですね。きちんと担当の保健師が、今後のフォローをしていきますという、そういったメッセージをちゃんと面接時に伝えているということなんですね。やはり面接して安心して相談できる、そしていつでも電話をかけてもいい、何かあったらすぐ連絡できるという、そういう安心の支援が必要だと思っているので、是非お願いしたいというふうに思います。検討をお願いしたいと思います。
 それから、この相談体制の保健師なんですが、45名いまして、そのうち32名が常勤になっているということです。妊娠中から関わる体制になっていまして、その保健師についても、育成に大きな力を注いでいるということでした。

この近くに日本赤十字看護大学というところがありまして、面接技術それから訪問のルール、記録、そして危機管理、虐待防止などの研修を行っているということです。更に事例検討ということで、いろいろな相談とか問題があったときに、どういった取り組みをするのかということで、支援の質を高めているということなんですね。
これは凄く大切なことだと思いますけれども、こちらの足立区の研修というのはどれぐらいやっていらっしゃるんですか。

◎保健予防課長  足立区のほうでも、研修は、母子担当に関しましては、大きなものでは年2回やってございます。
また、各保健センターにおきまして、各ケースに応じて適宜、経験のある保健師とともに新しい、まだ歴の若い保健師に対しましては、適宜ケース検討を行っている状況です。

◆横田ゆう 委員  出産から出産後においてどの時期においても、問題が起きたときにもやっぱり対応できるような力を備えていただくということと、あともう一つは、母子家庭を全体を見まして、各所で情報の共有を行われているということです。
 各所というのは保健所ですとか、地域保健課、それから子ども家庭支援センター、子ども発達相談センター、こういうところで母子の保健システムができていて、複眼的にその方の家庭、母子を見ていくという、そういうシステムになっているということなんですが、そういうシステムは足立区はできているんでしょうか。

◎保健予防課長 足立区におきましても、母子保健担当のみならず子育て分野、例えば、こども支援センターげんきの職員とかですね。あとは保育関係の職員で、適宜ケースに関して定期的に協議を行っている状況でございます。

◆横田ゆう 委員  是非そういうシステム、もっと、やはり渋谷区で行われているような、綿密なシステムを構築していただきたいなというふうに思っております。
 それから、あと産後ケアとして、通所型が4月から実施されるというふうにお聞きしています。これは前進であると思いますけれども、やはり宿泊型が非常に重要になっていて、渋谷区でも宿泊型を行っているということでした。
 もし区内でそういった事業者、病院が見つからない場合には、区外で行うということも検討していただきたいと思いますし、あとは東京女子医科大学新東医療センターが建設中ですが、この中に導入を要請していく必要もあるんではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。

◎保健予防課長 産後ケア事業に関しましても、足立区の状況を踏まえまして、宿泊型、若しくは東京女子医科大学新東医療センターを活用した産後ケア事業のほう検討している状況でございます。

◆横田ゆう 委員  それは区外においても検討が始まっているということですか。それと今、建設中の東京女子医科大学新東医療センターについても、要請をしているという意味でしょうか。

◎衛生部長 今、申し上げたのは、私どものほうも宿泊型考えておりまして、区外の施設、幾つか見てまいりました。
 いつ実現するかというのはまたちょっと置いておきまして、検討は進めているということでございまして、東京女子医科大学新東医療センターもその可能性の一つとして検討はさせていただきたいと考えております。

◆横田ゆう 委員  わかりました。そして更に、お母さんたちが大変苦労されている母乳の相談ですね。これが、いつでも相談できる体制をやはりつくって欲しいということで、渋谷区では、乳房ケアも助産師が自宅に訪問し、1回1,000円で受けられるという制度になっているそうです。
この問題について、今後、足立区ではどのような改善をしていくのかということなんですが、現在では普通に個人で申込みをすると、自分で助産院に行って1回6,800円かかるという現状で、とても毎回毎回、繰り返し使うということについては厳しい現状ですが、その辺はどのようにお考えでしょうか。

◎保健予防課長 現在の状況におきましては、赤ちゃん訪問等で母乳相談も随時受け付けております。
また、赤ちゃん訪問にかかわらず、随時、保健センターのほうで母乳相談も受け付けてございます。
また、新たに現在検討しています産後ケアにおきましても、母乳相談のほうを入れていこうというふうに考えてございます。

◆横田ゆう 委員  費用的な面も一緒に検討していくということですか。費用補助の面、1回受けると5,000円から6,800円という方もいらっしゃって、そういう高額が大変な状況なんですけれども、その1回につきの補助とかそういった面でもお考えでしょうか。

◎保健予防課長 費用に関しても、検討のほうはさせていただいている状況でございます。

◆横田ゆう 委員  あともう一つですね。渋谷区で大変これはいいなと思ったのは、赤ちゃんショートステイというのを行っていて、子ども家庭支援センターと連携し、お母さんが病気になったときなど、子どもをショートステイに入れるという体制があるということなんですけれども、こういう預かる体制というのは今のところないわけですね。

◎こども家庭支援課長 足立区におけるショートステイでございますが、1歳6カ月以上の方を対象としておりますので、もし乳児の方等であった場合には、児童相談所の一時保護機能の相談になろうかというふうに考えております。

○吉田こうじ 委員長  よろしいですか。

◆横田ゆう 委員  渋谷区の場合を言いますと、この子ども家庭支援センターにいろいろな相談をする中で、その保健師が発見した事例についても、スムーズにショートステイを利用できるような仕組みになっているということだったんですね。是非そういった意味で、利用しやすい形、制度を望んでいきたいと思います。要望です。

○吉田こうじ 委員長  要望でよろしいですか。

◆横田ゆう 委員  はい。

○吉田こうじ 委員長  他にございますか。

◆渕上隆 委員  私は、世田谷区の産後ケアセンター視察行ってきたんですけれども、そこはショートステイとデイサービス両方やっているということで非常に稼働率が高くて、多くの方に利用されているということで。
思ったのは、やはり世田谷区の場合は高齢出産というよりはキャリアウーマンの方が非常に多くて、キャリアウーマンの方は結構出産ぎりぎりまで働いていて、そこまでは元気に一生懸命仕事をしていて、出産をした後、産休とか育休に入るわけですけれども、そうするとやっぱり言っていたのは、結構、挫折する人が多いと言っていましたね。挫折というのは、仕事はうまく順調に行っていたんだけれども、子育てになるとやっぱりなかなかうまく成果が出てこないというか、それで落ち込んでしまうというか。
世田谷区の産後ケアセンターは当然、泊まりもあるしゆっくり、デイサービスにしても本人がゆっくりできるのもあるんですが、交流ができるんですね、一緒に同じぐらいのお母さんが来ているので。いや、そういうのは別にうちだけじゃなくてどこでもみんな結構、大変なのよ、みたいな話聞いて、結構、安心するというのがありました。
そういう意味で言うと、やっぱり足立区でも、一番いいのはショートステイとデイサービス両方あるのがいいんですけれども、ショートステイとなるとやっぱり助産師の配置が、そこも十何人で確保するのが大変だって言っていたんで、まずやっぱりデイサービスからかなと思ったんです。
デイサービスを始めるという内容だったけれども、内容としてはどんな、週に何回とか、土日以外はやるのとか、その辺の感じはいかがなんでしょうか。

◎保健予防課長 まずはデイサービスのほう、やるといたしましたら、まずは適宜、利用状況を見るということもございますので、具体のことはちょっとまだお話はできませんけれども、需要に沿った形で数とかを考えているとこでございます。回数とかですね、回数とか1回における妊婦の数なんかは考えているところでございます。

◆渕上隆 委員  あんまりよく内容わかんなかったんですけれども。
それで、世田谷区の場合は産後ケアセンターがあって、他にもう1カ所、デイサービスだけというところがあるんですね。
利用状況を見ますと、やっぱりデイサービスに関しては近場の方が多いです。ショートステイに関しては泊まりなので、一遍来てしまえば2日、3日、長い人は5日間とか泊まっているので、遠くの方も来られるんですけれども、やっぱりショートステイということで考えると、いきなり何カ所というのは難しいですけれども、次の段階、1カ所まず開始するのが一つですけれども、次の段階では、2つ目、3つ目というふうに考えなくちゃいけないかなというふうには思いました。
その辺はいかがでしょう。その辺、まだそこまで考えてないですかね。どうなんでしょう。

◎衛生部長 先ほどの話と合わせてなんですけれども、今ちょっと予算前なので、デイサービスの具体的な内容はまだちょっとご勘弁いただきたいんですが、来年度から実施していきたいと考えております。
今、ご質問のあったように、1カ所だけではないということについては、宿泊型も検討している中で、宿泊型とデイサービスをやっていただけるような施設とかもあるということを聞いておりますので、広げていくのが、やはり利便性にとっても大切かなと思っておりまして、その辺も今、引き続き検討しているという状況でございます。

◆渕上隆 委員  宿泊型に関しては、現状、足立区は今、ショートステイは利用できるところがなくて、本当は助成だけでも、1泊幾らかの助成だけでも始めてもらいたいなという話もしていたんです。
そうするとやっぱり足立区内にもショートステイということも、助成だけではなくてね。先ほどだと東京女子医科大学にも依頼するとかってありましたけれども、やはりその辺は、ある程度区内ではどこかでやろうというのは、もう意思はかなり固めているんでしょうか、いかがですか。

◎保健予防課長 宿泊型に関しても、デイサービス型に関しても、実施のほう前向きな形で検討している状況でございます。

◆渕上隆 委員  先ほど言いましたけれども、ショートステイに関しては直営でやるというか直接やるのはなかなか厳しいと思うんですよ。さっき言った助産師の確保とか、いろいろな課題があって。助成だけでも始めて欲しいなと思ったんですけれども、現状、今、足立区内ないので、その辺まず1カ所でも2カ所でもお願いしたいと思います。
それと先ほど言いましたけれども、まずキャリアウーマンの方が挫折するという話もしていましたけれども、思ったのは足立区の場合はASMAPがあって、妊娠届を出した時点でアンケートをとって、その辺で、これからケアが必要な人については、アウトリーチで訪問しながらケアしていくということで、それは凄く大切で凄くいいな、いい事業だと思うんですけれども。
出産までは問題はないってことはないですけれども、出産までは元気だったのが、出産した後、今度、育児になったときに、やっぱりお母さんがなかなか大変で悩んでしまうというか。そういうのは、この間も聞いたら、こんにちは赤ちゃん訪問とかありますよとは言ったけれども、その辺のケア体制をやっぱり十分にしなくちゃいけないかなと思ったんですけれども、その辺はいかがですか。

◎保健予防課長 現在、赤ちゃん訪問に関しましては、訪問時に必要な方に応じてはEPDSと申しまして産後うつの調査票で質問している状況でございますが、これまで一部の産婦だけだったものを全数のほうを実施して、客観的に評価できるように考えてございます。

◆渕上隆 委員  それと、今度はASMAPの場合は母子手帳の申請というか、妊娠届をしたときに、そのときにアンケートをしてということなんですけれども、この間の年末に、残念なことに新生児の方が区内で亡くなるという事件があって、その方は聞いたら、母子手帳の申請もしてなかったということで、そういう事例というのは少ないと思うんですけれども、それもやっぱり予防していかなくちゃいけないと思うんですけれども、その辺の対応というか、についてはどのようにお考えなんでしょうか。

◎副区長 これはもう衛生部マターではなくて、やはり日頃から、例えばひきこもりですとか、世の中になかなか知り合いが、相談できる人がいないとか、そういった全体の施策の中でやっぱり考えていくものというふうに捉えておりますので、そういった形で、とにかくつながるようにですね、仕組みをつくっていきたいと思っています。

◆渕上隆 委員  それで、届出する、しないの話の前に、同居者の方からいろいろ話を聞いて、届出をしたらASMAPもあるし、妊婦健診についても14回無料なんですよと。
出産についても本当に厳しい場合はもう無料でする場合もあるしって、そういうことを言ったんですけれども、ASMAPは必要ないとあれですけれども、妊婦健診も14回無料というのも知らなくて、やはりその辺はやっぱり若い人たちというか、そういう方たちに男性も含めてですけれども、やはりもっと知っていただくというか啓発していくってことも随分大切なのかなと思ったんですけれども、その辺もやっぱり力入れていただきたいと思いますけれども、いかがですか。

◎保健予防課長 妊婦健診に関しましては、現在、区から一部費用補助が出ている状況でございます。それをですね、それに関しまして費用負担が軽減される事業をやっているということを引き続き周知のほう進めてまいりたいと思います。

◆渕上隆 委員  減免というよりあれですよね。14回については無料というかですよね。2回だけ、何ですか、超音波の検査も無料とかあると思いますけれども。基本的には、あとこの間ASMAPのときも聞いたけれども、産科医に行くと必ず何か、これでセットでこれやってくださいと言うと、お金というか、無料以外の部分は取られるけれども、ASMAPで対応している人で厳しい人にしては、ちゃんと無料券じゃないけれども、そういうのもしているみたいなので。ですからいろいろなやり方があって、ASMAPの中に入ってくれば、本当に、安心してって言いますかね、そういう体制はもう今できていると思うんですけれども、受皿ができていても、皆さん知らなくて、そういうのを利用してないというのは何か結構みんな知らないんだなと思ったので、その辺、やはりせっかくいい制度ができているのに、そこを知らないというのは、やっぱり安心して出産してもらうというか、それが大切なのかなと思いましたので、要望でいいですけれども、よろしくお願いします。

 

◆長谷川たかこ 委員  今のお話の中でも、デイサービスの話がありました。

足立区が産後デイサービスを先にやられるというお話ですが、どうして実態に合った支援を先にしてくださらないのでしょうか。

当事者である私が思う所でもありました、私の周りのお母さんたちも皆さん口々におっしゃっています。
晩婚化が進んでいる中で、出産した後、病院から退院した後に見てくれる親がいないという方々がもう、ほとんどなんです。私の周りでは。そのような家庭環境の中で、出産を経験したお母さんたちは体が疲弊しています。夫も仕事が多忙でなかなか面倒が見られない。
そのような中で、例えばファミリーサポートとか呼んでも一時的なものですし、ましてやデイサービスに行ってくださいってそんな支援事業を展開されても、大体、首の座らない赤ちゃんを連れて、そういうところまで行くことすら、当事者はできないんですよ!

出産した後というのは、もう大変に体が疲弊しています。出産して2、3カ月経たないと、外に出られない状況で、出産後1か月間はずっと寝たきりです。

外に出ても徐々に徐々にリハビリのように、体を少しずつ鍛えながら外に出ていくという状況でもあるのに、どうして足立区は実態に合った施策(産後ケア宿泊型)をすぐにやってくださらないんでしょうか。
まず、何故、デイサービスから始めるのか、その経緯を教えてください。

 

◎保健予防課長 デイサービス、宿泊型につきましては、いずれも現在、検討段階ということでさせていただきたいと思います。
また、妊産婦支援に関しましては、現在、足立区では訪問型を中心にやってございます。その内容に関しましては、やはり訪問型の支援によるほうが、例えば指導するときに家の物を使っていろいろな育児の指導なんかもできる。なので、その後、専門職が帰っても、その家の道具でもっていろいろな育児ができる、そういった利点があります。
ですので、まず需要が一番多いですね、訪問、訪問指導及びその中で母乳の維持等の指導も行っておりますので、まずは現在、現状では訪問からやらせてもらっています。
また、宿泊型及びデイサービス型に関しましては現在、検討段階でございます。

 

◆長谷川たかこ 委員  訪問型の需要が高いって、それはどこのアンケートでしょうか。

 

◎保健予防課長 アンケートはとったわけではございませんけれども、一般的にいわゆる助産院の方に話を聞いたところによると、やっぱりその辺りのほうが需要が多いというふうに聞いてございます。

 

◆長谷川たかこ 委員  それは間違った見解じゃないですか。

一部の方しか聞いていない、その一部の助産師からのお話を鵜呑みにされているとしか思えないんですが。普通、訪問型で自宅に来てもらうというのは、お母さんたちは家の中をきれいにしなくちゃいけないから嫌がるんですよね。
赤ちゃんを出産した後、1カ月健診でご家庭を訪問されるというのも、お母さんたちは体が疲弊している中で、家の中をきれいにしてお迎えしなきゃいけないという意識が働くので、訪問型が需要が高いというのは、間違っていると思いますが、その認識いかがでしょうか。

 

◎衛生部長 全くその宿泊のところと訪問のところのサービスが同じとは考えておりません。長谷川委員がおっしゃるように、宿泊に行かなければいけない人たちというのは、疲弊している方々のレスパイトのためとかというのは必ず必要だと思っています。
私ども今やっている事業に上乗せしていく形で、この産後ケアの仕組みをつくっていきたいと思っているんですね。その中で、自宅訪問のところでは、例えば、長谷川委員がいつも言っていただいています、堤式の母乳指導であるとか、赤ちゃん訪問に行く際に、いろいろ指導できることとか、育児技術のところをお伝えすることができるものだと思っております。
また、デイサービスのところのメリットというのは、1人で困らないで、近隣の方々と交友関係がつくれて、相談ができるような体制もあると思います。
長谷川委員がおっしゃっているように、宿泊のところでは、必要なのはやっぱりレスパイトであるとか、疲弊しているところのケアだと思います。
ちょっと役割が違うと思いますので、今、全てのところを、整合性がとれるように、つくっていくという段階で、申しわけありませんが、まだちょっと宿泊のところに幾らぐらいの費用負担をとったらいいのかとか、どれぐらいの利用者人数を見込めるのかとか、どれぐらいの施設をお声掛けをすれば需要に満ち足りているかというところを設計している段階でございまして、そちらがちょっと遅れているということはございますが、全く考えていないということではございませんということを申し上げたいと思います。

 

◆長谷川たかこ 委員  近隣で言えば、葛飾区にある産後ケアの病院では、宿泊とデイサービスを行っています。そこの施設の話では、デイサービスというのは需要が低く、出産し病院を退院した後には、宿泊型の施設に直行される方がとても多いというお話を聞いております。ニーズの高いのは宿泊型です。晩婚化が進んでいる中で、なかなか親に面倒見てもらえない、例えば助産師のドゥーラ制度を使うと言っても、訪問型であれば1回1万円かかったりと、かなりの高額です。
1週間宿泊をし、その間、出産した体を休めながら産後ケアハウスの中で、赤ちゃんを中心とした家族間の体制を図りなおすこともできます。このような大変有効的な支援施策を他の自治体は活用しているわけですから、足立区においても先ずはそこから入っていただきたいと強く要望致します。

昨年12月25日、超党派の議員の皆さん11名で、渋谷区のネウボラ施設、ネウボラ行政を見てきました。参加された議員の皆さんが感銘を受けていらっしゃったようにもお見受けできました。

ネウボラというのはフィンランド語でアドバイスの場を意味するわけですよね。フィンランドで行われているのは、出産前~18歳までの親子に対する伴走型の支援なんです。国が推し進めている子のネウボラ制度を他の自治体ではやっているけれども、足立区では全くやっていない。少しでも先進自治体を見習ながら早急に行っていただきたいと思っております。宿泊型とのデイサービスの両方を考えていただいているというご回答をいただきましたが、たくさんの自治体がネウボラ的な制度を取り入れ伴走型の支援を行っているわけですから、早急に足立区でもそれに近付けていただきたいと強く要望致します。

お考えは如何でしょうか。

 

◎保健予防課長 足立区におきましても、伴走型の支援、地区保健師、各保健センター保健師おりますが、各地区の担当保健師を決めてございます。
また、各地区の保健師はですね、各地域の妊産婦に対して継続的な支援を行っております。
また、必要とあればもちろん随時、相談等も受け付けている状況でございます。

 

◆長谷川たかこ 委員  今、足りないことを提案させていただいています。

足立区が今やっていることでは全く足りないから、他の先進自治体を見習ってネウボラ的な制度により近くなるよう足立区も頑張っていただきたいというふうに言っているんです。如何でしょうか。

 

◎衛生部長 この委員会でも、前、子育て包括支援センターの機能があるんだから、そういうことをよくPRしていくべきじゃないかというようなご提案もあったと思います。
来年度に向けてそういったものも含めて、情報発信とか、足りない部分については補っていきたいと思っておりまして、そのネウボラの仕組み自体研究しながら、これから施策を進めていきたいと考えているところでございます。

 

◆長谷川たかこ 委員  期待しています。是非よろしくお願いします。

 

◆ぬかが和子 委員  私も何点か質問させていただきます。
もともとASMAPでハイリスクの対象になる方というのは、例えば孤立しがち、育児不安があるとか、アンケートの中でですよね、あと経済状況とか、若年者、かなりの若年者とかというのは、ASMAPのアンケートの中で対象になると思うんですけれども、高齢者についてはどうなっていますでしょうか。

◎保健予防課長 高年齢に関しましては、40歳以上の初妊婦に関しましては、ハイリスクの基準として検討する条件となってございます。

◆ぬかが和子 委員  そうですね、40歳以上の初妊婦なんですよね。そうすると、例えば先ほど世田谷区の例で紹介された、非常に仕事ではスキルがあるけれども初産で30代の方というのは、一切そのものにひっかかってこないわけですよ。
 それから、私も文教委員会でも質問させていただきましたけれども、ましてや妊娠届も出していない方々というのも一切ひっかかってこないということになるわけですよね。
そうすると、先ほどは答弁の中で、全体の中でつながる仕組みを考えていきたいと、全庁的な課題だという答弁ではあったんですけれども、本当につながって、つなげていく能動的な姿勢というのが求められているというふうに思うんですが、どうでしょうか。考えをお聞かせてください。

◎副区長 これについては、もちろん、人生の中で生まれたときから亡くなるまでという人生の中の全体の話ですけれども、今、既にやっている子どもの貧困対策ですとか、当然、衛生部も入っていますし、あるいは地域のちから推進部の孤立ゼロですとか、そういった全体の中で、具体的にそういった人をあぶり出していくという必要があると思います。
ただ、それを今すぐ具体的にこうですよというのはまだ決められておりませんけれども、それをつながるように今後していくべきだというふうに思っています。

◆ぬかが和子 委員  いろいろな策があるということで、実は既に区のほうで薬剤師会にお願いをして、リスクが高そうな方には、こういう窓口がありますよって、妊娠届じゃなくて。妊娠届を出さなくても大体、妊娠の検査薬買ったりはする方が多いので、その方々に、何かリスクが高そうな方に現状ではお渡ししていただいて、薬剤師に渡しているという段階だったってことだったので。それを、どういう方がどういうリスクがあるかというのは、いわゆるASMAPのアンケートではひっかからない可能性がある方がたくさんいるわけですよ。
それは年齢とか経済力があっても、ひっかかる方もいるかもしれない。ましてや妊娠届を出さない人もいると。そういうことでいくと、1つには私も、文教委員会のときは、それも検討するという話だったんですけれども、すぐできることとして、こういう例を生まないためにということで、薬剤師、薬局にご協力いただいて、本当に小さな冊子だけれども、こんなに相談できる窓口があるんですよというものを、もう妊娠検査薬を買った人みんなに渡す、一緒にセットで渡す、これも手じゃないかと、これも一つじゃないかというふうに思っているんですね。
そういったことも是非やっていただきたいし、そのように具体的に、何か抽象的な総合的な対策ってこともいいんですけれども、できること何ができるのか、どう具体的につながるのか、SNSも含めて、やはり多くの方が、行政がこういうことをやってくれている、困っている人ほど相談できるところがあるという認識がない方が多いので、そこに届かせるってことを非常に重視していくべきじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。

◎副区長 具体的なご提案をいただきました。妊娠検査薬を買った人に、その時点でどういったことができるのか、あるいは個人情報の観点もございますので、それはちょっと相談をさせていただいて、そのときのアドバイスができるかどうか検討させていただきます。

◆ぬかが和子 委員  個人情報とかってレベルじゃなくて、単なるパンフレットを一緒に、妊娠検査薬と一緒にセットで、「はい、これもあげますよ」って渡すだけですので、そこには、発信は相手のほうからするわけですよ。困っている、窓口があるな。困っているときに、あ、こういう窓口があるなということがわかるので、そういったことはすぐできることからもう是非やっていただきたいというふうに思います。
それから、先ほどの横田委員の渋谷区の質問の中で、保健師のマンツーマンでいく仕組みということを質問があったと思うんですけれども、ちなみに足立区の保健師、母子担当の保健師というのは、常勤、非常勤それぞれ何なんでしょうか。

◎保健予防課長 保健師の数に関しましては、衛生部の数ですが、常勤が84名になります。非常勤になりますと、手元に数がございません。ちょっと、今すぐにはお答えできません。

◆ぬかが和子 委員  母子担当84名じゃないですよね。何人でしょうか。

◎保健予防課長 失礼しました。地区担当65名になります。

◆ぬかが和子 委員  地区担当は全部母子担当ですか。母子担当で、地区担当が65名いるということです。よろしいでしょうか。

◎保健予防課長 65名は母子も担当して業務を実施している数になります。

◆ぬかが和子 委員  そうなんですよね、母子もなんですよね。地区担当、当然、精神とか、そういう他の課題も全部抱えている中での多忙な保健師たち、頑張っていらっしゃるんですけれども、やはり渋谷区がこだわっていたのは、先ほど言っていた、足立区で言うと、つながるシートみたいなものなんだけれども、そうではなくてサポートシートそのものに、あなたの担当は誰々ですということも明示して、そこに書いて、そして何かあれば私に相談くださいねという流れをしっかりつくっているということなんですよ。
そういった方向性というのを是非、持っていていただきたいし、いろいろな多忙な課題を抱えている中では、保健師を増やしていくという方向性も必要なんじゃないかというふうに思っているんですが、どうでしょうか。

◎衛生部長 今ご提案のあったような、保健師がどこの地域を担当していて、どなたの担当になるってことについてのPRというのはできると思いますので、そこら辺は考えていきたいと思います。
また保健師の増につきましては、例えば今うちのほうでASMAPを始めたのは、そういった地区の保健師が抱える一番濃いところを、ASMAP事業で対応していくこともできるということもあって、そこら辺との兼ね合いもありますので、実施をしながら検討を続けてまいりたいと考えております。

◆ぬかが和子 委員  やはり、私その保健センターをきちんと総合窓口的な役割を果たして欲しいということを質問したときもそうなんだけれども、一般的には、あそこに行って、母子の方が、何か余裕を持って保健師に相談に乗ってもらえるという印象はないんですよね。
当然、どちらかと言ったら難病とか精神とか、そういう大変な困難を、みんな困難なので大変さはそれぞれ違いあるんだけれども、そういう困難を抱える方々が行く場所だというのが一般的な周知でね。ましてやそこをしっかり受入れられる体制というのが私はとてもあるとは思っていないんですよ。
そう考えると、保健師がそれぞれのお子さんなどの担当となって、きちんと、ゆとりを持って相談できる体制というのを是非つくっていただきたいということを要望して、質問を終わります。

○吉田こうじ 委員長  他にございますか。
      [「なし」と呼ぶ者あり]

○吉田こうじ 委員長  質疑なしと認めます。それでは、各会派の意見をお願いいたします。

◆伊藤のぶゆき 委員  継続で。

◆渕上隆 委員     継続です。

◆ぬかが和子 委員   前回同様、やはりこれは議会として議決をして、行政を後押ししていくという必要があると思っていますので、採択を主張いたします。

◆長谷川たかこ 委員  支援を拡充していただきたいと思いますので、採択でお願いします。

◆中島こういちろう 委員 継続でお願いします。

○吉田こうじ 委員長  これより採決いたします。 本件は継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
      [賛成者挙手]

○吉田こうじ 委員長  挙手多数であります。よって、継続審査と決定いたしました。