中国残留帰国者問題の研究 ーその現状と課題ー

第5章 総論


中国残留帰国者問題の歴史は、第2次世界大戦後、常に問題になってきた古いものであるが、その実態調査、対策などは必ずしも十分であったとは言えない。

中国残留帰国者による集団訴訟の影響もあって、2008年4月から、ようやく国の新しい支援制度が始まり、その新支援策を含め、中国残留帰国者をとりまく支援体制の現状について調査、研究を行ってきた。
その中で、見えてきた制度上の課題については、第4章で考察を行った通りである。
この章では、総論として、今後必要と考えられる取り組みについてまとめる。