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☆子ども・子育て支援対策調査特別委員会⑨「子どもを産み育てやすい新たな制度を構築する請願」

☆子ども・子育て支援対策調査特別委員会⑨「子どもを産み育てやすい新たな制度を構築する請願」

さの智恵子 委員長  次に、請願・陳情の審査に移ります。
元受理番号7 子どもを産み育てやすい新たな制度を求める請願を単独議題といたします。
最初に、追加署名の提出がありましたので、区議会事務局次長から報告いたします。

◎区議会事務局次長 元受理番号7 子どもを産み育てやすい新たな制度を求める請願につきましては、6月9日付で24名の追加署名の提出があり、合計で1,264名になりましたのでご報告いたします。

○さの智恵子 委員長  本請願は、待機児童・子ども支援対策調査特別委員会からの付託替えのため、本委員会では新規付託となりますので、執行機関の説明を求めます。

◎衛生部長 それでは、衛生部の請願説明資料2ページをご覧ください。
件名、子どもを産み育てやすい新たな制度を求める請願です。
請願の要旨は2点ございます。
1点目は、国や東京都の子育て応援事業の活用を求める。他区にある産後ケアハウスの1日1割負担での利用など、現物給付を求めるというものです。
2点目、国や東京都が示すフィンランドのネウボラを模範とした支援体制について、全妊婦への提供を求めるというものです。
内容及び経過ですが、まず、足立区の現状は、1点目、産後ケアハウスの1日1割負担での利用の現物給付は現在のところ行っておりません。
2点目、ASMAP事業による手厚い人的資源の投入を平成28年度から実施しております。
足立区の主な母子支援事業についてですが、1点目、全妊婦対象の主な事業については、随時の相談、こんにちは赤ちゃん訪問、住区センターなどに出かけていって行う健やか親子相談、ファミリー学級となります。


足立区の産前・産後ケアについては、今、紹介しました事業以外では、産前のところでは妊婦面接・訪問、産後のところでは子ども預かり・送迎支援事業、ファミリーサポート事業、保育施設の一時保護、子育てサロンの一時預かりなどがございます。エのマザーメンタルヘルス事業といって、うつ状態にある産婦への支援もございます。

令和2年度の新規事業としましては、デイサービス型産後ケアですが、現在、新型コロナウイルス感染症の影響で、まだ開始しておりません。早くとも9月から開始できるように準備をしております。

その他、産後育児ストレス相談、3点目、足立区スマイルママ面接事業(とうきょうママパパ応援事業)ですけれども、こちらを5月11日から現在開始し、2万円分のこども商品券を配付しているところです。

○さの智恵子 委員長  それでは、質疑に入ります。
何か質疑はありませんか。

 

◆長谷川たかこ 委員  執行機関側で、葛飾区と北区の視察をされたということで、葛飾区の綾瀬産後ケアから色々な話を聞いております。「足立区はデイサービスから始めるんですよ。」と言ったら、「何でデイサービスなんですか。デイサービスって利用率低いですよ。そんなの皆さん求めていませんよ。何で足立区は、デイサービスからなんでしょうね。」と専門家から言われました。どこの地域でも「何で、足立区、デイサービスなんでしょうね。」と言われました。また、周りの出産を経験された当事者であるお母さんたちも、「デイサービスなんて元気な人たちが行くところでしょう。出産した後のお母さんたちは疲弊しているから、まずは宿泊型が必要なのに、何でデイサービスからなんですか?」と言われました。北区の行政機関側からは「足立区が産後ケアを始めると、北区民が利用できなくなってしまうので、困りますね。」と、そういう話があったということを私は耳にしました。

衛生部長は、ご自身も出産をご経験され、産後ケアの宿泊型は必要だという認識はおありだと私は思っていました。しかし、衛生部長はデイサービスの状況については利用状況を見ながら研究していきますと仰っている。それはあり得ないでしょうと思いましたが、ご見解をお願いいたします。

◎衛生部長 今回の産後ケアについては、少しピラミッドのような形を考えております。全員に一番行き渡るものがこんにちは赤ちゃん訪問だというふうに考えていまして、まず、こんにちは赤ちゃん訪問は専門の助産師や保健師によって、出産された全女性に対して行いたいと思っております。

そのピラミッドの頂点にあるのが宿泊型の産後ケアだと思います。これは全ての方が利用されるわけではなくて、もちろん重症の方もいらっしゃるし、休憩を取りたい方もいらっしゃる。ただ、費用の面ですとか、おうちを離れて全てのものを持って泊まりに行くというのは、結構、そこは負担があるものですので、これが頂点。真ん中のところがデイサービスだと思います。荷物はそれほど持たずに、子どもとお母さんが昼間頼りになる助産師のところに行って、そこで、たまにはご飯もいただきながら、自分の気持ちを聞いていただいたり、おっぱいの相談をしていただいたり、その他、体のマッサージを含めてケアを受ける。


ですので、このピラミッドで考えたときに、今、足立区は、下から少しずつ、その利用者数が多いだろうと考える、使いやすいだろうと考えるサービスから今、始めていくと。


宿泊型をやらないと言っているものではなくて、まずはこの下からしっかり積み上げていって、次の段階で宿泊型が、きちんとニーズに合ったものができるように、今、検討をしているところです。

◆長谷川たかこ 委員  では、その認識を是非変えてください。

私も当事者でしたが、必要なのはデイサービスではなく宿泊型なんです。ピラミッドの上が宿泊ではありません。デイサービスは元気なお母さんしか行けないですよ。

ディサービスに行くには、荷物が多いんですよ。

デイサービスに行くというのは、赤ちゃんの哺乳瓶、替えの洋服、それから、おむつだっていっぱい持って行かなきゃいけない。近隣に通える施設があれば、行きやすさはありますが、それでも、私の家から産後ケアのところまで15分もかからない場所でしたが、それでも大荷物を持って行かなきゃいけない状況でした。

宿泊型だったら、出産した後、病院を退院したらすぐに車で移動できます。普通だったら、そういう宿泊型施設に退院後に皆さんほとんどそんなに荷物持たずに直行です。そんな、デイサービスなんて、如何でしょうか?夫が仕事していて、夫が付添いで行かないようなときに、ベビーカーに物凄いたくさんの荷物を持って、えっちらおっちら行かなきゃいけない状況なんてあり得ないです。元気なお母さんでなければ、デイサービスなんて利用できません。

葛飾区を視察されてきたんでしたら、そのような状況を想定できると思われますし、葛飾区の視察の段階で宿泊型とデイサービスの利用率の違いについて、明白にご説明はあったのではないでしょうか。何で先程のご説明のような認識になられるのか、甚だ疑問です。

本来だったら、デイサービスよりもまず先に宿泊型のサービスを足立区は行うべきだというのが、私たち当事者の願いでもあり、考えでもあり、それは専門家からの意見でもあります。部長、どう思われますか。

◎衛生部長 いろいろな考え方や選び方があっていいと思います。ただ、日中のデイサービスを必要とされている区民もいらっしゃると思いますので、まずは9月から、こちらを始めてみて、その利用状況ですとか、ニーズのほうも把握して、今後の検討に生かしてまいります。

◆長谷川たかこ 委員  足立区がやって下さるというのであれば、そのデイサービスをこれからどんどん増やして頂きたいと思います。しかし今後、デイサービスの利用状況を見ながら産後ケアの宿泊型を行うかどうかというところに結びつけるのは私は間違っていると思いますが、如何ですか。

◎衛生部長 間違っているかどうかは別として、いろいろな考え方があると思うんですが、まずはそういった場で、お母様方の意見も伺いながら、今後どんなサービスが必要かについて検討していきたいと考えます。

◆長谷川たかこ 委員  このように1,000名以上もの皆さん請願を出し署名をされているというのは、当事者の皆さんが宿泊型産後ケアを必要だと思っているから要望を出しているんです。ですから、その願意をしっかりと見て頂きたいと思います。


国や東京都の補助事業を活用していただけるというお話もありました。そこで、国では婚活、結婚、出産、子育てに至るまでの少子化問題に対応するための補助金として地域少子化対策重点推進交付金というものがありますが、足立区ではどういうところを活用していおられますか。

◎副区長 この内容についてちょっと所管のほうが今日出席しておりませんので、後でお調べしたいと思います。

◆長谷川たかこ 委員  とうきょうママパパ応援事業については、今回このような形で育児パッケージを支給して頂き、親たちは大変感謝しているところではありますが、これはオプションで、多胎児家庭に対する支援策というのも盛り込まれています。また、ベビーシッターや家事支援ヘルパーなどを利用する補助券や1歳になったら更にお祝いの品を送るといったパッケージも入っています。子育てをする親御さんに対するモチベーションを上げる仕掛けが盛りだくさんにされています。10分の10の補助事業なので、このような形で東京都が各自治体で活用して下さいと言った事業でもありますので、少子化対策という部分も含めて、更にオプションをつけて、足立区においても積極的に行って頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

◎保健予防課長 この事業は長谷川委員ご指摘のとおり、まず、必須事業がありまして、それを踏まえて、次に任意事業がるる記載されてございます。これにつきましては、先ほど言いましたのは、衛生部が担当するもの、また、子ども家庭部が担当するもの、両部で連携しながらやる、そういうもの等々がございますので、それらについては、これから子ども家庭部との協議なりさせていただく、そんな予定で考えているところでございます。

◆長谷川たかこ 委員  是非、期待しております。強く要望いたしますので、よろしくお願いいたします。
次にASMAPについてです。

足立区はこの事業に力を入れておりますが、ネウボラというのは未就園児に対しても行う寄り添い支援でもあり、足立区では伴走型支援を進めていらっしゃると思います。そこで、子ども一人ひとりのデータ管理という観点でお聞きしたいと思います。

子ども一人ひとりのデータ管理はしっかりとなされているという認識を足立区はお持ちか、伺います。

◎保健予防課長 データヘルス推進課のほうで、そういう健康データの一元化というのを図ります。そこの中では、3、4カ月健診、9カ月、1歳3カ月等々と、歯科健診と、そういうデータはそのシステムの中で取り込んで、一人ひとりに。今までは、集団とか地域だったんですけれども、今度はお一人おひとりに合ったきちっとしたデータを管理して、一人ひとりにきめ細やかな支援ができるよう、そんな体制で今、組んでいるところでございます。

◆長谷川たかこ 委員  執行機関の皆さんはいろいろ熱意を持たれて、行っていらっしゃるかと思いますが、、現場はやや違うという風に見受けられます。
私も今も子育てを3歳と1歳児をしておりますが、この間、本会議があって1歳半健診、歯科健診を受けられませんでした。行けなかったので、そのアンケートを記入し保健センターお出ししますとお話しましたら、再度ご連絡があり「要りません」と言われました。

健診のアンケートを要らないというのは、それは一体どういうことなんでしょうか。

ASMAPの事業では、執行機関の皆さんは頑張っていらっしゃるのに、何故かと疑問に感じました。歯科健診、乳幼児健診などに出られないお子さんのアンケートというのはしっかりと回収し、個々のデータの中に入れながら、虐待傾向がないかとか、子育てに不安を持っていないかとか、しっかりと把握すべきですし、されていると私は思っておりました。しかし「アンケートを提出します」と言ったら、わざわざ保健センターからご連絡があり「要りませんから」と言われました。いまだに、私の手元にはそのアンケートがございます。

普通であれば、区が指定する健診に行けなくても近隣のかかりつけ医で健診などを受けてきているわけです。健診後の用紙諸々を保健センターにお渡ししようとこちらサイドがお話をしている状況のも拘わらず「要りません」とは如何なものでしょうか。

これは、いったい、どういうことなのでしょうか。

◎保健予防課長 長谷川委員ご指摘のことは、事実確認して長谷川委員がおっしゃるとおりでございます。
それにつきましては、我々としては、もっとアンテナを高くして、そういうお声について、長谷川委員がアンケートを提出いただけるということに対して要りませんというのは、それは本当に間違った対応で、まことに申し訳ないと思ってございます。


それで、それについて、各保健センターの保健師についても、そういうことがないように、しっかり、お一人おひとりの、そういうことはきちっと取ることが、お一人おひとりのこれからの支援に役立っていくので、ないようにということで、それは現場にも、私のほうから伝えさせていただいたところでございます。

◆長谷川たかこ 委員  ASMAP事業は、足立区は先進区だというふうに区が全国的にもアピールされているにもかかわらず、結局、現場ではそのような対応だったということが発覚しました。多分、今回のケースは氷山の一角であって、健診に行けなかった親御さんたちは結局アンケートとかも出さずに、見過ごされてしまっている事例があるかと思われます。ですから、こういうことがあったことをお伝えしましたので、今後に活かして頂いたいと思います。何かの不都合で健診に行けないご家庭はあると思います。

アンケートであったり健診の受信後の用紙をコピーで提出してもらうなど、区として個々の情報の管理を徹底していただきたいと思います。それはできますでしょうか。

◎保健予防課長 健診に必ず未受診の方等はおられます。それについては、地区の保健師が後追いをして、どうでしたかとかそういう電話していただいているところですので、しっかりやっているということは我々も認識はしています。でも、長谷川委員ご指摘のことがございましたので、今後そういうことがないように、やはりしっかりとして、一人ひとりが、そういうお声なり、アンテナを高くして情報を、データを収集する、そういうことはしっかりやりながら、それをどう次に生かしていくか、それを考えていきたいと思っているところでございます。

◆長谷川たかこ 委員  しっかりとした寄り添い支援事業になるよう、行って頂きたいと思いますので、よろしくお願いします。