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☆文教委員会㉔【不登校の子ども達や発達障がい特性のある子ども達とその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願】

かねだ正 委員長  次に、請願・陳情の審査に移ります。
 (1)元受理番号6 不登校の子ども達や発達障がい特性のある子ども達とその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願を単独議題といたします。前回は継続審査であります。
 初めに、追加署名の提出がありましたので、区議会事務局次長から報告をお願いします。

区議会事務局次長 本請願につきましては、3月14日付で、23名の追加署名の提出があり、合計で1,375名になりましたので御報告いたします。

○かねだ正 委員長  次に、報告事項(14)特別支援教育推進のための研究推進モデル校について、報告事項(16)ペアレント・メンター事業委託事業者の評価結果について、報告事項(17)ICTを活用した不登校児童・生徒への支援について、報告事項(18)特例課程教室あすテップの検証会議の結果についてが、本請願と関連しておりますので併せて説明をお願いします。

◎こども支援センターげんき所長 文教委員会報告資料の21ページを御覧ください。
 件名、所管部課名は記載のとおりでございます。
 こちらは、特別支援教育の一層の推進を図るために、研究推進モデル校を通じて、ユニバーサルデザインなど、多様な指導方法や、ICTを活用した支援体制を構築するものでございます。


 実施期間が2番、実施校が3番でございます。
 4番、実施内容は、3つございます。


 1つ目は、ポジティブな行動支援といいまして、子どもの望ましい行動を褒める、認めることで、更なる望ましい行動につなげる支援方法の活用でございます。
 2つ目は、ICTを活用した授業改善でございます。
 3つ目は、ユニバーサルデザインの視点からの学級経営の改善でございます。
 5番にございます、学識経験者に協力を依頼する予定でございます。
 今後の方針です。モデル校における実践内容は、公開授業を通じて周知をし、他の小中学校と実践内容を共有してまいります。


 続けて、23ページを御覧ください。
 件名、所管、部課名は記載のとおりでございます。
 こちらは、発達障がいのある子どもの保護者の相談支援や、ペアレント・メンターとしての育成を行いますペアレント・メンター事業委託事業者の評価結果について報告するものでございます。


 評価委員会の開催日が3番、評価委員の内訳が4番でございます。
 5番、評価対象事業者は、一般社団法人ねっとワーキングでございます。
 6番、審査結果です。50点満点中、各評価委員の合計点が、全委員30点以上であったため、来年度も継続可と判定されました。詳細は25ページを御参照ください。
 7番、委員からの御意見でございます。聞く力というペアレント・メンターの最も大事な能力について御評価をいただきました。また、温かい雰囲気がとても魅力的との御意見をいただいております。


 24ページ、課題・要望でございます。
 事業を一層広報してほしいですとか、事務局運営体制視点について、行政から指導をしてほしいなど、区への要望もいただいております。
 今後の方針です。こうした評価委員会における意見、課題、要望を参考に、委託事業者と協議を行い、事業運営の改善に努めてまいります。


 続けて、26ページを御覧ください。
 件名、所管、部課名は記載のとおりでございます。
 こちらは、不登校児童・生徒に対する、ICTを活用したオンライン支援の活用例を示し、その推進を図るものでございます。
 1番、その必要性です。学級活動への参加のハードルを下げる効果や、学級につながる契機となることが考えられます。
 2番、学校における取組です。(1)基本的な考え方のウでございますが、表にございますとおり、学級担任とつながりを持つ段階から、教室の雰囲気に慣れさせる段階へ、そして、最終的には授業への参加を促す段階と、児童・生徒の状況に応じたスモールステップの目標設定により支援をするものでございます。


 27ページ(3)留意すべきことです。
 ICT活用に加え、家庭訪問なども行いながら、登校を促すことや出席扱いなど、児童・生徒の努力の評価の視点も必要でございます。
 3番、令和4年度の教育委員会の取組です。
 ICT支援専任の指導主事が学校を巡回するほか、プロジェクトチームによる支援モデル事業を実践、周知してまいります。
 4番、不登校の状態別のオンライン活用例でございますが、28ページに、活用場面や支援ツールなど一覧表にしておりますので御確認をください。


 27ページにお戻りください。今後の方針です。
 令和4年度、不登校オンライン支援モデル校を指定し、実践例・好事例を全校に向けて共有してまいります。


 続けて、29ページを御覧ください。
 件名、所管、部課名は記載のとおりでございます。
 こちらの特例課程教室あすテップは、不登校特例校の類似の支援教室として、支援の効果などを検証することになっておりまして、開設2年度目の検証結果を報告するものでございます。
 1月11日に、2番に記載のとおり、文部科学省などの御出席をいただいて開催をいたしました。


 3番、検証結果でございます。
 結論は、引き続き、生徒や保護者の意見を集約し、効果を検証することとなりました。
 理由といたしましては、特例校への移行により登校のハードルが上がるなどのデメリットの検証や、区内には私立の不登校特例校の開設が予定されており、不登校生徒を取り巻く環境の変化が見込まれることなどが挙げられました。


 4番、検証内容でございます。
 通級状況につきましては、区立第十中学校内の「なでしこ」が19名、区立花保中学校内の「はなほ」が4名でございます。


 30ページ、(3)のアですが、意識調査からは、在籍校に対する拒否感が読み取れる一方、夢や目標の実現に向かう気持ちの項目は、区全体と同様であることが確認されました。
 また、ウでございますが、通級生及び保護者のアンケートからは、通級生と保護者の半数以上が在籍校とのつながりを保ちたいと回答する一方、特例校となった場合に、あすテップに半数以上が登校してもよいとの回答でございました。
 5番、文部科学省などの御意見でございます。文部科学省としては、特例校への移行によるデメリットを上回るメリットの必要性ですとか、特例校となることについて、地域の意見を確認すべきとの御意見をいただいたところでございます。
 31ページ、32ページは、調査結果とアンケート結果でございますので、後ほど御確認をください。

 

○かねだ正 委員長 それでは質疑に入ります。
 何か質疑はありますか。

長谷川たかこ 委員  今、様々な政策が、来年度次々と実現するということでお話をお聞きし、大変嬉しく感じます。
 請願活動をお父さん、お母さんたちと始めて、1,375名もの皆様の御協力を得て、文教委員会や代表質問などの質疑を通じて政策提案をさせて頂いているこの案件が執行機関の皆様の御理解の下、このように支援体制が着実に構築しつつあるということは、とても嬉しく思います。より中身が充実したものを定着させていかなくてはいけないという、使命もございますので、よろしくお願いいたします。

 まず、最初にICTを活用した不登校児童・生徒の支援についてなのですが、今回、モデル校を設置して頂けるということですが、小・中学校どちらの学校をモデル校にするのかも含めて、詳細をお聞かせください。

◎教育相談課長 小・中学校それぞれで支援の方法とかも変わってきますので、1校ずつと考えておりますが、来年度からやっていきますので、不登校のまずお子さんたちがいるのかどうかとか、その状況を見て考えたいと思います。
 例年5月ぐらいから不登校が増えてきますので、4月、5月の不登校の状況を確認した上で、その学校の状況を見ながら、各1校ずつぐらいを選定していきたいと、今のところそういうふうに考えております。

長谷川たかこ 委員  以前お話しした、西伊興小学校が先進的によい取組をしているということで、保護者の皆さんからとても評判がいいのですが、将来的には、西伊興小学校でやっていたことを模倣にする形で、取組みを進められるということでよろしいでしょうか。

◎教育相談課長 西伊興小学校は、9月のオンライン授業のときに、かなり多くの人数がいたので、進んでいた状態なのですけれども、今現在、各校でオンラインの授業できておりますので、特に、西伊興小学校だけが突出してよい取組というわけではないと思うのですけれども、それを含めてちょっと検討したいと考えております。

長谷川たかこ 委員  代表質問においては、私の提案への御回答で、令和4年9月を目途に、アーカイブとかの録画視聴できる整備も方向性を示していくという御回答をいただいているのですが如何でしょうか。

教育相談課長 オンラインのプロジェクトチームもありますので、そこで、授業を録画できる技術的環境、録画保存できるのかとか、あとは、指導的な観点、これは、どういう形で学校が指導していくのかというところと、あと効果的側面、そういうのを含めて検討をして、9月までには結論を出したいというふうに考えております。

長谷川たかこ 委員  小・中学校の児童・生徒が、しっかりとそれを利用でき、自分たちも授業に参加できているというような一体感を持てる取組を、是非、行っていただきたいと思います。
 足立区版のユニバーサルデザインの取組についてです。こちらについては、教室の環境整備という部分については、先進的な事例が全国的にも沢山あるので、すぐにでもできる取組の1つでもあります。モデル校5校に対して、教室の環境改善は、100%できる体制で4月スタートを目指すという認識でよろしいでしょうか。

支援管理課長 まず、教室環境につきましては、100%というのは今のところは考えておりませんで、4月の段階で、学校を回らせていただきまして、教室に何が必要かということを学校と協議していきたい、それで、教室の環境を変えていきたいと考えております。

長谷川たかこ 委員  綾瀬小学校が最近新築され、この間見学させていただきました。綾瀬小学校はすぐにでも取り組める環境だと思われます。教室の環境改善というのは、例えば、本棚とかに目隠しをするとか、不要な掲示物を外す、それから、目がいってしまいそうなところにカーテン付けたり、気が散らないような工夫をするというのがベストな状態です。綾瀬小学校は、これらを完璧にした状態で、4月からスタートすることは可能と思いますが、いかがですか。

支援管理課長 恐らく綾瀬小学校は、新しい校舎になりますので、環境整備はすぐできるかなと思っております。
 ただし、いろいろな手法があるので、その辺は、教室のまた担任の判断で、どういう形で、ユニバーサルデザインの視点で、教室の環境を変えるかという、少し考えさせたいと思っております。

長谷川たかこ 委員  教室の環境というのは、何かいろいろな文献を見ますと、ほとんどみんな全部似ていて、そんな変わりはないんですね。ですから、この間、支援管理課長にユニバーサルデザインの冊子を幾つかお渡しさせていただきました。お渡しした資料の中に記されているよう、どこも全部共通している内容です。是非、それに沿った形で、ある程度の基準を満たすとことを意識していただきたいと思います。いかがでしょうか。

支援管理課長 私も、また今回、日野市の資料をいただき、参考にさせていただいております。どういう形がいいのかということは、私も把握しておりますので、是非、いい形で進められたらと思います。

長谷川たかこ 委員  私の地元が綾瀬地区です。地元の綾瀬小学校と東綾瀬小学校がユニバーサルデザインのモデル校になるということなので、調査にお伺いさせていただきますので宜しくお願いいたします。
 今回の協力依頼には、学識経験者の該当する日野市で活躍されている明星大学教授の小貫先生(以前からお話ししている、足立区特別支援に来られている先生)が、このメンバーの中に入っていらっしゃらないのは何故でしょうか。小貫先生については、今まで執行機関の皆様にお話をさせていただいているのですが。日野市の教育委員のメンバーでもあり、日野市のユニバーサルデザインの教育を正につくり上げた第一人者である先生が、足立区にも関係しているにもかかわらず、学識経験者の協力依頼に入っていらっしゃらないというのは、すごく不思議です。いかがですか。

支援管理課長 小貫先生につきましては、足立区全体の研修で、ユニバーサルデザインを進めていきたいと考えておりますので、そちらの方で御協力をいただくということで、今進めております。

長谷川たかこ 委員  既にもう小貫先生とお話はしているということですね、分かりました。
 次にペアレント・メンターの事業についてです。ペアレントメンターからは、親と子どもたち、学校を介しての代弁者が必要だというお話をいただいております。
 私も調べましたら、滋賀県で、地域アドボケーター制度というのがありまして、それを先日の予算特別委員会でも提案をさせていただきました。福祉部の中村部長も御理解を深めていただいているところなので、滋賀県の地域アドボケーター制度を調査していただきながら、今あるペアレント・メンターを、更にどういうふうにしていったらよりよい支援につながるかということを更に研究していただき、拡充してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

支援管理課長 今の段階では、ペアレント・メンターの方には、関係の所管等につなげるということで、今回、メンバーの方には話をしております。
 将来的に、やはり情報はしっかり持っていらっしゃいますので、それを今度は一緒にどこかにというような形ができるように、ペアレント・メンターの方を育成できればなと考えております。

長谷川たかこ 委員  かなり専門のスキルの高い次元の話にもなってくるので、誰でもというわけにはいきません。ただ、親と子の代弁者という部分において、役所の方に御相談し役所が学校の中に入って、対教員と親御さん・生徒の間を仲介して代弁するというのも、それは、またちょっと違うのではないかと。
 滋賀県では、障がいをお持ちの当事者の会の会長達だったり、子育てを終えた方々が、その役を担っているという現状もあります。今後、将来的に人を育てるという部分で、滋賀県の取組を足立区においても研究しながら模倣していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。